脳腫瘍から奇跡の復活を果たし、マウンドに帰って来た男は、引退後も再発したがんに苦しめられた。それでもなお生きようともがいた。不屈の男とそれを支えた妻。知られざる夫婦の物語を明かす。
異変は突然起きた
「盛田が亡くなった日(10月16日)の午前中に、知り合いから連絡をもらって、佐々木(主浩)さんと一緒にすぐ横浜にある彼の自宅に向かいました。奥さんもお父さんも涙を流されている姿を見て、かける言葉が出てこなくて……。心の中で『よう、頑張ったな』と言って盛田の手を握りました。
眠っている盛田は安らかな顔でした。野球が大好きで、闘病中も試合中継は欠かさずに見ていたそうです。体は痩せていましたが肩幅は相変わらずがっちりしていて、あいつのマウンドでの力強い姿を思い出しましたね」
元横浜ベイスターズで現在は解説者を務める野村弘樹は、親友の死をこう悼んだ。盛田とは大洋ホエールズの同期入団で同い年でもある。
脳腫瘍から復帰し、「奇跡のストッパー」と呼ばれた盛田幸妃が亡くなった。享年45。
盛田は北海道の函館有斗高校卒業後、'87年秋のドラフト1位で大洋に入団。'92年には中継ぎながら最優秀防御率のタイトルを獲得する。
闘志を前面に押し出し、打者に向かっていくのが、盛田の投球スタイルだった。盛田の才能を開花させた大洋の元監督・須藤豊はこう語る。
「盛田の武器はバッターの内角をえぐるようなシュート。中日の落合博満に死球を与えようが、顔色すら変えない強気の性格でした。でもマウンドを降りれば気の良い男で、誰からも愛されていた。解説者、指導者としてこれから本当に良い花が咲いていくはずだったのに、残念でなりませんね……」
出身地の北海道・鹿部町で行われた通夜と葬儀には、約400人が参列し別れを惜しんだ。
-
【衝撃レポート】下流老人に一番なりやすいのは、「年収700万円世帯」だった! ~あなたに忍び寄る、老後破産という現実(2015.11.06)
-
被害者続出、だまされた!「生命保険」「医療保険」「がん保険」いざというとき出なかった (2015.10.29)
-
日中韓首脳会談、終わってみれば日本の圧勝だった~中韓は焦っている。安倍首相は、どっしり構えていればいい(2015.11.06)
-
五郎丸歩 独占インタビュー!ラグビーW杯、「恐怖心」と戦った4年間〜そのすべてを明かす(2015.10.31)
-
「日本一の過疎」に韓国人が殺到!〜「田舎の小さなパン屋」が熱狂的に支持されるワケ(2015.10.28)
- マイナンバー「受け取り拒否」しても問題なし!こんな「政府のための制度」がいらない理由(2015.11.08)
- 「体の痛み」が消えた!自宅で簡単、鍼灸師が伝授する「刺激で痛みをとる技術」(2015.11.08)
- 「奇跡のストッパー」45歳の若さで逝った盛田幸妃 親友が明かす「愛妻との感動闘病記」 (2015.11.08)
- 武田砂鉄と藤原新也が語る「わかりやすさ」への抵抗感 〜現在を躍進させる「言葉」を取り戻せ!(2015.11.08)
- 現代人は「足腰」がないから「自信」を持てない 〜真の強さを探求した武術家・光岡英稔の身体観(2015.11.08)
- 【緊急アンケート】中国人300人に聞きました 「日本人のどこが嫌い? なぜ嫌い?」(2015.11.07)