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 エジプト東部シナイ半島で起きたロシアの旅客機の墜落について、仏メディアは6日、操縦室の会話や飛行状態を記録したブラックボックスの分析から爆弾テロの可能性が高まったといっせいに伝えた。「通常の飛行の後、突如、ブラックボックスの作動が止まっている」といい、担当者らは「(テロが)強く推定される」と語ったという。

 墜落した旅客機(乗員乗客224人)は、欧州の旅客機大手エアバス製。このため、同社のほか、仏航空事故調査局やドイツ当局なども調査に加わっている。

 AFP通信は調査関係者らの話として、ブラックボックスは「突然起きた激しい出来事」を示しており、「技術的な問題や火災などが引き起こした爆発と考えるのは極めて難しい」と伝えた。離陸後23分間は「全てが正常だった」ものの、突如として機内の圧力が著しく低下したという。機体の破片の様子などからは、内部から外に向かっての強い衝撃があったとみられる、との指摘も伝えた。

 また、仏公共放送フランス2は、「ブラックボックスの記録からは、はっきりと爆発音が聞き取れる」と調査担当者が話していると報じた。機体が巡航高度に入った後に事態が急転して会話も計器の記録も途絶えたといい、「(担当者は)爆弾があったと考えるのが妥当だとみている」とした。