2015年11月5日18時09分
東京電力福島第一原発事故に伴うがれきの撤去作業をした後、がんを発症したのは作業中の放射線被曝(ひばく)が原因だなどとして、札幌市の元作業員の男性(57)が東電や元請けの大成建設などに計約6500万円の損害賠償を求めた訴訟の初弁論が5日、札幌地裁(湯川浩昭裁判長)であった。被告側は請求棄却を求める答弁書を提出し、争う姿勢を示した。
原告の男性は意見陳述で、抗がん剤治療を受け、働くこともできずに日常生活に支障が出ていると説明。「放射線被曝の対策や安全配慮義務を怠った責任を認め、責任を果たしてほしい」と訴えた。
東電は原告の放射線被曝量とがんの発症には因果関係が認められないと主張。大成建設は原告が受けた被曝による損害についての釈明を求めた。
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!