それは、「ライブの価値は、ファンが決める」ものだからです。
![29e1f669f3c13e85c29309a32a535d08](http://megalodon.jp/get_contents/246238829)
もっとも原始的な、ストリートライブや大道芸。
パフォーマンスの後に投げ入れる「おひねり」は、子供なら10円や20円かもしれませんが
僕ぐらいのオッサンがフルコーラス聴いたら500円くらいは出したいし、中には1000円札を出す人もいるでしょう。
同じコンテンツでも人によって対価は違うのは自然なことです。
現代のライブ。
多くのコンサートは全席一律の価格設定、発券されるまで座席はわからない。
定価的なタテマエとしては、すべてのチケットは同じ価値をもつことになっています。
でも「アリーナ1列目」と「2階席30列目」が同じ価値かというと、そんなワケないですよね。
実際、会場内で「差額出すので席替わってくれませんか?」というファン同士の交渉も時折あるし、アーティストによっては前方の良席をプレミアム価格で売り出すことも増えてきました。
ファンにとっては、アーティストを身近に感じられる席、あるいはパフォーマンス全体を見れる席、そうした良席はチケットの定価に関係なく相対的に高い価値をもつわけです。
そして価値の差があるなら、当然お金を仲立ちにして売買するニーズが生まれてきます。
主催者の決めた「定価」は、あくまで主催者側がビジネスとして公演を成立させるため
決めた価格であって、ライブの価値や個々の座席の価値ではありません。
人によって、時期によって、状況によって、同じチケットでも全然価値が変わる。
もし主催者がすべてオカネで価値を測り、一つの公演だけで最大の利益を得ようとするなら
全部の座席をオークションで売ってしまえばいい。
実際に X JAPANの石巻ライブはそうしています。
(決してガメツイわけではなく、チャリティなので寄付金をなるべく増やしたいからという理由です)
ただ完全にすべてをお金だけで解決すると、将来のファン、特に将来にわたって支えてくれる(=長期的に見てたくさんお金を落としてくれる)可能性のある若いファンをつなぎとめるのが難しくなってしまう。
そのためオークションではなく一定の価格設定をした上で抽選や先着順で1次販売が行われ、ファンの多様性を確保しているわけです。
だからこそ「どうしても欲しいチケットの為なら、いくらお金を出してもいい!」という人は必ずいるし、「そんなにお金をくれるんなら、今回は売ってもいいかな」という人も必ず出てきます。
(たとえば極端な例「余命3ヶ月の娘にどうしてもコンサートを見せたい、あなたのチケットを100万円で売ってほしい」という頼みを断れる人は、多くはないでしょう)
すべてのファンの心の中、おサイフの中をのぞくことができない以上、主催者が最初から最適なチケットの配布をすることは不可能です。
であるなら、市場原理にもとづいたセカンダリの市場でチケットが売買されるのは必然の結果です。
実際、海外ではここ2年で急速に転売の容認が進みました。
アメリカの4大プロスポーツは、すべて公式・公認の2次流通マーケットを導入しています。
![f623bf523a878c7b7a6964b9b8c0f5e6](http://megalodon.jp/get_contents/246238830)
音楽マーケットも同様です。
3年前に転売を容認していたアーティストは マドンナ、One Direction、U2などほんの一握りでしたが
2015年11月現在、500以上のライブで販売定価に縛られない転売が容認されており、
ファンは「定価チケット」「定価以上かもしれないし、定価以下かもしれない転売チケット」を選んで買う権利を持っています。
![e07a749649352d2fc671329b4a1f8971](http://megalodon.jp/get_contents/246238831)
http://www.axs.com/uk/events/255214/deep-purple-tickets?skin=theo2
主催者側としても、転売を極端に規制・禁止したり販売済チケットの返金を認めるよりは、転売を認めた方が経済的メリットが大きいことが判明してきています。
