「そのゾーンで」
「ジオラマミュージックフェア」のジオラマというのは、インディーズ漫画レーベル「ジオラマブックス」のことであります。手短に言うと編集・デザイナーの森敬太を中心に、10人ちょっとの漫画家が集まってユースカという雑誌を自主出版しています。
メンバーは漫画のなかでも「このゾーンが好き」っていうのを共有してるんですが、加えて軒並みめっぽう音楽が好きで、友達のバンドのCDジャケットを描いたり、バンドが出てくる漫画を描いたり、何なら本人がバンドマンでした、いっそ雑誌に曲も付けてしまおう、みたいな活動を続けてきて、それがエスカレートした先がこのイベントというわけです。
これが2年ぶり2回目なんですが、前回に引き続き、イベントに出演するミュージシャンはいずれも、ジオラマメンバーが直接的な関係性を持ってる人たちで固めました。つまり同じもの好き同士の友達ってことだから、やっぱりその「ゾーン」みたいのが共有できてるんじゃないかな……できてるはず!
ラウンジには、ジオラマブックスにゆかりある漫画家さんたちに絵や本やグッズを直接即売してもらう「漫画家フリーマーケット」を設けました。コミティアに来る人でもないと、普通は漫画家さんの実物を見たり、本人と会話したりすることってあんまりないと思うので、割とレアな体験をしてもらえると思います。
そんなわけで、もしあなたがジオラマの漫画を好いてくれる人なら、このイベントで琴線に触れる音楽にぜったい出会えるはずだし、逆に出演バンドのファンの方なら、ジオラマメンバーの漫画にお気に入りを見つけてもらえるはず。その「ゾーン」にぜひ、足を運んでみてください。
── 唐木元(トーベヤンソン・ニューヨーク)