末永洋一
末永洋一 (青森大学学長、東洋史)
総合資源エネルギー調査会・電気事業分科会・原子力部会は、日本の原発を進めてきた、いわば推進母体である。末永洋一はその委員の一人である。専門は東洋史のはずであるが、なぜか研究テーマの一つに「原子力産業と地域振興」がある。法学者ではないが、部会の議事録を少しだけ検討した。
極めて熱心な原発・核燃料サイクル推進派であることは、議事録から明白である。発言が多すぎ、すべてを紹介することができない。ご関心の向きは、ぜひ議事録を実際にご確認いただきたい。
第23回会議(平成22年3月19日)
原子力プラントの海外への売り込みについて、「まさに国と電力業界とメーカーが本当に一体となってやっていくような条件、環境を整備しなければいけない」と主張。
第24回会議(平成22年4月19日) 「今後の具体的な取り組みの方向性」という文章の案に対するコメント。
「プルサーマルを含む核燃料サイクルの早期確立。私は絶対早期確立というふうなことはうたっていただきたいというふうに思います。これは青森県民として、特に中心になるのは再処理でありますので、ここのところは1つは再処理でございますので、これは早期確立ということでぶれないでいただきたいと思います」 。さらに、再処理に対する国の支援が不十分であることを批判している。
ほかに、「2011年9月」に六ヶ所村に導入される予定の新型遠心機が高性能であることに触れ、「きちっと我が国においても、ウラン濃縮事業を追求していくということはちゃんと記入すべきだろう」と発言。