先日のオフ会の話ついでに、ちょっと思い出した話でも。
眠いので短めに・・・。
PDCAというビジネス用語がありますね。ものすごく簡単に説明しますと、
「物事に取り組むときは、ちゃんと計画を立てて実行して、終わったら反省・改善して次に活かそうね」
といった意味合いで良いかなと思います(適当)
いまでも多くのビジネス現場で「PDCAは大切だ!」「PDCAサイクルを意識して仕事しろ!」と声高に言われているのではないかと思います。
新卒時代に甚だ疑問だったPDCAの重要性
そんなビジネスに必須の考え方だと思われる「PDCA」ですが、実は筆者、新卒当時はその重要性があまり分かりませんでした。そう感じた発端は、次のようなものです。
数年前、勤めていた会社が受けた通信事業体の営業代行で外回りを担当していたときのこと。
とりあえず3日間の商材研修を受け、アタックリストだけ渡されて、放置されました。
ですが、それまで営業なんか一度もやったことがなかったので、出勤早々にフリーズ。
仕方ないので周りの社員がなにしているのか観察したり、話を訊いてみたりして、それっぽく仕事していました。
とは言え、結局なにをすれば良いのかよく分からず、とりあえず見よう見まねでテレマしたり飛びこんでみたりした程度です。
さて、その日の夜6時ごろ。上司とのミーティング。
その日になにをしたのか教えてくれと言われたので、報告しました。
・・・すると、
「お前、もうちょっと考えて営業しろよ。そんな効率の悪い動きしてたら営業にならないだろ」
的なお叱りを受けました。
その後、テレマとはどんなものか、飛びこみとはどんなものかなど、営業の基礎を簡単に教わりました。
このとき上司が言っていたことが、まさに「P」の必要性でした。
たとえば「飛びこむならどう回るのが効果的なのか?」ちゃんと計画を立ててから外に出ような、というわけですね。
知識がないから、やってみないと分からないのです・・・
ですが、この上司のコメントについて、筆者は副題のように思ったわけです。
「一度も営業やったことないんだから、とりあえずやってみないと分からないって!」
わりとイライラしていたんでしょうね・・・。
ともあれ営業についての知識がまったくなかったので、とりあえずやってみてどうすれば良いか考えてみようと思ったのです。
実際、やってみて色々なことがわかりました(なお、当時の筆者は練馬区を営業エリアとしていました)
- アクセスが悪い(特に南北の移動に難がある)
- 電車やバスより自転車の方が圧倒的に回りやすい
- 駅を離れるとコンビニがない(昼飯を買えないなど)
- 自宅で経営している企業が多い
- 住宅街のため飛びこめる企業がほとんどない
などなど。
こうして失敗したことで、たとえば「1日の行動量が相当制限されるから、各駅でのポテンシャルを調べて注力エリアを見極めないと、月間の目標には絶対に届かない」など気づけた事実も多かったです。
PDCAはただの手段、目的化してはいけない
おそらくいろんな会社のいろんな人が「PDCAを意識して仕事しよう」と部下に言っていると思うのですが、筆者はあまりそうは思っていません。なぜなら「PDCA」というのは、ただの手段にすぎないからです。
ですが、(筆者のいままでの経験則ベースですが)とりあえず「PDCAを意識しよう」と言っている=PDCAを目的化してしまっている人もけっこう多いんじゃないかという気がします。
しかし、人によっては「PDCA」が合わないケースもあると思います。
たとえば、筆者は「P」から物事をはじめるのが苦手なタイプのため、真っ先に「D」から始めます。とりあえず何度かやってみて、蓄積したデータや経験を検証して、次にどうすべきかを考えます。RPGで敵に遭遇するパターンを検証するのとか好きだったので、そのあたりの影響でしょうか。
つまり、筆者は「DCAP」を意識しています。自分にはそれが最も合っているためですね(もっとも、これも繰り返せば「DCAPDCAP」となるため、見方によってはPDCAなわけですが)
こうした「P」から始めるのが苦手という方も、意外といるんじゃないかと思います。
特に新卒は「PDCA」よりも「DCAP」の方が、はるかに重要だと思います。「P」から始めることを重視すると、知識ばっかり詰めこんで頭でっかちになってしまい、口ばっかりで行動しないビジネスパーソンになってしまう気がするので。
ぶっちゃけ新卒から数年間は、とにかく「D」を積むことが大事だと思います。とりあえず手探りでもいいからやらせてみる、知識も経験もいらない、体当たりでやらせてみる、これではないかと。
実際やってみることで初めて気づけることも多いと思います。
先日アップしたアニメオフ会のレポートでも書きましたが、最初は「オフ会の最中に映像を流すとか、会話の邪魔になるだけじゃないか?」と思っていました。ですが、実際にやってみると、これが良い影響をもたらしてくれたことに気づけました。
要は『とりあえずやってみて、こうした「結果論」を積み上げてPDCAを回す、というスタイルがあっていいのではないか』と思うのです。最初はひたすらDDDDDDDDDで、結果論を積み上げる。そして、その結果論を検証する。先のオフ会の例の場合、何度もオフ会を開催して、映像を流してみて、参加者の反応や会の雰囲気を検証していくわけですね。
仮説を立てるのが得意な人もいれば、検証するのが得意な人もいる
人によっては、仮説を立てる人もいれば、検証する方が得意な人もいると思います。筆者は後者のタイプです。そのため、なんの理由もなく「PDCAを意識しよう」と言われると、ちょっと身構えてしまいます。
ちなみに、前職は評価項目の一つに「PDCAサイクルを回せているか?」という項目があったので、最初に「僕はPからではなく、ひたすらDを積んでCAを経て、Pに戻るスタイルでやりたいです」と上司に進言しました。幸い寛容な方で快く理解を示してくださり、ありがたかったです。
先述の通り、PDCAとはただの手段にすぎません。
ですが、いまの世の中、なんだかPDCAが目的化されてしまっているのではないかと感じることが多いです。
しかし、人によっては「P」から始めるのが良いのか「D」から始めるのが良いのか変わると思うので、そこは柔軟に対応すべきではないかと思います。
こと新卒社員に関して言えば、まだ会社の仕事についてなにも理解していないわけですから、とりあえず基礎的なことだけ教えて、ひたすら「D」を積んでもらうことの方が大切じゃないかと。