敦賀原発2号機:安全審査申請…「原子炉直下に活断層」初
毎日新聞 2015年11月05日 22時08分
日本原子力発電は5日、敦賀原発2号機(福井県)の再稼働の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請した。全国の原発の申請は16原発26基となった。敦賀2号機は規制委の有識者調査団が「原子炉直下に活断層がある」と認定した報告書をまとめており、重要施設直下に活断層があるとされた原発の申請は初めて。原電がこの認定を覆せるかが審査の焦点となる。
規制委の有識者調査団は2013年5月と今年3月、原電の調査に基づき、2号機の原子炉直下にある「D−1破砕帯」が、原子炉建屋から北東約250メートルにある活断層「浦底断層」と連動して動く可能性がある活断層と判断した。
新規制基準は活断層の真上に原子炉などの重要施設を造ることを認めていないため、規制委は報告書を参考に安全審査で運転の可否を判断する。原電は申請書で、追加調査で有識者調査団の判断を否定するデータを拡充し「活断層ではない」と改めて主張した。
安全審査で「活断層判定」が確定すれば、2号機は廃炉となる。申請後、原電の和智信隆常務は「発電所運営は生命線。何とか運転再開したい」と話した。【鳥井真平】