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敦賀原発:2号機再稼働の安全審査を申請へ

毎日新聞 2015年11月04日 15時00分(最終更新 11月04日 16時18分)

 ◇日本原電、週内に規制委に

 原子力規制委員会の調査団が「原子炉直下に活断層がある」と認定した敦賀原発2号機(福井県)について、運営する日本原子力発電は、再稼働に向けた安全審査を週内に規制委に申請する方針を固めた。

 原発の新規制基準は、活断層の真上に原子炉など重要施設を造ることを認めていない。原電は一貫して「活断層ではない」と主張しているが、審査で活断層と認定されれば2号機は再稼働できず廃炉が確定する。

 調査団は、2号機の原子炉直下にある「D−1破砕帯」が、原子炉建屋から北東約250メートルにある活断層「浦底断層」と同時に動く恐れがあると指摘。新規制基準施行前の2013年5月に活断層と認定したが、原電が再調査をしたため再検討した。その結果、新規制基準に照らしてもこの破砕帯が「将来活動する可能性がある」と判断。活断層と認定する報告書をまとめ、今年3月に規制委に提出した。規制委は、報告書を参考に審査で最終判断する方針。

 原電はこれまで、27回にわたり質問状や意見書を規制委に提出し「活動性はない」などと主張していた。審査で活断層と認定された場合、行政訴訟も辞さない構えだ。【酒造唯、鳥井真平】

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