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2015年11月2日月曜日

蓼科だより・418号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年10月24日(土)★
★テーマ:体力増強月間、県への提言書、私と中国の作家さん、
     ロボットのような人間、
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 10月は長い冬に備えて、体力増強月間です。アスレチックジムは青空の田圃と畑です。プログラムは主なもので6コースあります。既に終了したのが、黒小豆収穫、ダイコン蒔き、ニンニク植。実行中が大豆の収穫と稲刈で、今月中にこなす予定がタマネギ植です。

 21日からは、刈る、運ぶ、くい打ち、架けるの全身運動となる「稲刈」。ただ、今の時期は寒暖の差が大きいせいでしょうか、朝露が多くて11時頃にならないと刈取りができないので、正味一日のトレーニングになりませんが、年間で一番ハードなプログラムです。

 1反歩(1枚)の田圃を一条刈りのバインダーで刈ると約2時間ですが、ハゼ掛けは8時間かかりました。今日は、いつものEさんとSさんという助っ人と共に2.5枚まで終らせました。明日、残りの1.5枚をこなします。何でもそうですが、仲間がいると一層楽しいですね。

 秋の陽射しでもしっかり動くと汗をビッショリかき、昼には着替え、夕方冷え込んできても身体にホテリが残ります。5時には暗くなるので、6時には晩酌して夕食。酔いが廻って眠気がさすころ、風呂に入ってちょっとうとうとすると疲れがすっかりとれます。
ーー
 秋野菜は虫がいないのでとても良くできます。ダイコンはまだ成長の最中ですが若いのを間引いて食べるととても美味しいです。コカブ、春菊も毎日食べられ、トマトは2日に一度になりましたが良い実が採れます。
 春たくさん実をつけ、たくさんジャムを作ったラズベリーが秋も少ない実をつけます。これは誰にもあげずに完熟させ、私が側を通る度につまみ食いしますが、それはすばらしい!

ーーー県への提言書(農村自給圏構想)

 前回の記事で長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略への提言書をブログに掲載しますと書いたまま、すっかり遅れましたが、今日信州まちづくり研究会のブログ(下記URL)にアップロードしました。
 面白いものではありませんが、ご興味のある方はお読み下さい。農村自給圏(スマート・テロワール)構想を推進するための具体策が書かれています。

「長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略」への提言

上記の文章の末尾に「スマート・テロワールの根幹」という言葉がありますが、その内容も続いてアップロードしました。

 松尾さんから頂いている情報によりますと、山形県の置賜地区では、山形大学で「実証展示圃」をやる計画が進んでいるようです。

 22日でしたが、信州まちづくり研究会の会員(私を含む3名)と佐久地方事務所の担当課3名との第一回話合いが行われました。初回だったので深く立ち入りませんでしたが、知事が公約通り、恊働を実践していることを強く感じた嬉しい会談でした。

 10月になって、折に触れて、牧場、畜産業者、味噌屋等を訪問し、自給圏構想に絡む原料や資料や販売について話をお聞きしていますが、TPPの影響による悲観的な話ばかりで、打開策は皆無といっていいでしょう。
 本を読んでもらっている方には自給圏構想の話をすると、加工原料や飼料の契約栽培に前向きな返事があり、まださわりではありますが、手応えを感じているこの頃です。ですが、「実証展示圃」による検証やゾーニングによる畑地整備が前提です。

ーーー私と中国の作家さん

 416号に「中国の作家さん」のことに触れましたが、その取材旅行をプロデュースした高田さんが私のことをご自身のメルマガに書いて下さいました。自己宣伝のようで気が引けますが、常識外れな私を知って頂くのに良いかな、と思い引用させて頂きました。

< 安江さんは、現在72歳で、もともと土木、建築、不動産開発をされていた実業家です。現在は引退されて、田んぼを借りて有機不耕起 農法で稲作をされています。私も、昨年から美味しくて安全なお米を安江さんから譲っていただいております。安江さんは、私のコラムを読んでいただいており、よく質問やご意見もいただいております。
私は、安江さんのメルマガ「蓼科便り」http://tateshinadayori2.blogspot.com/  の読者でもあります。

不耕起 農法とは、水田を耕さずに苗を植え、水を深めに(20センチ)溜めてある意味ほったらかしにして稲を育てる方法のようです。水が深いので、除草剤をまかなくとも、雑草はあまり生えないそうです。たまに出てくる雑草は手で抜けばすむ程度だそうです。化学肥料は使わず、酵素を使った有機肥料をつかっているとのことです。
結果、丈夫な稲ができ、隣にあった通常の田んぼの稲は風で倒れている稲が目立ちましたが、安江さんの稲は一つも倒れていませんでした。子供を育てるのと同じそうです。甘やかすと弱くなると。

収穫量は、通常の農法よりは少なめだけど、価格は有機米ということで通常の三倍なので、これを事業としてやれば全く採算とれるということです。安江さんは、ご家族と知人たちに配るために作っているので、これ以上大掛かりにするつもりはないようですが。

そんなに良いなら、なぜ周りに人はしないのですかと聞きましたら、ほとんどの農家は兼業農家で高齢化しているから、全く違う農法を今から取り入れようとはしないそうです。
安江さんも1年間、毎月不耕起 農法の先生のところに通って勉強したそうです。若くてやる気のある人が事業としてやるつもりなら十分有望だそうです。

安江さんは、同時に有機の畑もされており、自宅で食べる野菜の他、枝豆や小豆なども生産されています。枝豆をいただきましたが、その味の濃さ、美味しさにみな驚いておりました。玄米と黒い小豆を炊いたご飯もいただきましたが、 このご飯は70度の電子ジャーで一週間以上持つそうで、時間が経った方が味がよくなるそうです。
今回いただいたのはその日の朝炊いたものでしたが、おかずがなくともそれだけで十分美味しいものでした。

最初に、安江さんが手配してくれました地元の鯉料理の料理屋でお昼を取りながら話をしました。安江さんは、メルマガで、日本の農業と社会に対してもいろいろと提言をされている方ですので、今回、そのような話を中国の作家にも話していただきたいとお願いしておきました。

安江さんは、中国のこともよく研究されておりますので、中国も日本と同じ問題を抱えているはずだと、最初に語られ、作家もその通りだと応じておりました。そこで安江さんは、元カルビー株式会社社長の松尾雅彦氏しが書かれた「スマート・テノワール」という本を紹介してくれました。

このままでは日本の農村が消滅してしまう、もし、農村が消滅したら東京も消滅すると安江さんはおっしゃいました。その処方箋として、農村を周辺の複数の地域をまとめて自給圏を作り、農業と経済を活性化する方法をこの本は説いております。簡単にいえば以下の通りです。
(安江註:ここでスマート・テロワールの基本主張が書かれているのですが、何度も書いているので省略します。食料自給率、余剰田圃、エネルギー、雇用、出生率等)

なるほど、これは、実現できればアベノミクスの第三の矢よりもいいかもしれませんね。ただ、米国の権益ともぶつかるので高度な外交力も必要ですね。TPPとの絡みではどうなるのでしょうか。またこうした論点は、中国の農業、経済問題とも重なり、十分問題意識を共有できそうな問題です。

