制限なく記事をお読みいただく方法はこちら

柏崎刈羽原発:非常用と通常ケーブル混在 技術基準違反

毎日新聞 2015年11月04日 19時42分

 原子力規制委員会は4日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)6号機で、原子炉の緊急停止などに必要な「安全系」ケーブルと他の「一般系」ケーブル160本以上が混在していたとして、原子炉等規制法に基づく技術基準に違反すると認定した。規制委は、今月末までに原因と対策について調査・報告するよう東電に文書で指示した。

 基準では、火災時の類焼防止のため、安全系ケーブルは一般系ケーブルと分離するよう定めている。だが、両系統のケーブル計約6000本を区切っていた難燃性の「分離板」約1500枚のうち、50枚以上が倒れたり穴が開いたりして、多くのケーブルが板を越えていたという。7号機でも同様の事例があり、東電は9月28日に規制委に報告していた。

 また同原発の安全対策工事7件で、規制委は4日、原子炉等規制法に基づく保安規定への違反があったと認定した。9月に同委の現地事務所が、工事の設計が適切かどうかについて、東電の社内確認が不十分だと指摘していた。【高木昭午】

最新写真特集