ライブがビジネスである以上、日本でも遅かれ早かれこうした流れは加速していくと思います。
※このエントリでは、組織的な買い占めをする「転売ヤー」「ダフ屋」の話や、主催者による転売規制などの要素はあえて除外しています。こうした話題については、長くなるのでまた別のエントリで。
もっとも原始的な、ストリートライブや大道芸。
パフォーマンスの後に投げ入れる「おひねり」は、子供なら10円や20円かもしれませんが
僕ぐらいのオッサンがフルコーラス聴いたら500円くらいは出したいし、中には1000円札を出す人もいるでしょう。
同じコンテンツでも人によって対価は違うのは自然なことです。
現代のライブ。
多くのコンサートは全席一律の価格設定、発券されるまで座席はわからない。
定価的なタテマエとしては、すべてのチケットは同じ価値をもつことになっています。
でも「アリーナ1列目」と「2階席30列目」が同じ価値かというと、そんなワケないですよね。
実際、会場内で「差額出すので席替わってくれませんか?」というファン同士の交渉も時折あるし、アーティストによっては前方の良席をプレミアム価格で売り出すことも増えてきました。
ファンにとっては、アーティストを身近に感じられる席、あるいはパフォーマンス全体を見れる席、そうした良席はチケットの定価に関係なく相対的に高い価値をもつわけです。
そして価値の差があるなら、当然お金を仲立ちにして売買するニーズが生まれてきます。
主催者の決めた「定価」は、あくまで主催者側がビジネスとして公演を成立させるため
決めた価格であって、ライブの価値や個々の座席の価値ではありません。
人によって、時期によって、状況によって、同じチケットでも全然価値が変わる。
もし主催者がすべてオカネで価値を測り、一つの公演だけで最大の利益を得ようとするなら
全部の座席をオークションで売ってしまえばいい。
実際に X JAPANの石巻ライブはそうしています。
(決してガメツイわけではなく、チャリティなので寄付金をなるべく増やしたいからという理由です)
ただ完全にすべてをお金だけで解決すると、将来のファン、特に将来にわたって支えてくれる(=長期的に見てたくさんお金を落としてくれる)可能性のある若いファンをつなぎとめるのが難しくなってしまう。
そのためオークションではなく一定の価格設定をした上で抽選や先着順で1次販売が行われ、ファンの多様性を確保しているわけです。
だからこそ「どうしても欲しいチケットの為なら、いくらお金を出してもいい!」という人は必ずいるし、「そんなにお金をくれるんなら、今回は売ってもいいかな」という人も必ず出てきます。
(たとえば極端な例「余命3ヶ月の娘にどうしてもコンサートを見せたい、あなたのチケットを100万円で売ってほしい」という頼みを断れる人は、多くはないでしょう)
すべてのファンの心の中、おサイフの中をのぞくことができない以上、主催者が最初から最適なチケットの配布をすることは不可能です。
であるなら、市場原理にもとづいたセカンダリの市場でチケットが売買されるのは必然の結果です。
実際、海外ではここ2年で急速に転売の容認が進みました。
アメリカの4大プロスポーツは、すべて公式・公認の2次流通マーケットを導入しています。
音楽マーケットも同様です。
3年前に転売を容認していたアーティストは マドンナ、One Direction、U2などほんの一握りでしたが
2015年11月現在、500以上のライブで販売定価に縛られない転売が容認されており、
ファンは「定価チケット」「定価以上かもしれないし、定価以下かもしれない転売チケット」を選んで買う権利を持っています。
http://www.axs.com/uk/events/255214/deep-purple-tickets?skin=theo2
主催者側としても、転売を極端に規制・禁止したり販売済チケットの返金を認めるよりは、転売を認めた方が経済的メリットが大きいことが判明してきています。
ライブがビジネスである以上、日本でも遅かれ早かれこうした流れは加速していくと思います。
※このエントリでは、組織的な買い占めをする「転売ヤー」「ダフ屋」の話や、主催者による転売規制などの要素はあえて除外しています。こうした話題については、長くなるのでまた別のエントリで。