作家もこの話を聞いて、すぐにでも中国語に翻訳し、中国でも出版したいということで、まずは私がサマリーを作って彼に見せることにしました。

この時作家から提案があったのは、前日に話題になたマクロ経済政策ばかりでなく、日本はこのように中国にとっても参考となる経験、情報が山済みになっているので、このような日本の財産を中国に翻訳紹介するために有志で少しずつ資金を集めてファンドを作りたいということでした。
同時に、双方向で、中国の情報も日本に伝えたいということです。今後実現化する過程でみなさんにも協力をお願いするかもしれませんので、その時は宜しくお願いいたします。

その後は、安江さん水田と畑を見せていただき、安江さんのお宅で美味しい玄米と枝豆とご馳走になり、宿泊する、武石の農家、小林さんのお宅に向かいしました。・・>

(私)この後、信州せいしゅん村の小林さんのところで農村体験宿泊をされました。作家さんは奥さんと小学生くらいの子供さんを連れていましたが、良い体験になったことでしょう。次回、小林さんとの話をご紹介します。

ーーーふえている ロボットのような人間
 マニュアル人間とか、これ、実感します。http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi 

(私)この数年とても気になることがあります。役人が気持ち悪い位言葉遣いが丁寧すぎて、卑屈ささえ感じます。学校の先生方が生徒に対するのもそうです。全部ではありませんが大勢を占めているように思います。へりくだるということと敬意を払うということは違います。
 全ての言葉尻に「宜しいでしょうか?」がくっつく。卑屈さが漂うその影に良くない何かがあるような気がしてならない。敬語さえ使っていれば親切しているような、責任を果たしているかのような何か・・・。

フッターーーーーーーーーーー

農村消滅論から大転換
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2015/01/blog-post_17.html

「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

農楽のすすめ!
http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html

”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
http://tateshinadayori2.blogspot.com/
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蓼科だより・417号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年10月17日(土)★
★テーマ:稲刈り、放棄農地、NPOの臨時総会、松尾さんのTPP論、
     HAL通信のアーカイブス
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 明日の予定をしていた稲刈りが今日の雨で又延期になってしまいました。3週続いて土曜の雨です。ハゼ掛けの天日干しの場合は、やはり乾いた稲を刈り取りたいで2日ほど待つことに決めました。

 この辺りの稲刈りの様子を見ると、やはりハゼ掛けが目立ちます。ということは、ほとんどが自家用米田ということです。量産しているのであれば、とてもこんな手のかかることはやっていられない筈です。
 コンバインで刈り取られているところは、大規模にやっている人か、年でできなくなってしまった人の田圃でしょう。8割くらいは刈取りが終っています。今年も私が一番最期になるかも・・・。
ーー
 私の家の周辺に広がる中山間地と呼ばれる、田圃が小さくて土手が高くて草刈りが大変な地域の深刻なお話をひとつ。
 そんな田圃を8枚ほど借りて稲作りをしていた専業農家が、昨年限りで耕作をやめ一括返済してしまいました。全部では10町歩(ヘクタール)以上やってる米づくり専業農家です。問題なのはその後借り手がいないことです。このような状況が地域全体にじわじわと広がっています。

 放置したらどうなるのか考えてみました。草が生い茂り、3年も経つと木が育ち始め、10年もすると林になり、20年もすると森になるでしょう。しかし、田圃は湿気るために良い木が育たないし、切り出そうにも土手が作業効率を落とします。まず使い物にならないと思います。
 どうしょうもない、手の付けられない荒廃森林になってしまうと思います。

 なぜ、こうなってしまったのか、責任はどこにあるのか、解決するにはどうするべきかを考えますが、この原因と責任をその地主個人に持っていくことには無理があるように思います。宅地の活用と違って、農地や森林の活用は、一個人の判断を越えた国家的・地域的制約に左右されるからです。

 今回のTPPなど良い例です。そう考えると国の農業政策に90%の責任があると言えると思います。しかし、過去を批判してもことは解決しませんし、ありがたいことに、この問題を解決する方法を提示してくださった方がいます。後述します。
ーー
 今年の一大事業だったペンキ塗りが終ったことを書き忘れていました。6月に始めて、終ったのは今月の6日でした。塗り終わって、少し離れた場所からピカピカに光る柿色の屋根を見た時、よくやった、と自分を誉めてやりました。
 アカシアの花が散る時期と農繁期と真夏は避けて、断続的にですが平均90分くらいで35日ほどかかりました。実は今の時期は落葉が降り始めたのでダメです。ですから良いタイミングで終りました。初挑戦でしたが、無理しないでやりましたので楽しい仕事でした。
 何よりも、ペンキ屋の見積りと照らしてみると、自分の時間給を2000円で計算しても3分の1ほどだったのが嬉しいです。その上、私は無給ですから、自分でやれば如何に安くできるかが判り驚いています。
 空いてる時間を活用して新しい何かをやる時は、手間の原価はゼロだよ、とは付加価値経営の基本だったことを思い出しました。松尾さんは農業の経営改善の話の中で、よくこのことを仰っいます。今やってる仕事の能率をあげて余暇を作り、その余暇で新規事業をはじめれば、その労務費はゼロになる、と。

ーーーNPO法人信州まちづくり研究会の臨時総会開催

 春の通常総会では具体的に提示できなかった新規事業計画ができたので、意思確認と体制づくりのために開きました。その事業名は「東信スマート・テロワール研究会を立ち上げる」です。
 「スマート・テロワール」(自給圏構想)の意味につきましては、以前にもご紹介しましたが、このメルマガのフッターに二つの紹介記事(農村消滅論から大転換、「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで)を添付していますのでお読み下さい。

 目的は、「スマート・テロワール」(自給圏構想)の考え方を東信地区の住民の皆さんに知ってもらい、実現に向かっての活動を推進するためです。
 なぜ、こんなことをするのか、何の得があるの、と疑問を持たれるでしょう。こういうことを考え始めた原因は、上述した放棄農地の拡大であり、明確な地域の衰退であり、消滅の危機です。私はこの現実を大勢の人に確認しましたが、皆異口同音に危機を訴えていました。しかし、対案はどなたにもありませんでした。

 どうしたら良いのか策が見つからず考え続けていた時、この課題を解く仮説が書かれた2つの著書を知りました。一つは昨秋発刊された「スマート・テロワール」(松尾雅彦著)で、他の一つはその30年前に発行された「発展する地域 衰退する地域」(ジェイン・ジェイコブズ著)です。

 今までに、当NPOで本「スマート・テロワール」を150冊ほど販売しました。多くの賛同者を得、20名ほど入会をしてくれました。NPOの会員達は、この考え方に則り、東信スマート・テロワール研究会を立ち上げる事業計画に賛同しました。これで、本格的にスタートすることになります。

 折しも、今週始め、先の阿部長野県知事とのランチミーティングで、知事が約束してくれたこの課題の担当者が決まりました。佐久地方事務所の職員です。来週、第一回の打合せをすることになりました。そして、佐久広域連合長柳田佐久市長も協力方法を検討して下さっています。

 私が言うのはおかしいのですが、それにしても、会員の皆さんはよく、このような雲を掴むような話のために遠くから来て下さるな、と感心しています。一円の得にもならない話です。お金に裕福な人はいませんが(失礼!)心の豊な人達ばかりです。

 「NPOは奉仕活動団体じゃいけないんだ」と会員の一人も言います。その通りです。しかし、ない袖はふれないし、お金にならななければやらないという会員もいないのが不思議です。
 一方で、今日決まった資金計画では、当NPOにしては大金の賛助会員(寄付)をお願いしなければなりません。このメルマガ紙面を使って読者の皆さんにお願いすることも考えております。ご迷惑な話ですが、その時は耳と懐を傾けて下さい。宜しくお願い申し上げます。

