2015年11月8日01時15分
暴力団が絡んだ組織的な療養費不正請求事件で、摘発された接骨院が請求した療養費の9割近くが、国民健康保険加入者のものだったことが、捜査関係者への取材でわかった。容疑者の一人は取材に「審査の甘い国保を狙った」と証言。警視庁は、容疑者グループが国保加入者を選んで不正請求していたとみて調べる。
捜査関係者によると、詐欺容疑で逮捕された指定暴力団住吉会系組長の三戸慶太郎容疑者(49)が実質的に経営していた「杉並すこやか接骨院」(廃業)は、2011年6月の開業から廃業までの約2年4カ月間で、施術を受けたとして療養費を申請した約350人のうち300人前後が国保加入者だった。支払われた療養費の総額は約2700万円で、警視庁は、一部は架空請求によるものだったとみている。
グループは、報酬を払って「患者役」の協力者を集めていたほか、医療機関に一度かかった患者の情報を勝手に使っていたという。
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朝日新聞社会部
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