(木下ほうか)『遠くへ行きたい』!
私木下ほうかが初めて訪れたのはまず京都・伊根町です
京都ですよこれ。
こう見えて京都ね。
撮影所暮らしで京都の外はほとんど知りません
絶景と聞いて一度来てみたかったのです
旅の目的はズバリいい宿とは何か?
その一点突破で自分なりのいい宿を探そうと思います
興味あったのは宿ですよね。
くつろげるのか。
あるいはどれだけいい気分にもてなしてくれるのか。
京都の町を巡りながら極上の空間や…
よろしなぁ。
遊び心のある宿
もてなしの心
いやいやいや…。
さぁていかなる宿に出合おうぞ!
京都府伊根町
住居付きの舟屋が残る日本でも珍しい町です
こんなとこ住みたいなぁ。
なぜ船をガレージに入れることにこだわったのか?
聞けば「昔から船は貴重な財産だったから」とか
「スペースがなかった」ということらしい
それにしても台風や津波大丈夫なの?
(向井さん)日本の中でもこれだけ集落がキレイに残ってるのはここだけじゃないでしょうかね。
伊根湾は内海を向いてましてね。
入り口に大きな青島っていう島がド〜ンと防波堤の役目をしてましてね。
大きな台風が来ても割とこの湾は波が立たないんです。
それが不思議でね。
見てたらこれぐらいしか水との差がないから。
そうですね潮の満ち引きの差もすごく少なくて。
あっそうなんですか。
実は僕…
(木下の声)普段そうですね旅ほとんどしないです旅行。
1つは僕らの仕事予定が立たないので急にね来るんですねこれ。
(スタッフ)3日後ぐらいの?来たりする。
(木下の声)これはねやっぱり僕らが役の候補として多分後のほうにあるんでしょうね。
だから1番の人がダメ2番の人が断ったで僕のところに来ると。
本当に限られた旅のチャンスだからこそいい宿に出合いたいんです
あった「まるいち」。
お邪魔します。
(永浜さん)こんにちは。
ここは釣り船を営む永浜さんが舟屋を改良した人気の宿
ここに船が入ってたんですよ。
ここに船が入ってたんですか?それを改築して去年宿にしたんです。
へぇ〜これいいわ〜。
ここでちょっと一杯やりたいですよね。
海を見ながら一杯。
引き戸。
はい。
あっこれはひと組だけという。
そうなんですひと組だけでくつろいでもらおうと思って。
何ておしゃれなの。
ここも出れますよね。
はい。
結構透き通ってるなぁ。
底見えてるやん。
2階から釣り糸を垂れるもよし一棟丸ごとの素泊まりで1人7000円
全くの非日常空間で時間も止まる圧倒的気分転換
これは僕にとっていい宿と思う大事な条件の1つだ
京都の町へ気持ちいい秋の風を感じながら自由自在に町を飛ぶぞ!
うわこんなとこ走るの初めてだなぁ。
へッへッ…よっ!すっげぇ隙間。
(木下の声)僕ね二条城っていうのは好きなんですよよく来ましたね今撮影してるから。
京都でまず安くて外国人に評判の宿といえば汗を流し寝るということに特化したこちらのカプセルホテル
近未来的で清潔新たな時代来ましたね〜
一方俳優や監督達の御用達こちら菊香荘
最近では高畑さんや古田君まで
というのも撮影所の目の前寝坊しても数秒で到着
さて僕は宿のルーツ宿坊に興味津々
でもその前にちょっと見たいものが…
禅寺の妙心寺さんで見たいもの
息をのむ狩野探幽の雲龍図
探幽が描いた時どうやって描いたんだろう。
天井に向かって描いたのか?そうすると足場組んだのかな?こうやって描いた…。
時々墨落ちたんかな?顔に。
(木下の声)謎やね〜。
壁に立て掛けて描いたと後で聞いた
納得
さてここには雰囲気がいいと評判の宿坊があります果たして…
こんにちは。
・はい・お邪魔いたします。
お世話になりますお邪魔いたします。
(津田さん)ええどうぞ。
あっいきなりいい感じのお庭ですね〜。
お部屋ですね。
はいこちらです。
失礼いたします。
どうぞ。
朝食付きでこの値段
広いし…。
どうぞごゆっくりなさってください。
あっ9時ですか。
そこそこ厳しいねへぇ〜。
枯山水の庭もいい
わがスタッフのカメラマン家族で訪れると決めました
「ここは何もおもてなしできませんがお越しください」と…。
皆さんどういう訳か喜んでいただいております。
おもてなしのないのが味ですよ。
おもてなしのないのがおもてなしかもしれません。
「こんなおもてなしがこんなおもてなしができますよ」ってそういう…。
「おもてなしもできませんがお越しください」というのが日本の謙虚さというか…だったんじゃないかなと思いますね。
住職のおっしゃるもてなしの意味
後により深く知ることになります
ここ数年で増えているのが町家を改造した素泊まりの宿です
雰囲気いいですね。
ねぇこういうとこ。
今回は2人用のこじんまりとした町家に泊まることにしました
いや〜。
中庭を望む6畳
うん。
寝室は2階ふた間です
天井は低いなこれ。
外人の人はこれつっかえるよね。
何か家みたいでいいですね自分の家みたい。
ただ泊まるだけでは能がない
着付けや作法にも詳しい柾木先生にカッコいい京男ライフをご指南いただきます
とにかく今日は男前にしておくれやす。
(柾木さん)ハハハ…!お願いいたします。
よろしくお願いします。
着物で気分と立ち居振る舞いから直します
そうです。
(柾木さん)違うでしょ?関西っていっても大阪と京都。
違いますね。
ねぇ。
京都の人何か怖い…。
えっ?言葉も表面上いいように言って実は否定的な意味多いでしょ?え〜。
ちょっとお茶漬けでも…。
あっ出た!出た。
ベタな。
それ…都市伝説ですよ。
私言ったことも聞いたこともないですよ。
それみんな何かね面白おかしく…。
「ぶぶ漬けでも…」って言わはりますけどね。
そうですか。
はいおしまい。
肩甲骨後ろをグッと引き寄せる感じでグッと胸を…。
胸張ってそれからお腹ですね。
丹田このおへその下に力を下腹をグッと引き上げる感じで。
こう軸が通りますよね。
体幹がね。
そうそんな感じ。
ええ旦那はんって感じですよ。
あのねしんどい。
ハハハ…!