 去る15日、長野県知事に、パブリックコメントを募集していた「長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略」について、提言書を提出しました。
 選択したテーマは、基本目標の③「地域の資源・人材を活かした産業構造を構築することにより、仕事と収入を確保します。」です。やはり「スマート・テロワール」の考えを軸に様々に展開しました。衰退からの脱却はこれしかないと考えています。
 この提言書は明日、下記ブログに掲載致します。県も後日公開することになっているようです。

ーーー松尾さんのTPP論

 安江さん、TPPの参加国を見てください。農村のないシンガポールと日本だけが食料輸入国です。他の国は「食料の輸出で生きている国」ばかりですから、手玉に取られています。また、工業国は見当たりません。工業製品の輸出を増やすためには犠牲者は避けられません。

 重商主義の定めです。自由貿易は、既に限界が出ています。EUの「共通農業政策」が参考になります。米国はそれに手を焼いているのです。産地認証制がEUの得意技です。米国には見るべき地域ブランドはありません。(米国ブランドはワインぐらいです)

 日本の主要食糧は、コメ以外自給率は15%そこら、輸入が85%ですから、輸入を1割増加すると自給率は15%は、6,5%に落ちますから、その低下を10年位に緩和措置を講じますが農業を破壊することには変わりはありません。
 彼らの計算(上から目線)では、農業分野は1,5%産業ですから、お金で片を付けるつもりか、大企業の農村進出を推進するのでしょう。スマート・テロワールは、1,5%を15兆円上積みし、23兆円にすれば5%の産業になります。
ーーーHAL通信のアーカイブスができました!

 安中さん、待ってました。おめでとうございます。
 皆さんも、早速開いて見てください。


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農村消滅論から大転換
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「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
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無農薬玄(白)米の販売
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2015年10月16日金曜日

蓼科だより・416号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年10月10日(土)★
★テーマ:田圃落水、東信地区と自給圏構想、中国から作家さん、
     TPP論、中国海軍
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 このところ雨がなく助かっています。
 3日前に田圃の水を落としましたが、水切りが今日まで断続的に続きました。この当りの地層はほとんど粘土質なので、田圃を乾かすのに時間がかかります。因に、長野県の地形・地質について下記Webから引用します。

 フォッサマグナが生まれ、裂けて陥没し、海になり、隆起してきて湖になり、更に陸になった・・。
 この過程で、水の中で沈殿したのが粘土なんでしょうね。


 田面の水を払った後、次はトロトロの粘土に含まれている水を抜かなければなりません。避け掘り(よけほり)と言って、田圃の畦際を鍬で溝を作り出口に誘導します。これが結構シンドイのです。しかし、これをやらないと機械が入れません。
 私などは小さな機械ですからまだ楽ですが、コンバインを入れる田圃はしっかり乾かさないと機械が土にもぐり込んで大変なことになります。他の機械を持込んで引っぱりださなくてはなりません。

 避けを掘っていると、ドジョウがたくさん出てきます。今は拾ってる暇はありませんが、秋の作業が一段落したら、泥んこになってドジョウ捕りをやるのが楽しみです。小さなのは柳川にして、大きいのは甘露煮にして酒の摘みにします。美味いですよ!

 3種のダイコンが順調に育っています。秋物の葉物野菜、春菊、水菜、コカブなどが次々と採れています。葉物野菜はおろ抜き(疎抜き)をサラダで食べると最高に美味しいです。それで考えついたのですが、ダイコンは発芽が早いので、サラダ用に少しづつ、次々と蒔いて大きくしないで食べています。夏なら2日で、今でも3日目には目がでます。これ、良いですよ!

 ニンニクを植えました。先週マルチをしたところに、Mさんと二人で200個ほど。種は今春掘出した自分のものを使いました。今年の土づくりには、米選機下玄米で作ったEMボカシを使ってみましたが、果してどういう結果になるか、来春が楽しみです。

ーーー東信地区と自給圏構想(スマート・テロワール)

 阿部知事がこの構想へのサポートを決めて下さってから、県庁内、そして周辺のいろんな組織、幹部の皆さんが関心を強めてきていることが感じられます。やはり、知事の決断が及ぼす影響は大きいです。

 東信地区にはこの構想にピッタリの凄い人達がいて、法人があります。全国市町村会長をお務めの川上村長藤原忠彦さんは高原野菜農家を育て上げた本物の農業を育てる人です。Wikipediaをみて下さい。子供が増えています。

 玉村豊男さんは、言わずと知れた、高名なエッセイストであり、「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」の創設者です。ワイナリーの事業化に成功し、今年から「千曲川ワインアカデミー」を立ち上げ、当NPOの会員の一人がそこで勉強しています。著書「千曲川ワインバレー・新しい農業への視点」は気づきがいっぱいで良い勉強になります。

 規模本州一を誇る長門牧場があります。私の家から車で15分ほどの所にあります。30年ほど前から、自前で乳製品の加工・販売を始め、今では全国で高い評価を受けています。最近、その牧場長さんに本「スマート・テロワール」を買って頂き、近々お会いすることになっています。
 自給圏構想には欠かせない畜産・酪農なので、耕畜連携(飼料作物と堆肥の交換)のモデルを創りたいものです。

 全国中小スーパー業界のトップを誇るスーパーツルヤがあります。生鮮食品ではナンバーワンと評価され、自給圏構想で重視する農工連携の基本となる契約栽培には以前から取組まれており、身障者の授産施設がつくる有機堆肥の販売なども積極的に行っています。自給圏構想を引っぱっていって頂きたい会社です。

 他にも、評価の高い農場や加工場がたくさんあります。書き切れませんので特に知られていることを書きましたが、晴天率が高く気候風土と住民性も穏やかなこの地域は、自給圏構想のモデルを創るには最適の場所だと思えてきました。

 嬉しいことに、松尾さんも長野県の持つポテンシャルを高く評価されていて、強力なご支援を約束し実行して下さっています。それだけに、NPO側の責任も重大で、理事の一人として身の引き締まる思いです。

ーーー中国から作家さんが訪ねてきました。

 上海で経営コンサルタントをなさっているTさんが、日本の紀行文を書くためというので、作家夫婦を案内して私のところに寄ってくれました。私の家庭菜園をみて、この辺りの農家の状況を話すと、零細農家が多い中国と良く似ていると言ってました。松尾さんが言っているように、アジアのどの国も農業では失敗しているようです。

 Tさんに、本「スマート・テロワール」と「里山資本主義」を差し上げ、概要を説明すると強い興味を持ってくれました。版権を買って中国で出版したらどうですか、と勧めました。
 少し、政治問題も話しましたが、ここでは書くのを控えます。

ーーー
TPP合意で、アメリカ国内ではさらに賛否両論が噴出
 WEDGE Infinityの記事(下にURL)を読むと、それぞれの国内は日本と変わらないようですね。
< TPP合意で、アメリカ国内ではさらに賛否両論が噴出しそうだ。「環太平洋での主権」を優先するのか、経済面でのデメリットが優勢となるのか。・・・
・・・最大の批判者は現在共和党大統領候補としてトップ支持率のドナルド・トランプ氏で、「TPP
により小規模ビジネス、農家、生産業者などが不公平な競争にさらされ、安価な労働力が米国民の仕事を奪い、経済が混乱する」と舌鋒鋭く批判している。・・・>

WEDGE REPORT
 20151008日  (土方細秩子)
TPP、賛意が大勢を占めるもトランプ氏が猛批判
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5464?page=1 

(私)TPPの評価は様々ですね。専門家によって様々な見方・評価があり、本当を見分けるのは難しいです。
米の海外価格差など、農政アナリスト山下一仁氏に言わせれば、既にカリフォルニア米は日本米より高いとか言ってます。いったい、どうなってるんでしょう!

