中高生に平和について考えてもらおうと7日、周南市で「平和の島 スピーチコンテスト」があり、書類選考を通過した10人が平和の尊さを訴えた。同市立熊毛中学校2年の岸田実優(みゆ)さん(14)と県立周防大島高校2年の石飛華絵(かえ)さん(16)が最優秀賞に選ばれた。

 戦争末期、特攻に使われた人間魚雷「回天」の搭乗員らの慰霊祭が8日に行われるのに合わせ、回天の歴史を後世に伝える「平和の島プロジェクト」に取り組む周南観光コンベンション協会が主催。県内から63人の応募があった。

 岸田さんは、夕食を囲んだり悩みを話したりする家族の存在、当たり前の日常の大切さ、誰もが穏やかに暮らせる平和の尊さを訴えた。受賞後、「普通の生活ができることに感謝していきたい」と話した。

 夏にあった世界スカウトジャンボリーで世界最貧国のエチオピアの現実について学んだ石飛さんは、世界の貧困や戦禍に無関心だったことから決別し、平和に向けて考え、行動したいと語った。「これからも友達と平和について考えていきたい」と話していた。(杉井昭仁)