先週金曜日の雇用統計が強かったことで12月の利上げはほぼ確実になりました。
そこで利上げがあった場合、投資家としてどう対処すればよいか? について書きます。
まず利上げは「この世の終わりではない」という点を確認しておきたいと思います。
実際、過去に相場が終わったケースを見ると、1回目の利上げで強気相場が終了したケースは無く、むしろ「これでもか、これでもか!」と利上げを繰り返した後に相場が終わっていることがわかります。

その一例は2000年のドットコムバブル崩壊であり、二つ目の例は2007年から2008年にかけての、サブプライム・バブル崩壊→リーマンショックです。これらは初回の利上げからしばらく経った後です。
つまり「最初の利上げ」という材料をこなせば、マーケットは、またぞろ上昇を続けることが出来るということ。
利上げが出来るということは、アメリカ経済が元気を取り戻したことの証に他なりません。つまり景気は「弱いのか? それとも強いのか?」と聞かれれば、「真ん中よりも強い方へ振れ始めている」と言う事が出来るのです。
すると下の図で金利のベクトルは「上」へ、景気は「強い」へと移行するわけだから、セクターのスイート・スポットとしてはグレーの部分が旬になるのです。

いまは消費循環や工業株が買いのタイミングです。消費循環というのは聞きなれない言葉かも知れませんが、「耐久消費財のようなもの」と思ってください。具体的には自動車や白物家電などになります。
工業セクターは、いまガンガンに相場になっている銘柄を多く含んでいます。具体的にはゼネラル・エレクトリック(ティッカーシンボル:GE)、ダウ・ケミカル(DOW)、デュポン(DD)などです。このへんは未だ相場は若いので、強気スタンスを堅持すること。
ジャネット・イエレンFRB議長は9月末にマサチューセッツ大学アマースト校でスピーチしました。このイベントは、中央銀行家や経済学者が、研究成果や持論をがっつり展開する場として知られています。イエレン議長も脱水症状でフラフラになりながら、力のこもった説を展開しました。そこで繰り広げられた主張を一枚のスライドにまとめると、下になります。