 同じトランプ氏が、日米同盟の片務性を非難しているようです。JBpress8/25よりです。

3万人の聴衆に訴えた「米国を守らない日本」の特殊性 
http://miu.ismedia.jp/r/c.do?qiO_D5y_KX_sds
ーーー張り子の虎の中国海軍

 国際派日本人養成講座のメルマガからです。こういう文章を読むと、国際政治っていうのは、プロパガンダ戦争ですね。記事のサブタイトルは、「中国の軍事力を過度に恐れることは、その野望を増長させ、暴発の危機を増大させる「戦争への道」。」
フッターーーーーーーーーーー

農村消滅論から大転換
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「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
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無農薬玄(白)米の販売
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農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
http://jp.youtube.com/user/takasukey

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2015年10月11日日曜日

蓼科だより・415号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年10月3日(土)★
★テーマ:稲刈りの変更、知事とのランチミーティング、学問のすすめ、

     地球そのものの変化の影響、生命・財産を守れない建設行政
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざします!
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 今朝、11日予定の稲刈りに合わせて、田圃の水を落とそうと思い、田圃に行きましたが、余りに私の稲が青々としていて、且つもう少しで黄金色になりそうな未熟な穂が目立ったので、稲刈りをもう一週間延ばし18日にすることにしました。
 お申し込みを頂いていたお一人にはご了解を頂きましたが、改めて稲刈り体験イベントへの参加者を募集致します。詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。
 不明な点は、電話でお問い合せ下さい。蓼科牧場では紅葉が盛りです。

http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_9922.html

 この一週間でキュウリがすっかりダメになってしまいました。ミョウガも昨日最後の3つを採ってお終いになりました。トマトはまだ採れ続けていますが、赤くなるのがかなりスローになってしまいました。まだ大きな実をたくさんつけていますが、霜が降ると樹がダメになってしまうので、例年青い実がかなり残ってしまいます。
 今週、一番食べたり送ったりしたのは茹で豆用の3種の大豆でした。妻が大好きで、毎日どんぶり一杯ほど食べていました。旬のものは美味しいですね。

 今日は、20日ほど前に土づくりをしておいた場所に、Eさんと二人で、ニンニク植えつけ用のマルチ張りをやりました。マルチは昨年のを再利用です。側で、秋野菜のダイコンやコカブや春菊などが順調に育っています。

 珍しいことをやりました。数日前、オニヤンマが家の裏出口の目につくところで最期を迎えていました。虫の好きな孫が喜ぶだろうと思い、公害研究所の友人に頼みホルマリンを射ってもらいケースに入れ保存しました。正月に来た時のお土産です。小学生の頃、蝶を収集したことを思い出しながら。実に勇壮でカッコイイです!

ーーー信州まちづくり研究会が阿部知事とランチミーティング

 私を含む7名がNPO側から出席しましたが、我々にとってすばらしく有意義なミーティングとなりました。

 今週月曜日9月28日でした。長野県庁3階にある知事室隣の会議室で昼食(580円のサンドイッチ!)を食べながらの知事との懇談でした。ランチミーティングは、県民の声を聞くという知事の選挙の公約で、ほぼ月一のペースで行われているようです。同様の趣旨で、ティーパーティという出前懇談会も各地で持たれています。

 これは素敵なやりかただと思います。知事とのつき合いは20年近くになるかと思いますが、体面で話をする機会はほんの数回しかありません。1年に1~2回お会いすることはあっても、いつも大勢の中なので、ほとんど話などできません。一般の県民にとっては、知事と対談することなど、ほとんどあり得ないことだとおもいます。
 私も今回は6年ぶりくらいの対談でした。

 前置きが長くなりましたが、事前に、NPOが提案したミーティングの基本テーマは、『 「スマート・テロワール(農村自給圏構想)」による地方創生について 』というデッカイもの。「いったい、何物か?」と、これまでの経緯を知らない県庁の担当課では、きっと警戒感を持ったに違いありません。
 しかし、我々にしてみれば、伏線がありました。知事の後援会総会に「スマート・テロワール」の著者松尾雅彦氏を招いた時に知事の賛同を頂いておりました。

 具体的な懇談テーマにしたのは、われわれNPOと県行政との恊働でした。具体性のない漠然とした提案でしたが、知事はこの上ない答えを出して下さいました。詳細については下記ブログをお読み頂きたいのですが、我々の計画を支援する、その担当者を県庁本所内に置くと言明して下さったのです。
 私達NPOでは、阿部知事の過去の言動と政策から考えて、きっとこの考え方に取組んでくれる筈と思っていましたが、間違っていなかったようです。

 翌9/29日の信濃毎日新聞4面に「立科のNPO法人・エネルギー自給と地域内の循環 説明」という記事が掲載されました。信州まちづくり研究会のブログに説明を加えて掲載しましたのでご覧ください。

農村自給圏構想(スマート・テロワール)
 経済学者でもある静岡県知事川勝平太氏が「スマート・テロワール」のことを「美しく強靭な農村自給圏」と意訳しましたが、本当に適確な表現だと思います。でもこれだけでは何のことか判りません。参考資料のURLを上記ブログに添付してありますのでご覧ください。

 松尾さんのお話ですと、10月1日に南木曽町が、2日に木祖村が「日本で最も美しい村」連合に加盟したそうです。昨日、松尾さんがテレビニュースで映っていました。中島副知事が出席したそうです。

ーーー祖国の自由独立のための『学問のすすめ』

 国際派日本人養成講座のメルマガからです。明治初期の日本で10人に一人が読んだと言われるこの本を解説しています。下段URLから全文をどうぞ。一部を抜粋しました。
 松尾さんがいつも引き合いに出して話される本でもあります。

<・・・国の文明は形のあるもので評価してはならない。学校とか、工業とか、陸軍とか、海軍とかいうのも、これらはすべて文明の形である。これらの形を作るのは難しくはない。金を出せば買えるのだから。

 ただ、ここに形のないものが一つある。これは、目で見えない、耳に聞こえない、売り買いもできない、貸し借りもできない。しかし、国民の間にまんべんなく存在して、その作用はたいへん強い。これがなければ、学校その他の形あるものも、実際の役には立たない。真に「文明の精神」と呼ぶべき最も偉大で、最も重要なものなのだ。

 では、そのものとは何なのだろうか? 「人民独立の気概」である。>


http://blog.jog-net.jp/201509/article_7.html

ーーー環境汚染より、地球そのものの変化の影響

 前号の「生きもの達の異変」について安中さんがコメントを下さいました。
 こういう観察と見方があるんだ、と知っておく必要があると思いました。

<・・・田舎でも自然の動物の鳴き声や姿が見えなくなっていますね。
山を登っていても、それを感じます。
その代わり、2000mを超えるところで、鹿の群れに出くわしたりします。