打ち水のルール知ってます?
あのね先生画になりますわやっぱり。
ありがとうございます。
言い伝えですけど門掃きと打ち水が隣一尺。
あっ隣の領域までちょっと行っていいの?一尺分ぐらい30cm分ぐらいですね。
お隣さんまでをちょっと掃き清めるとか。
じゃあもしね前まであそこにゴミ落ちてるから…ってやったら「うちんとこ掃除してへんみたいやん」って…。
逆にね。
なるからそやからといってきっちり前だけだとちょっとぐらいやってくれはったらいいのに…って思うんでそのへんの頃合いが。
やっぱり京都人付き合いにくいなぁ。
玄関には魔よけ
うまく挟まらへんかな。
秋のね葉っぱとか実をちょっと入れてみました。
ちょっとあるとねほっこりしますよね。
季節の移り変わり歳時を大事にする京都の生活
余裕やなぁ
檜の香りに…。
あ〜いいわこれ。
市場で見つけた総菜を肴に一杯
気分は自分家
♪〜歩いてみたい
(自転車のベル)
(木下の声)おっおっ。
(内藤さんの声)おいでやす〜。
ようこそ。
めちゃめちゃ興味そそります。
そうどすか〜。
(木下の声)棕櫚?棕櫚ですか。
(内藤さんの声)そうどす…。
そうか棕櫚でできてるんですね昔の。
こうして掃かはったらよろしねん。
それをこんな曲げたりねこんなしはるからこんななったりこんななったり。
ついでも力入れちゃいますもんね。
(内藤さん)全然いらないです。
あと3年2018年で200年。
もう自分の代でうまいこと行けたらええと頑張ってますね。
これ買おうこれも自分で使おうピピって。
お〜…いいね。
あっ。
う〜ん。
(自転車のベル)ん…?えっこれ懐かしいなぁ。
うわこの形やこれ幼稚園の時のお弁当これですわ。
これ今でも?
(木村さん)これ今でも東京と京都で作ってるんです。
こういう普通の一般的な荒物から大体昔の日本の荒物である民芸品なんかもまとめて取りそろえてまして。
(木村さん)京都の生活に合うような。
麦茶入れたりね。
そうです冷蔵庫に。
何年も使われててやっぱりそれ時代に残ってるものっていうのとあとは安くて一点ものじゃないものですね。
町家に合う雑貨味わいある本物達
さていい宿とは何か?
豪華さや絶景が大事なのか?
その答えを知るために訪ねるのは車で1時間京の奥座敷花背
こっちから見るのもいいな。
自然の形かこれ。
修験道の名刹峰定寺
この山道にあるのが今回の目的の宿だ
料理旅館として知られその味はミシュランの2つ星
この山里の宿であっても著名人や海外の有名シェフのファンが多いという
(佐和子さん)遠いところお疲れさまでした。
女将ですか?嫁でございます。
若いほうの女将でございます。
若いほう若女将。
はいじゃあどうぞ。
お世話になります。
お疲れさまでございました。
どうぞこちらでございますお上がりくださいませ。
いやいやいや…。
これ…。
はいどうぞお月見台のほうに出ていただけるので。
ちょっと座りたい…。
今が一番いい気候です。
一番いいですね。
お月見台で過ごしていただくのは。
まぁじゃあちょっと一服していただいて今お茶をお持ちいたしますので。
ありがとうございます。
一見シンプルな部屋
う〜ん…。
栗?栗入りでもうかぶってください。
かぶる?うちでついてるのでなかなか弾力が…。
これは…。
それは食べれないので。
お薄をお持ちいたします。
んっ…。
はぁ〜。
今まで食べたお菓子で一番おいしい。
ほんまほんま。
一服するとあらためて質素だが部屋の趣の深さに感じ入る
自然美を損なうものが部屋に一切ないのだ
窓枠は木製に統一されテレビはなくエアコンもこっそり壁に溶け込んでいる
自然との調和
せせらぎと山の風になぜか頬が緩む
主人が食材を山に摘みに行くという
これは山は奥のほう行ってます?
