少し前に自転車の交通違反に対して警察が厳しく取り締まる、と報道され、これで迷惑な逆走自転車も取り締まられるようになるに違いない、と期待した。
それから数ヶ月、私の住む埼玉県南部の某市は未だに逆走自転車天国である。それどころか、自転車厳罰化が始まった当初テレビのニュース映像で良く取り締まられていたはずのスマホ運転やイヤホン運転も至る所で目にする。
車道と歩道の分かれている道路での車道逆走は多少減ったかもしれないが、車道と歩道の分かれていない道路、つまり車道のみの道路では老若男女が何の悪気もなく逆走している。逆走しているのはほとんどがママチャリとクロスバイクである。マウンテンバイクの逆走はあまり見ないし、ロードバイクはほとんどが正しく左側を走っている。
自分が自転車に乗っている時は、前から逆走の自転車が来たら停車してでも左側を譲らない、という対処法をなるべく実践している。とはいえ、スマホを見ながら逆走して来る自転車に対してこれを行うと「もらい事故」の危険性があるので、やむなく車道の中央側に避ける。なぜ法律を守っているこちら側が、法律に違反している奴のために、より危険な道路の中央側に移動しなければならないのだろうか?後ろから大型トラック等が近付いて来ているときは生きた心地がしない。
自分が歩行者の場合は不愉快な逆走自転車が視界から消えるのをただ待つしかない。
今日も仕事の帰りに最寄り駅から自宅までの車道と歩道の区別されていない道路を歩いていたら、後ろからやってきた自転車が私を追い抜いた後、道路の右半分をゆらゆらと蛇行しながら走って行き、交差点の手前で止まった。
その交差点は押しボタン式の歩行者用信号しかないところで、駅から郊外の方へ向かう場合は横断歩道が右側にしかない。
私を追い抜いて行ったこの自転車の男は、わざわざこの右側の横断歩道の手前で押しボタン式の歩行者用信号のボタンを押して青にした上で、右側の横断歩道上を自転車で走って横断し、横断した先でも道路の右側をゆらゆらと蛇行しながら進んで行った。
この男の走り方は三重に間違っている。
2.その交差点はこちら側からは車両用信号は無く、押しボタン式歩行者用信号しかない。そしてこの道路は歩道のない車道のみの道路であるから、車道を走っている軽車両である自転車は、停止線の前で一時停止したうえで左右の安全が確認出来ていれば、歩行者用信号が赤であっても横断出来る。つまり、押しボタン式歩行者用信号をわざわざ青に変える必要がない。
3.自転車に乗ったまま横断歩道を走行することそれ自体は違法ではないが、自転車には自転車横断帯の使用義務はあっても横断歩道の使用義務はない。だからわざわざ横断歩道上を走る必要はないし、ましてや逆走側、右側の横断歩道上を走る必要は全くない。車道部分の左側を渡って行くのが正しい横断方法である。
そんな急に変わるものでもないような 10年20年かけて次第に浸透していく類のものじゃないですか