先日、雷鳥のひなが猿に食われたというニュースがありました。
3000m近くに住む雷鳥が猿に襲われるということは、考えられませんでした。
でも、標高1600mの上高地は猿だらけですから、懸念はしていました。

私は、環境汚染より、地球そのものの変化の影響を感じます。
私の義弟(米国人)は、地球物理学者です。
大学教授の傍ら、政府のプロジェクトにも参加しています。
彼ら、米国の学者たちが意見を述べています。

この1万年間、地球は驚くほど、おとなしく静かだった。
この期間に、人類の文明が飛躍的に発展したことは、その恩恵である。
だが、その期間にも終わりが来た。
地球は、再び活発な動きをする時期に入ってきた。
原因は、地球内部のマントル対流の流れが変わったことにある。
過去に大陸移動を引き起こしてきた動きである。
最近の大地震、火山活動の活発化は、その前兆に過ぎない。
今後、大きなカタストロフィーに人類は襲われるであろう。

とても怖い意見ですが、専門家たちの言葉です。
動物たちの異変も、それに関係あるのではないかと考えたりします。
人類は、相争っている場合ではないのです。
でも、現実は・・暗いですね。

このメルマガを読んでいると、安江さんのお友達には、素晴らしい方々がたくさ
んいらっしゃいますね。・・・>


ーーー国民の生命・財産を守れない建設行政

 安中さんは、次のような警鐘も鳴らしています。私は全く同感です。
<・・・今年もまた、鬼怒川の氾濫に代表される自然災害が起き、多くの犠牲者が出ました。命は助かっても、家を失った人、生活基盤を泥水に奪われた人の数は相当に上ります。

でも、いっとき報道に示された後は、すぐに忘れ去られてしまいます。行政の責任を問う声があがっても、財政難の地方自治体に根本のインフラ整備は不可能です。頼みの綱の国家にしても、慢性赤字の予算編成の中では、抜本的な投資を行う余裕は全くありません。

国民としては、「今の建設行政に、国民の生命・財産を守る力はない」ことを認め、自分を含めた家族の生命・財産は、自分が守るしかない」と覚悟を決めるしかないと思うのです。
そうして、行政に対しては、「我々を守れ」ではなく、「的確な情報を出せ」と、要求の内容を変えるべきと考えます。

そして、そのような情報を分析できる能力を身につけ、安全に住める場所を自分の責任で選んでいくしかないと、強く思います。・・・>


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農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
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無農薬玄(白)米の販売
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農楽のすすめ!
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2015年10月1日木曜日

蓼科だより・414号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月26日(土)★
★テーマ:、稲刈り、生き物達の異変、農村にこそ、
      懐かしの友、里山資本主義、佐久の花
★蓼科便りは,重農主義を尊重し、地域自給圏構築をめざす!
★後援:NPO法人信州まちづくり研究会
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★

 あたりでは稲刈りが始まりましたが、木・金と雨だったので、この土日はできません。予定していた人達はがっかりでしょう。

 私の稲は、まだ真っ青で登熟を続けています。10月1日に水を落とそうと計画しています。穂は、籾の内部が米の実で一杯になると黄金色に変わりますが、未熟な穂は青いままです。
 一本植えをした苗が平均25本くらいになっていますが、その中に未だ青みの残っている穂が1〜2本残っています。あと1週間でどこまで黄金色になるか、楽しみです。

 とても気になることがあります。イナゴがいないのです。私は全くの無除草剤・無農薬栽培なので問題ない筈ですが、何故かいません。カエルの数もとても少ないです。鳴声も稀に耳にする程度です。以前と田んぼでは殿様ガエルと遊んでいましたが、今年は一回姿を見ただけです。

 以前にニホンミツバチが激減していることを書きましたが、気になって思い起こしてみると、ウグイスの鳴声も少なかったし、そもそも小鳥の姿もとても少ないです。燕の姿などほとんど見ませんし、スズメもあまり見ません。トンボもたまにしか見ることができません。

 本当におかしいです。
 不気味です。何故でしょう、これで良いんでしょうか?
ーー
 長雨が終った後、太陽がでるとトマトが元気を取り戻しました。一時より数は減りましたが、毎日真っ赤な大きなトマトが5〜6個はとれます。キュウリも僅かですが復活しました。太陽は偉大ですね。
 今月初旬に種蒔きしたダイコンや葉物野菜が順調に育っています。その間引きをサラダにするととても美味しかったです。孫達からリクエストきます。
 数日前から、3種の大豆がエダマメとして食べられるようになりました。出来もとても良くて、たくさん実がついています。手前味噌でしょうか、どこの豆より美味しいです。

ーーー稲刈りイベント参加者募集!

 現在、お申し込みはありませんので、再掲します。
 廻りの田んぼは、稲刈りの準備で水をすっかり落として、乾かしていますが、私の田んぼは水が満杯です。稲も青々しているので、まだ育つ筈です。という訳で、今年の稲刈りは昨年より約1週間遅れです。

稲刈りイベントは、10月11日(日)
機械で刈った稲を、ハゼを作ってそこに架ける作業です。
私のロッジに、前泊或いは後泊できます。
前日、当日が雨天でしたら延期します。
お子様連れでも結構です。お気軽にご参加ください。
詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。
不明な点は、電話でお問い合せ下さい。

http://tateshinadayori2.blogspot.jp/2011/08/blog-post_9922.html

蓼科牧場では紅葉が始まります。連休ですのでお楽しみください。

ーーー農村にこそ日本最後の成長余力がある!

 これは、『スマート・テロワール-農村消滅論からの大転換-』(松尾雅彦著学芸出版社)の「はじめに」に書かれている言葉ですが、2日前に期せずして、これを証明する事実を見つけました。

 暗くなってからでしたが、今春NPO法人信州まちづくり研究会に入ってくれたY会員の家を訪ねました。聞きたいことがあったからです。
 彼は、5年前まで国家公務員として、霞ヶ関の税務署で働いていました。4年前佐久市望月に移住して、畑作地帯で、専業農家となり、現在自分夫婦を含んで10人で有機野菜栽培に取組んでおります。内二人は年間雇用だと言います。

 聞くと、営農は経営計画通りに進んでいると、はりきっていました。全くの素人が、たった4年でこんなことができるとは驚きです。一般に言われている農業界の常識がおかしいことの証明でもあると思います。

 更に聞きました。
 「田んぼ・畑地のゾーニングをやり直して、1枚で1ヘクタールから3ヘクタールほどの畑を造成したら、
その農地を使うかい?仲間は集まるかい?」
「そんな良い畑を作ってもらえれば、悦んで使わせてもらいますよ。仲間も集まります。使用料もチャンと払います。」との返事でした。

 これって、すばらしい答えです。今のままではダメだが、使いいい、大きな畑であれば採算のとれる農業の可能性があるということです。
 農家の誰もが、もうダメだと耕作を放棄し、ただのお荷物になっている中山間地の農地の話です。死を宣告されている農地の話です。

 ゾーニングとは、平地の良い場所は水田として残し、傾斜地の条件の悪い田んぼは大きく纏めて畑に転換しようという考え方です。米づくりの耕作放棄が始まっている場所を畑や牧草地にしよう、そうすれば有効活用できるという考え方です。
 田舎の唯一最大の資産である農地を生かそうと考えるのは当然のことであり、持てる資産を放置しておいて、再生を語るなど本末転倒だと思います。

ーーー懐かしの友あり、楽しからずや!