(中東さん)奥のほう行ってます。
そうするともう誰も住んでないですよね。
そうですね。
ハタケシメジが…。
ハタケシメジ…。
ハタケシメジ…ハタケシメジ。
(中東さん)ハタケシメジです。
何ていうんでしょうみずみずしい木の匂いがしますね。
何かこう新築の家に入ったら木の匂いがするそういう匂いがしますね。
普通に生えてるんですよね?そうです。
これ面倒見てないですよね?面倒見てませんこれは天然です。
これうわ〜すげぇ。
こちら…こんな大っきいナメコ初めて見はったでしょ?そうですね。
何か濡れてる。
ええヌルヌルしてますね。
お客様に出すんですよね?これ。
お出しさせてもらってます。
あ〜この黒いやつ。
はい。
これをすりつぶして粉にして粉山椒にしたりとか。
あ〜なるほど。
これを低温で揚げるとサクっとした感覚になるのでこのままこう振って食感も楽しんだりとか。
あっサクサク…あっ山椒!ハハハ…。
マーボー豆腐によく入ってるやつです。
僕山椒大好き…マーボーあっ山椒山椒。
平安の昔から京都御所へ山菜や川魚を提供していたのがこの花背の自然だった
豊かな山の恵み
それを洗練させ心を込めた摘み草料理の世界を確立した
今回はあえて泊まり客しか食せない朝食をいただく
驚いた
ツヤツヤしてる。
立ってるし…。
これって…。
(佐和子さん)これナメコですね。
さっき採ったやつ?そうでございます。
自分で採ったやつ。
また格別でございますね。
ご飯には鯖のへしこがよく合います。
うん…。
一応ここは若狭からの鯖街道の街道筋になるので。
フフフ…。
初めての…食感ですけどくせになりそう。
ちょっとじゃあ今寄せたてのこのお豆腐も。
豆腐ですね。
寄せたての豆腐にダシのあん
何これ…。
豆腐じゃないでしょ。
アハハ…。
もっと硬いイメージあるんですけどね。
柔らかいですよね。
決して華美な食材ではない
だからこそそのうまさがいかに深いかよく分かる
大根の葉僕大好き…。
朝食でお客様が部屋を離れた合間に1人で2つの部屋を仕上げる係の女性
限られた時間
黙々と…ただ黙々と
毎日これが繰り返されている
その姿に胸を打たれたと撮影スタッフ全員が感じていた
部屋に戻った客は気付くことはない
昼新たな客を迎えるまでの時間若女将と大女将が山から摘んで来た草花を生ける
(和子さんの声)季節を感じていただくということと…。
(和子さん)それから花背ならではの花ですね。
よそにない花珍しい花を見ていただきたい。
こんなたっぷり時間かけて納得するまでやられるんですね。
そうですね。
もうホントに自分が納得できるまではやっぱりお客様他のお部屋で待っていただいても…お通ししないというぐらい…。
アハハ…すごい。
そういう気持ちでございますね。
客達は一切知らない裏側の時間
いい宿とは…
茶道に「一座建立」という言葉がある
もてなしとは主が客に一方的に施すのではなく客もその中に入り込み一体となってつくり上げるという考え方だ
つまり客のほうこそひそかな主のしつらえを読み取る力が問われていた
そんな目に見えないもてなしの会話が無言で交わされるそれがいい宿
僕はそう感じた
皆さんにとっていい宿って何ですか?
2015/11/08(日) 07:00〜07:30
読売テレビ1
遠くへ行きたい 木下ほうか「秋の京都で僕の“いい宿”探し」京都市〜伊根[解][字]
俳優の木下ほうかが京都で“いい宿”を探して旅をする。伊根で舟屋を一棟貸しする宿を訪ねる。世界の著名人を魅了する「美山荘」で「おもてなし」の真髄を目の当たりにする
詳細情報
出演者
【旅人】
木下ほうか
番組内容
俳優・木下ほうかが京都で“いい宿”を考える旅をする。
伊根では舟屋を一棟貸しする宿を訪ねる。京都市内へ戻り、自転車で町を散策し、外国人旅行客に大人気のカプセルホテルへ。
名だたるスターや監督たちに愛される「菊香荘」の秘密を探り、名刹「妙心寺」の宿坊を体験する。
町家を改造した一軒宿で京都暮らしの作法を学び、国内のみならず世界の著名人や料理人を魅了する「美山荘」で、主人夫妻の「おもてなしの心」を知る
番組ホームページ
http://www.to−ku.com
取材地
京都府
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32725(0x7FD5)
TransportStreamID:32725(0x7FD5)
ServiceID:2088(0x0828)
EventID:6338(0x18C2)