2015年11月9日13時15分
新千歳空港(北海道千歳市)に掲げられたプロ野球・北海道日本ハムファイターズの巨大広告の「北海道は、開拓者の大地だ」との文言について、北海道アイヌ協会(札幌市)が「配慮が足りず遺憾だ」と球団に申し入れた。球団は9日、「配慮に欠けたことはおわびすべきだとの理由から、速やかに取り下げる判断に至った」として、9日中に広告を撤去すると発表した。
広告は縦5・5メートル、横2メートルのつり下げ式で、4種類のうちの1種類に、栗山英樹監督の写真とともに「北海道は、開拓者の大地だ」と記され、6月から出発ロビーに掲げられている。協会関係者が今月6日から開催されたアイヌ民芸品の展示会に訪れて気付いた。協会は8日に球団に電話で連絡し、見解や対応などを尋ねたという。
北海道を中心に先住していたアイヌ民族は、明治以降に北海道開拓が本格化したことで、先住の土地を追われるなどした歴史がある。協会の阿部一司副理事長は「歴史や国際的な動きをもっと勉強してほしい。人権への配慮がなく、まだわかってもらえないのかと情けなくなった」と話した。
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