 佐久市のS様から、嬉しい便りを頂きました。お会いするのが楽しみです。
<おはようございます。
いつも読まさせていただいております。それにしても、よくこれだけ書けますね()
久しぶりに返信しましたが、欠かさず読んでますよ!そう、秋ですね。収穫の時期でもありますが、1年のサイクルの中では、豊かさと寂しさを同時に秘めた時期でもあるんですね。

私は、お蔭様で変わりなくやってます。今度時間が取れましたらお会いしたいですね。田圃の畔で座りながら缶コーヒーでも飲みながら・・・。
安江さんとお話しする時は、たっぷり時間がないとダメなので収穫の終わった時期かな。楽しみにしております。季節の変わり目です。お自愛ください。 >

ーーー懐かしい未来を開く「里山資本主義」

 「里山資本主義」は藻谷浩介・NHK広島の共著で、地域自立と重農主義の本です。「スマート・テロワール」とセットで読まれると良いと思います。この解説をしている国際派日本人養成講座のブログをコピーしました。下段のURLから全文をどうぞ。一部を抜粋します。

<・・・岡山県真庭(まにわ)市は中国山地のど真ん中にあり、面積は琵琶湖よりも広いが、山林が8割を占め、住人は5万人足らずという典型的な山村である。
町を支えるのは、林業と、切り出した木材を加工する製材業で、大小あわせて30ほどの製材業者がある。住宅着工の出口の見えない低迷で、どこも苦しい経営を続けている。

そんな中で、製材メーカーの一つ、銘健(めいけん)工業の中島浩一郎社長は、「発想を180度転換すれば、斜陽の産業も世界の最先端に生まれ変わる」と新しい試みに取り組んできた。

それが製材の過程で出てくる樹皮や、木片、かんな屑などを燃やして発電する「木質バイオマス発電」だ。平成9(1997)年に導入した発電装置は、高さ10メートルほどの円錐形をしており、24時間稼働して出力2千キロワット/時、一般家庭2千世帯ほどの電力を供給する。
中島さんの工場で使用する電力はこれですべてまかない、夜間の余った電力は売る。これに従来、木くずを産業廃棄物として処理していた費用も含め、合計年間4億円も得をしている。発電施設は10億円かかったが、わずか2年半で回収した勘定となる。・・・>

(私)この内容も、「農村にこそ日本最後の成長余力がある」証明の一つです。ですが、実際にやろうとすれば、たぶん、たくさんの難題・課題に遭遇するだろうことは想像できます。
 しかし、大事なことは、田舎にいる我々が今まで持ち続けてきた先入観念を一度捨ててみることではないでしょうか。よそ者が地方で活躍できるのは、マイナーな先入観念が無いからではないでしょうか。

ーーー「佐久の花」山廃純米酒を飲んでみて!

 不耕起栽培の仲間であり、師匠でもある宮下和美さんが昨年から作っている純米酒です。原料の米に自信があり、かつ美味いからです。正直言って私は利き酒ができるほど通ではありませんが、日本酒は大好きです。
 自然環境の厳しい条件の下で無農薬で育てあげた米のお酒です。
 お酒好きの方、是非試して下さい。
 お買い求めの方、是非、忌憚のないご感想も聞かせて下さい。

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2015年9月21日月曜日

蓼科だより・413号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月19日(土)★
★テーマ:ユパンキのフォルクローレ、蜘蛛の死、稲刈りイベント、
     千曲川流域会議、「佐久の花」、よそ者
★蓼科便りは,”田舎暮らし”と自給圏づくりの情報をお伝えします
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 30年ぶりくらいに、アルゼンチンの「アタワルパ・ユパンキ」のフォルクローレをLPで聞きながら書き始めました。心に底に沈んでくるような歌声、すばらしいギター、深い哀愁の民謡です。ユパンキはインカ帝国の住民の血を引くインディオとの混血の家系だとのこと。ユパンキの音楽から、地上から抹殺された文明の悲哀を連想するのは私だけでしょうか。
 iTunes Storeで聞くことができます。お聞きになってください。ご理解頂けると思います。
ーー
 今日は、今年初めての秋晴れのような気がします。少し遅い朝でしたが、朝どり野菜を採りに出た時に見上げた空の碧さはエキサイティングでした。空って、こんなに蒼かったのか、と。
 すっかり弱ってしまった這いウリを1本だけ採って、トマトの雨よけハウスに入ろうとして、いつもの通り蜘蛛に挨拶すると、だらしなく腰を折って動かなくなっていました。よく見ると死んでいました。アシナガグモと思われるスマートでカッコいい蜘蛛です。通路入口の端に陣取っていて、私はそれを避けるように出入りしていました。

 夏からず~と昨日まで、入口で虫退治をしてくれていたのに、寂しい情景でした。収穫の秋ですが、生きものが死んでいく秋でもあります。しかし、すぐそばに小さな子供がちゃんといて、息をかけると元気にネットを振わせていました。冬眠するんでしょうね。
ーー
 トマトは、3種類作りましたが、生食用「麗華」と料理用「ボンジョールノ」の出来がとても良くて、盆過ぎの20日から毎日5~8ケ採り続けています。大部分が孫娘が二人いる長男の家に行ってしまいますが、私達も食事の都度いただいています。大きいのは直径10センチほどもあります。真っ赤でまん丸なトマトを見ているだけで幸せな気持ちになります。美味しいですよ!

 生ごみ堆肥とEM活性液で育てていますが、病気も全くなく、今でも樹は青々して元気です。全くの無農薬ですが、何の問題もありません。たまに虫が付いたのがありますが、許容範囲です。まだ一杯実をつけていますが、気温が下がるにつれて赤くなるのに時間がかかります。
ーー
 仕上げペンキ塗りが半分ほど終りました。夕方、材料を手配してくれたペンキ屋さんが見に来てくれて、「艶よく塗れてますね」と誉めてくれました。確かにピカピカしています。ペンキ屋さんの話だと、「午後、気温が下がり始めると露が降り始める。乾いていない部分にその露が付くと艶がでない。艶が悪いと耐久性も落ちる」ということでした。
 いつも午前中に塗っていたのが良かったようです

 考えて見ると、気温が下がると飽和水蒸気量が下がるので、余った水蒸気が露として降るんですね。妻が午後2時頃になると干し物を取り込むのもこのためだったようです。実は、今日干してあった黒小豆を取り込むのを忘れていて、5時頃になって触ってみたら既に湿気っていました。昼頃はカラカラだったのに、です。
ーー
 9月4日にEさんと種蒔きしたダイコン3種が、3日目には芽が出て、今は本葉も育ち8センチほどになったので間引きをしました。サラダが美味しかったです。Eさん、ごめんなさい、食べちゃいました。
 大豆類もとても良い状態で育ち、びっしり実が付いています。茹で豆が食べたくて、畑に行く度に実入り状態をチェックしていますが、いよいよ明日は初採りできそうです。

ーーー稲刈りイベント参加者募集!

