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【社会】

雨の原宿でティーンズ・デモ 高校生も「平和を」

2015年11月9日 14時03分

 安全保障関連法廃止や安倍政権の退陣を求め、高校生らのグループ「T−ns SOWL(ティーンズ・ソウル)」が八日、東京・原宿でデモを行った。大学生らによる「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」は十月末、来夏の参院選を区切りに解散を表明。選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられ、シールズの魂(ソウル)を受け継ぐ高校生たちは「選挙に行こうよ」と声を上げた。

 ティーンズ・ソウルは七月に発足し、八月にも渋谷でデモを実施。安保法成立後初のデモとなった八日は、大学生や大人も含めた約千人(主催者発表)が参加。雨の中、繁華街を練り歩きながらラップ調の音楽に合わせ、「戦争反対」などと訴えた。

 法案は成立したが、今後も声を上げ続け、来夏の参院選でしっかりと選挙権を行使するよう訴えようと、会員制交流サイト(SNS)などを通じて再びデモへの参加を呼び掛けた。国会前での法案反対デモを続けたシールズのメンバーも協力に回った。

 仙台市から駆け付けた高校一年の女子生徒(16)は「私たち若者の未来は私たちが声を上げないと、とんでもないことになる。十八歳選挙権ができた今、私たちの手で私たちの未来を」と訴えた。

 母親に反原発デモに連れて行ってもらったことをきっかけに、社会への意識が高まったという。ネットでシールズの存在を知り、ティーンズ・ソウルのメンバーと知り合った。「私はまだ選挙に行けないけど、選挙権のある人は選挙に行ってほしい」と願う。

 都内の高校三年の女子生徒(18)は「これまで私たちはあまりに政治に無関心だった。それは日本が漠然と平和だったから。でも今、平和の姿が変わろうとしている。だからこそ、私たち一人一人がどうしたら日本の平和を築くことができるのか、しっかり考えていくべきだと思う」と話した。

<18歳選挙権> 6月に成立した改正公選法で盛り込まれた新たな選挙権年齢。年齢の引き下げは「25歳以上」から「20歳以上」に変更された1945年以来。来年には18、19歳の約240万人が有権者に加わる見込み。高校3年生の一部も含まれることから、文部科学省と総務省が9月、主権者教育のための高校生向け副教材と教員向け指導資料を公表。文科省は10月、高校生の政治活動を学校の内外問わず禁じた69年の文部省(当時)通知を見直し、高校生が放課後や休日に校外で行う政治活動を容認する通知を出した。ただし、校内では禁止し、教員にも公正中立な立場での指導を求めた。

(東京新聞)

 

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