これまで国内市場にとどまるだけだった「井の中の蛙」の韓国食品業界にとって、世界という舞台は大きなチャレンジであり、またチャンスだ。今年5月に始まった「2015ミラノ万博」で、観客にアンケートしたところ、これまでに韓食を経験したことがあると答えた人は35%にとどまった。ところが、韓国館で韓食を味わった後の反応は違っていた。「ほかの人に韓食を勧めたい」という人は9割に上った。今月初めの時点で、ミラノ万博韓国館を訪れた観客の数は累計230万人を越え、欧州における韓国関連の単一行事としては歴代最多の観客数を記録した。韓食が、欧州含め世界の人々を魅了する競争力を持っていることの傍証だ。
Kフードを基盤とする韓国食品の躍進は、低成長や輸出不振などに苦しむ韓国経済にとって、一筋の希望の光だ。内需市場の奪い合いに没頭するのではなく、世界に向けて根気強く戦略的努力を続けていけば、必ず道は開けるということが確かめられたからだ。ペルーが、ガストン・アクリオのような自国出身の世界的シェフと提携して新たな食品を開発し、国家レベルのPR手段として活用しているケースも参考になる。