 稲刈りの予定を決めようと、4枚全部の稲の状況を観察しました。中途で分げつ不足を心配しましたが、全体的には80%以上に回復したと思います。良い穂を付けています。数えたら150粒ほどです。一般より30%以上多いと思います。しかし、全体に成熟が遅れているので、未熟の穂も目立ちます。

 ですが、稲の幹も葉も青々しているので、まだまだ登熟(とうじゅく:穂の籾に中身が入っていくこと)が続くと思います。慣行栽培の両隣の稲は、幹も葉も枯れていて、穂と同じ真っ黄になっています。同じコシヒカリなのに私のは異様な光景です。
 廻りの田んぼは、稲刈りの準備で水をすっかり落として、乾かしていますが、私の田んぼは水が満杯です。稲も青々しているので、まだ育つ筈です。という訳で、今年の稲刈りは昨年より約1週間遅れです。

稲刈りイベントは、10月11日(日)
機械で刈った稲を、ハゼを作ってそこに架ける作業です。
私のロッジに、前泊或いは後泊できます。
前日、当日が雨天でしたら延期します。
お子様連れでも結構です。お気軽にご参加ください。
詳細は私の下記ブログ「稲刈り体験イベントご案内」をご覧ください。
不明な点は、電話でお問い合せ下さい。

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 今、田んぼの土手は花盛りです。ひときわ目立つのが鮮やかな紫色のアザミです。そして、アカツメクサ。名前が判りませんが、菊のような感じの白や黄の野草が一杯です。稲刈りの時には刈らなければなりませんがもったいない感じです。

ーーー千曲川流域会議で木質バイオマス利用を討議

 長野大学の環境ツーリズム学部が社会貢献事業としてイニシアティブをとっている会議でした。NPO法人信州まちづくり研究会に入ってくれたバイオマス活用システムコンサルタント会社の営業マンの誘いで、理事長と私と3名で、上田市街地で行われたこの会議に参加しました。

 3名ともこの会議は初めてでしたが、松枯れで問題になっている「上田市東山の復活を目指して、木質バイオマスの活用を考える」というテーマに惹かれてでした。東山は、長野大学の東側に広がる大きな山地で、松枯れが問題となっている地域です。

 最初に、大学の助教による木質バイオマス活用の現況と事例の発表があり、続いて、東山をどうするか、松枯れにどのように対処するか、バイオマス発電の可能性は、と多岐にわたり、意見発表がありました。
 大学の先生、生徒、県職、森林組合、環境保護団体、我々のような一般市民等が参加していたので、意見交換に留まりましたが、専門性の高い注目すべき意見もありました。

 ですが、松枯れ対策はかなり悲観的意見が多く、木質バイオマス活用についてはどの組織も団体も基本戦略がないことがよく判りました。ビジョンがないので、これでは前に進みようがありません。
 一つだけ頷いたのは、「このような違う立場の人が集まり、意見交換できたのは初めてです。今までこういう場がなかった。」という発言でした。

 そこで私は発言を求め、本「スマート・テロワール」を紹介し、地域内の関係大学・諸組織を巻込んだプラットフォームの必要性を説明し、長野大学のイニシアティブに期待しているとお願いしました。
 元県議とヤマンバの会の事務局長さんが本を買ってくれました。長野大学の先生方は既にこの本を読まれているので、私の期待は理解していただけたと思います。

 これは、16日でしたが、翌17日は、同じ3人で、本州一の大牧場を持ち、最近メガソーラーを稼働させた長和町町長を訪ね、自給圏構想とバイオマス活用について懇談しました。

ーーー「佐久の花」山廃純米酒を飲んでみて!

 不耕起栽培の仲間であり、師匠でもある宮下和美さんが昨年から作っている純米酒です。原料の米に自信があり、かつ美味いからです。正直言って私は利き酒ができるほど通ではありませんが、日本酒は大好きです。

 まじりっけのない純粋なお米の味です。私は彼の米の作り方を知っているから言えます。自然環境の厳しい条件の下で無農薬で育てあげた米のお酒です。

お酒好きの方、是非試して下さい。
お買い求めの方、是非、忌憚のないご感想も聞かせて下さい。
高橋酒店のサイトです。

ーーー福岡の開発プロジェクトを動かしているのも、”よそもの”

 「蓼科便り412号」に書いた「よそ者」記事へのコメントを安中さんから頂きました。納得の内容なので披露させて頂きます。
 福岡プロジェクトというのは、福岡市の郊外で計画している本格的な「サステイナブル・コミュニティ」づくりプロジェクトです。
 彼は土木コンサルタントであり、福島第一原発建設工事に携わった一員でもあります。そんな彼の発言には実践から身に付いた重みがあります。

< 福岡の開発プロジェクトを動かしているのも、私たち”よそもの”です。
町長以外の町の方々は、「そんなこと出来るわけ無い」と冷ややかです。
でも、無理もありません。
自分の町を外から眺めたことが無いのですから。
彼らに「出来るんだ!」という実感を感じさせることが大事です。

河川の氾濫は人災です。
総合的な河川の流量調査がなされていないのです。
調査記録があっても、時期がまちまちです。
当たり前のことですが、一級河川だけの川なんてありません。
大小様々な河川が流れ込んできます。
そのデータの調査時期がまちまちでは、治水に役立ちません。
そんなことは、みな分かっているのですが、予算の壁に阻まれ、いつも頓挫しています。
民主党政権時代、「スーパー堤防はムダ」として、予算が削られました。
その中に流量調査もあったわけです。

原発事故も人災です。
その解明がなされないままの再稼働です。
私の原発推進論は、廃止で原子力技術が失われることへの危惧からです。
そして、中国の原発事故に備えるためでもあります。
エネルギー問題は、二の次です。

原発事故も今回の堤防決壊も同じ根っこからです。 >
フッターーーーーーーーーーーーー

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2015年9月18日金曜日

蓼科だより・412号〜田舎暮らし情報

★ーーーーーーーーーーーーーーーーー2015年9月12日(土)★
★テーマ:東日本豪雨、川より低い町、黒小豆、ペンキ塗り、
     住みたいまちの作り方会議、命からがらの脱出、
★ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー★


 今回の東日本豪雨の凄まじさは、水の力の凄さと防災政治の難しさを思い知らされます。
 被災された方々とご関係のある方が大勢いらっしゃると思います。
 心よりお見舞い申し上げます。

 今夜のテレビニュースで、様々な悪条件が重なって、広範囲な線上降水帯が長時間にわたり鬼怒川沿いに停滞し、大水害になってしまったと解説されています。鬼怒川上流では、500ミリ~600ミリ降ったとか、長野では想像のつかない雨です。ですが、数年前に紀伊半島で3日で800ミリとか、なかったでしょうか。
 でも、今回の豪雨を見ていると、他人事ではないなと感じています。

 基本的には、温室効果ガスによる地球温暖化により海水温が上がり、水の蒸発量が増えて雨量が増えるというごく判りやすい理論で説明されています。気候現象の過激化も温度上昇に関係あるのでしょうか。

 地球温暖化に対する懐疑論もあり、原発業者の陰謀だとする説もあったようですが、CO2の元凶と攻撃される石油業界も人為説への批判をしなくなり、「近年は温暖化への人為的影響を否定する国際的かつ公的な学術組織は無い」とWikipediaに記載がありました。地球温暖化説がほぼ固まっている感じです。

 川より低いところに家や町があるところは日本中にたくさんあるようですね。インターネットで少し調べましたがデータがありませんでした。ところが面白いデータを見つけました。「川に働きかけて、今の国土はできたんだ」(下にURL)に次のような記述がありました。

<・・国土交通省によれば、わが国では国土面積の約 10%にすぎな い洪水氾濫区域に約 50%の人口、約 75%の資産が集中しています。洪水氾濫区域とは洪水の危険にさらされている土地なのです。・・・

