こないだセックスってどうやってするのを書いたとき、性教育の授業や茶の間のテレビのキスシーンに「ぎゃーーー!」っていうような反応が各所であった。今回はもっとセックスの話だからぎゃーーー!ってなる人はここでブラウザを閉じるとよいでしょう。心の準備はいいですか。
小室友里先生の本が売れている
「恥をかかされたから次はない」という女は存在する で引用した本が売れている。
小室友里先生の「小室友里先生が「3回のデートでベッドインするテクニック」を手取り足取り教えてくれるようです。
」が先月めっちゃ売れたんですよ。めっちゃ、っていってもうちのブログのPV母数の中でってことだけど、「女の「したい」を見抜く技術
」と合わせて50冊近く売れてた。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
この二冊が合わせて50冊近く売れた。
ほいで、小室友里先生のセックス指南本男性編と女性編も買ったんですよ。これはネタになるなと。正直わたし小室先生をちょっと舐めてました。三回食事してホテルいくとか、女からは絶対に誘わないとか、その他「投球サインか?」と思うようなモテ作法の数々があまりに自分とかけ離れた世界だったから。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
恋愛工学やナンパ塾関連が肉体関係まで持ち込めばOKなものばかりだったからね、それにマッチする女性側の意見も、場当たり的なものかと思ってたんですよ。テクニックといってもAV的イリュージョンみたいなやつかなとか。ぜんぜん違った。小室友里先生、パートナーシップとセックスを主眼にしてた。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
新たに買った2冊。
セックスと話術の共通点
よく「セックスはコミュニケーションだ」っていうじゃないですか。わたしこれまであれは詩的な表現だと思ってた。ポエミーで曖昧で「でっていう」だなと。そりゃお辞儀だって握手だってコミュニケーションですよ。セックスだってそうでしょうよ。でっていう。でも「あれ?本当にそうじゃん」て思った。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
「彼氏にマグロだと言われました。どうしたらいいですか」という質問に「まずはちゃんと(喘ぎ)声を出しましょう」と小室先生はおっしゃるわけですよ。「セックスはコミュニケーションです。反応を伝えることです」「表現したくない、と思うならそれは傲慢でわがままなセックスです」と。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
「きっとテクニック的なことをお聞きになりたかったのだと思います。でも自分の気持ちや感じ方を相手に見せるのが恥ずかしい、嫌だと思いながら心を閉ざしてテクニックだけ覚えるなら、セックスは愛情表現やコミュニケーションではなく作業になってしまいます。それはお互い傷つきます」と。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
これを読んで、「あ、これ会話術と同じやつだ」って思ったんですよ。まず相槌を打てと。話についていってることを示すところからはじめよう、っていうあれだなと思った。 そう思ったら男性向けAVがなんでダメかわかった。あれはむちゃくちゃな言い分で一方的に論破してるようなものだからだ。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
セックスが会話だとしたら、男性向けAVは現実でそんな言い方したら相手を傷つける、嫌われる、怒られるようなことをする人物が出てくるドラマだと思った。それなのに「うう、まいった!ぐうの音も出ない」「なんて頭の切れるやつだ」って周りが次々降参していく。これが男性向けAVのセックス。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
セックスが会話だとしたら、風俗がなぜダメかもわかった。会話そのものに慣れるという一定の効果はある。でも商売で対話してくれる相手とだけ話していると、相手が話題をふって、盛り上げて、おさめてくれる場にいることに慣れてしまう。相手の話は聞かない、自分から話をふらない。これじゃあかん。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
話すことに飽きることとセックスに飽きること
そうして考えると「同じ人とセックスすると飽きる」と書いている増田は、知らない人と話すのがすきな人みたいなものだ。相手に深い興味がないからいくらか話すと飽きてしまう。浅い雑談しかできない人みたいな感じ。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
アルコール依存から断酒会に入った人の言葉。「いぜんは毎回違う女とベッドに入ったが、誰とベッドに入っても同じ体験をした。いまは妻とだけベッドを共にするが、毎回新たな体験をする」。 心をゆるした人とどこまでも体験を共有しあい、さらに深くお互いを知り合うのは楽しい。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
コミュ障と性的コンプレックスの類似点
痴漢されたが自慢だと思う人は、「話しかけられただけいいだろ」っていってるんだと思う。痴漢=性的な接触=親密なコミュニケーションってなってるから。口も利きたくないと思われるよりずっといいだろう、と。私的な自己開示をされたり求められたりに飢えている人の言い分だ。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
セックスが会話だと考えると、肉体的魅力を誇示するのは出自や肩書きさえあれば話が盛り上がると思っているようなものだと思う。実際にはそれしかなかったら嫌味にしかならない。性器にコンプレックスを持つのもこれと似ていると思った。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
また初対面の相手と話を盛り上げるのが上手い人がいるみたいに、よく知らない相手とベッドへ入って楽しめる人もいるだろうと思う。生まれつき話が苦手じゃない人は会話術の本を読んで「こんな堅苦しい決まりはいらないよ」って思う。それは応用までできる人の話。基礎的な知識で楽になることはある。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
喘ぐ=相槌をうつ
攻守=話を振る、話を聞く
触られたくないところをえんえん触る=望まない話題を押し付ける
前戯が短い、ない=一方的に本題に入ろうとする
こうして置き換えると感じのいいセックスと感じの悪いセックスは、感じのいい会話、悪い会話と重なる。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
永田カビさんが風俗へいってみて「セックスは高度なコミュニケーションだと思った」と書いていた。会話をどうやってすすめていいかわからないと緊張して話が頭に入ってこない。小室友里先生は色々な人と話をして、また人が話した様子を見聞きしてきた人なんだと思った。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
永田カビさんのエッセイ
【コミックエッセイ】「女が女とあれこれできるお店へ行った話 ①」漫画/永田カビ [pixiv]
セックスは内緒話
そしてセックスは基本的に内緒話なんだと思った。何を話したかを無関係な人の前で話すのはマナーに反している。リベンジポルノは内緒話の暴露だ。それでもあまりに酷い話だといわずにいられなくなったりもする。でも内緒話だからうかつに人に相談もできない。自分ひとりの問題じゃないから。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
自分だけでなく相手のプライバシーにも関わることをやたらに話すのはNG。でもだからこそ聞きたがる人は多い。それが内緒話というものよね。
女性向けAVへの反発
女性向けAVはいちゃいちゃするのが基本。あれを嫌がる人、特に男性は言い負かすような討論がみたい人かなと思う。双方の言い分を持ち寄って話を聞いたり、確認したりして、仲良く話している人を見ると刺激が乏しく思えたり、コミュ障コンプレックスを刺激される感じになる人。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
女性向けAVは女性のファンタジーだ、男性向けはNGだとしてそれを採用しろというのは不公平だと怒る人がいる。しかしセックスを会話としてみると男が女を論破して女が平伏する型のストーリーばかりだと男性も困ると思う。女性が平伏したくなるほどの話術のある人しか評価されなくなるわけだからね。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
というのを、ここ一週間くらいブログに囲うと思っている。タイミングがあわなくてのびのびになっている。
— くたびれはてこ (@kutabirehateko) 2015, 11月 5
今日もこれから忙しいのでTwitterを貼るだけ更新にしました。男性編、女性編あわせて読んだんだけど、「こんな悩みを持つ人がいるのか!」と「こんな作法があるのか!」と何度もびっくりさせられた。世界は広いな。そして人は同じなんだな。いつかまたどこが面白かったか書きたい。