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 若者でにぎわう日曜日の東京・原宿に、「憲法守れ」「民主主義ってなんだ!」の声が響いた。8日、安全保障法制に反対する高校生のグループ「T―ns(ティーンズ) SOWL(ソウル)」が企画したデモが行われた。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるなか、「選挙に行こうよ」という呼びかけも目立った。

 降りしきる雨の中、デモには若者から家族連れ、高齢者まで約1千人(主催者発表)が参加。トラックの荷台で、高校生が音楽に乗ってリズムを取りながら安保法制反対などを訴え、参加者はそれにあわせて渋谷や原宿の繁華街を約1時間かけて歩いた。

 仙台市から来た高校1年の女子(16)は「『自衛官になりたいんだよね』と友人に打ち明けられて、素直に応援できない自分がいた」とスピーチ。「若者の未来には私たちが声を上げないと、とんでもないことになる。18歳選挙権ができた今、私たちの手で、私たちの未来をつくっていきましょう」と声を上げた。

 京都市の高校2年の男子(17)は「東京の高校生たちと、もっと連携したい」と参加した。来年夏の参院選で投票できるのが楽しみだが、「同級生のほとんどは関心がなさそう」という。文科省が10月、高校生の政治活動を一部容認したことは「弾みになる」と考えている。仲間と模擬投票などを企画し、政治に関心を持ってもらう工夫をしていくつもりだという。(市川美亜子)