・・・沖積平野はもともと地盤が軟弱で、堆積 した土自体の重みでもすこしずつ地盤が沈下し続けている。そこで大量の地下水を汲く み上げると沈下はずっと大きくなる。越後平 野でもそのために、地盤沈下が起こり、海面より低いゼロメート ル地帯が約 180km2 もある。・・・

・・・東京湾、伊勢湾、大阪湾におけるゼロメートル地帯の面積は 577km2、そ こに住む人口は 404 万人。全国の総面積では 925 km2 にもなる。そうい うところでは降った雨は、巨大なポンプ場によって毎日 24 時間ポンプで 汲み上げて海へ排水している。・・・>


(私)中学だったでしょうか、「エジプト文明はナイル川の氾濫によって栄えた」と教わったような気がします。「毎年上流から肥沃な土砂が耕地に堆積し、豊かな農業が栄えた」と。
 もし、川より低い場所が全部農地だとすれば、エジプトのようになるでしょうか。
 それとも、だんだん大きくなる自然災害に対して、限りなく堤防を高くし続けるのでしょうか。
 この両者のどこかに、ベストミックスがあるのではないでしょうか。
ーー
 昨日は、久しぶりの青空に、気持ちがパア~と晴れやかになりました。畑の野菜たちも山の木々も悦んでいることでしょう。成りが悪くなっていたキュウリとトマトの成熟も進むでしょう。
 余りの長雨のため、黒小豆が枝についたまま発芽していたり、ふやけて大きくなったりしていました。黴が生えて鞘が真っ黒になってしまったものもありました。かなりハブキがでそうです。長岡式酵素玄米に入れるための黒小豆です。一年中のものがあるように、去年の3倍ほど作りました。市場にはほとんど無い品物です。
ーー
 長雨が続いたため、昨日やっと自宅屋根の下塗り(錆び止め)が終りました。今日から、上塗りをかけようと思ったら、6月に塗り始めた部分がゴミと汚れで酷いことになっていました。屋根なんて、雨で洗われていつもきれいになっているかと思いきや、汚れるもんですね。

 農楽で使う動力噴霧器が活躍しました。1万円で先輩から譲ってもらった機械ですが、非常に具合良いです。農楽でEM活性液や水の散布をしたり、墓石の掃除もできます。約1時間ばかりで大屋根の半分をきれいにしました。明日から塗ります。

ーーー「住みたいまちの作り方会議」上田 8月30日

 上田中心市街地にある「Hanalab.unno」(ハナラボ海野)という不思議な倉庫のような会場で、素敵な会議でした。里山資本主義の藻谷浩介さんが講演し、地元の起業家達とパネルディスカッションが行われました

 上田はダメな町だとこき下ろす人も多いですが、立科町や佐久市と比べると、やっぱり上田は進んでるな!と感じるイベントでした。そして、活躍している中年達はよそ者がほとんどなのにも驚きです。

 コワーキングスペース(ハナラボ海野・他)の経営者と、地域通貨・蚕都上田くらぶ・ま~ゆの代表は名古屋生まれ、太陽光パネル相乗りくん事業を運営しているNPO法人上田市民エネルギー理事長は広島県生まれ、と、イベントの主要メンバーは皆よそ者でした。やっていることもすばらしい。それにしても地元の中年達は何をしているのでしょう。

 「”まちづくり”は、馬鹿者、よそ者、若者」とよく言われるのは本当だな、と実感。立科の農業も新規に始めているのはよそ者ばかりです。しかも、都会から、全くの素人が挑んでいます。それを冷ややかな目で監視しているのが田舎の若者たちです。「失敗して、今に逃げ帰るに違いない!」と。

 イベントの内容を全部書ききれないので、藻谷さんの常識を覆す話の中から幾つかピックアップします。
・日本が貿易で稼がせてもらっているのが、欧米とアジア、特に米国と韓国はお得意様。
・その稼ぎの大部分を、中東の産油国と他の鉄鉱等の資源国に貢いでいる。
・東日本大震災の2011年以来、原発が全部止まっていても石油輸入は増えていない。
 省エネと自然エネルギーの普及が原因。
・年間一人当たりのエネルギー使用量は50万円。このお金はほとんどが外国に行ってしまう。
 その1%5000円を地元で買い物すれば、上田市の人口を15万人とすると、7.5億円。
 すると、一人300万円の年収で250人分の雇用が発生する。
 全て里山資本主義の内容です。石油輸入の話、凄いですね。メディアの触込みと違うと思います。こういう話を聞くと、本当に原発は無くてもやっていけるかも知れないと思えてきます。政治色のない検証をお願いしたいですね。

 「里山資本主義」と「スマート・テロワール」は地方創生(日本創生とイコールと思ってます)の必読書だと思います。何れも重農主義に基づき、地域社会で相互の関係性を重視する非市場経済を導入し、地域内で必要なものを移入(輸入)にから地域内生産に置換する、という共通の思想を持っています。

 これでは判らないと思います。気取っていたい訳ではありませんが、松尾さんと藻谷さんの感化を受けて難しいことを言ってますね、(笑)。下に解説します。

 松尾さんの本によると、重農主義とは、国を豊かにする上で、農業を重視する政策であり、18世紀にフランスの経済学者ケネーが唱えた経済思想です。詳しくは下記URLをどうぞ。

 非市場経済とは、本「スマート・テロワール」85ページからありますが、オーストリアの人類経済学者カール・ポランニーが提唱したシステムです。グローバル市場主義の限界を補完する考え方として、再配分、家政、互酬の3つをあげていますが、ここでは説明しきれません。本をお読み下さい。
 下記URLもどうぞ。「社会統合のパターン」のところに記載があります。私が松尾さんから読むように薦められた本は、「市場社会と人間の自由」(カール・ポランニー著)でした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/カール・ポランニー

 勘違いしてはいけないのは、決してグローバル市場主義と資本主義を否定している訳ではありません。

 置換とは、松尾さんから薦められた本「発展する地域 衰退する地域」(ジェイン・ジェイコブス著)にある「地域が自立するための経済学」の言葉です。実は、私もまだ読み切れていませんが・・。
 でも、答えは明快です。「地域内で必要なものを、移入(輸入)に依存していれば「衰退の地域」となり、地域資源を活用して域内の供給に転換(置換)し、域外へ移出できれば、「発展する地域」となる。」
 外に出してしまったお金は戻って来ないが、地域内で廻せばみんなの富みになるということです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェイン・ジェイコブズ

ーーー命からがらの「脱出 」
 
これを読むと、日本と世界の違いがいかに大きいか判る気がします。JBpressのメルマガからです。

ドイツに国境を開けさせた幼いシリア難民の死
知性と教養、人間性が問われる問題に日本人も直面している [伊東 乾]http://miu.ismedia.jp/r/c.do?qUB_D5y_LE_sds

フッターーーーーーーーーーー

農楽しながら「”田舎暮らし”コミュニティ」を創る
(月刊『ザ・フナイ』より)
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

団塊世代の地方移住が日本を救う
http://shinshumachidukuri.blogspot.jp/2014/11/blog-post_10.html

無農薬玄(白)米の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html

籾殻燻炭の販売
http://daylanbo.blogspot.jp/2012/02/blog-post.html

農楽のすすめ!
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”田舎暮らし”動画がYoutubeに300本以上
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メルマガ「蓼科便り」のアーカイブス
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