つまり今はインフレが無いわけだけど、その原因はエネルギー価格(水色)と輸入価格(橙色)が下落しているからであって、経済のたるみ(灰色)自体は、殆どファクターではなくなっているという主張です。
そして今後、赤で括った部分が急激にエクリブリウム(equilibrium)、すなわち平衡(へいこう=つりあいがとれること)に向けて戻るという主張です。
輸入価格の下落はドル高によってもたらされているので、「輸入価格の下落がおさまる」という主張は「ドル安になる」と言っているのと同じことです。
つまりイエレン議長自らが、自分の経済学者として、そして中央銀行家としてのレピュテーションを賭けながら「原油価格は今後上がるし、ドル安が来る」と言っているわけです。
彼女はFRB内部でいちばん経済予想が当たっているウォッチャーなので、その彼女が卒倒寸前で、渾身のメッセージを発しているときは、われわれは謹んで拝聴すべきだと思います。
もっとカンタンな表現に直すと、「石油株は買って良い」、「ドルは売っていい」ということです。
それからいつまでも馬鹿の一つ覚えのようにアグレッシブ・グロース株だけをアホールドしている人が居ます。株が好きな人ほど、値動きが荒っぽいそれらの銘柄にコロッと参る傾向があるわけです。これは喩えて言えば、クネクネした悪い女ばかりと付き合ってしまう奴と同じです。(そういう僕も、ちょっと気を許すとゴスな投資生活を送っている自分に気付くわけですが……)これは悪い癖なのですぐに直すべきです。
これからは金利が上がるわけだから全体としてPERは下がってきます。
そんなときに高PERの株をいつまでも抱いていたら、ボコボコに凹まされるに決まっています。
え? スクエアのIPOですか?
あんな赤字まるけの会社、ペケだと思います。スクエアのIPOがズッコケれば、愚鈍な投資家も(もうユニコーンのストーリーは賞味期間が過ぎた)ということを厭々認めざるを得なくなると思います。当然、いま上場されているアグレッシブ・グロース株も血みどろになります。
「オールド・エコノミー+ノスタルジア」……これが年末相場を乗り切るコツだと思います。
そこで利上げがあった場合、投資家としてどう対処すればよいか? について書きます。
まず利上げは「この世の終わりではない」という点を確認しておきたいと思います。
実際、過去に相場が終わったケースを見ると、1回目の利上げで強気相場が終了したケースは無く、むしろ「これでもか、これでもか!」と利上げを繰り返した後に相場が終わっていることがわかります。
その一例は2000年のドットコムバブル崩壊であり、二つ目の例は2007年から2008年にかけての、サブプライム・バブル崩壊→リーマンショックです。これらは初回の利上げからしばらく経った後です。
つまり「最初の利上げ」という材料をこなせば、マーケットは、またぞろ上昇を続けることが出来るということ。
利上げが出来るということは、アメリカ経済が元気を取り戻したことの証に他なりません。つまり景気は「弱いのか? それとも強いのか?」と聞かれれば、「真ん中よりも強い方へ振れ始めている」と言う事が出来るのです。
すると下の図で金利のベクトルは「上」へ、景気は「強い」へと移行するわけだから、セクターのスイート・スポットとしてはグレーの部分が旬になるのです。
いまは消費循環や工業株が買いのタイミングです。消費循環というのは聞きなれない言葉かも知れませんが、「耐久消費財のようなもの」と思ってください。具体的には自動車や白物家電などになります。
工業セクターは、いまガンガンに相場になっている銘柄を多く含んでいます。具体的にはゼネラル・エレクトリック(ティッカーシンボル:GE)、ダウ・ケミカル(DOW)、デュポン(DD)などです。このへんは未だ相場は若いので、強気スタンスを堅持すること。
ジャネット・イエレンFRB議長は9月末にマサチューセッツ大学アマースト校でスピーチしました。このイベントは、中央銀行家や経済学者が、研究成果や持論をがっつり展開する場として知られています。イエレン議長も脱水症状でフラフラになりながら、力のこもった説を展開しました。そこで繰り広げられた主張を一枚のスライドにまとめると、下になります。
つまり今はインフレが無いわけだけど、その原因はエネルギー価格(水色)と輸入価格(橙色)が下落しているからであって、経済のたるみ(灰色)自体は、殆どファクターではなくなっているという主張です。
そして今後、赤で括った部分が急激にエクリブリウム(equilibrium)、すなわち平衡(へいこう=つりあいがとれること)に向けて戻るという主張です。
輸入価格の下落はドル高によってもたらされているので、「輸入価格の下落がおさまる」という主張は「ドル安になる」と言っているのと同じことです。
つまりイエレン議長自らが、自分の経済学者として、そして中央銀行家としてのレピュテーションを賭けながら「原油価格は今後上がるし、ドル安が来る」と言っているわけです。
彼女はFRB内部でいちばん経済予想が当たっているウォッチャーなので、その彼女が卒倒寸前で、渾身のメッセージを発しているときは、われわれは謹んで拝聴すべきだと思います。
もっとカンタンな表現に直すと、「石油株は買って良い」、「ドルは売っていい」ということです。
それからいつまでも馬鹿の一つ覚えのようにアグレッシブ・グロース株だけをアホールドしている人が居ます。株が好きな人ほど、値動きが荒っぽいそれらの銘柄にコロッと参る傾向があるわけです。これは喩えて言えば、クネクネした悪い女ばかりと付き合ってしまう奴と同じです。(そういう僕も、ちょっと気を許すとゴスな投資生活を送っている自分に気付くわけですが……)これは悪い癖なのですぐに直すべきです。
これからは金利が上がるわけだから全体としてPERは下がってきます。
そんなときに高PERの株をいつまでも抱いていたら、ボコボコに凹まされるに決まっています。
え? スクエアのIPOですか?
あんな赤字まるけの会社、ペケだと思います。スクエアのIPOがズッコケれば、愚鈍な投資家も(もうユニコーンのストーリーは賞味期間が過ぎた)ということを厭々認めざるを得なくなると思います。当然、いま上場されているアグレッシブ・グロース株も血みどろになります。
「オールド・エコノミー+ノスタルジア」……これが年末相場を乗り切るコツだと思います。