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 エジプトのシナイ半島でロシア機が墜落したことを受けて、ロシア政府は7日、エジプトに滞在しているロシア人を航空機で出国させ始めた。搭乗客は10キロ以下の手荷物しか持ち込みを認められず、スーツケースなどは別便でロシアに送られる。墜落が機内に持ち込まれた爆発物によるテロだった疑いが浮上したことを受けての措置とみられる。

 ロシア政府は7日、緊急会議を開いた。会議後、ドボルコビッチ副首相は、現在エジプトに約8万人のロシア人旅行客が滞在していることを明らかにした。ほとんどがシナイ半島のシャルムエルシェイクと、紅海沿岸のハルガダに滞在しているとみられる。

 ロシア政府はエジプトとを結ぶ航空便の運航中止を決めたが、航空会社の協力を得て空の飛行機を送り、両都市と首都カイロの3空港からロシア人をピストン輸送する。スーツケースなどは、貨物便で後からロシアに運ぶ計画だ。