アニメオフ会、開きました。
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(とりあえず好きなもん適当に貼っつけていきます)
初めての挑戦だったので、開始時刻まで人が集まるか不安でビクビクしてましたが、結果的に8名の方にご参加いただけました。
会自体も全員2時間フルスロットル。これからアンケートで感想をお尋ねしますが、個人的には楽しかったです。なんだかハマりそう。
というわけで今回は、オフ会を開いて気づいた集客や運営のコツなどを備忘録として書き残しておこうかと・・・。
コツは「多様性を確保・維持すること」
まず、アニメオフ会を開催する上で大切なのは「多様性」を確保・維持することだと思いました。
「多様性」の詳細については後述しますが、簡単に言えば、
- 誰でも参加できること
- どんな話でも受け入れられること
といった意味合いです。
以下、集客と運営において、別々に・・・。
集客上のポイントについて
今回の集客は「ネット」と「リアルのつながり」を軸に行いました。というわけで、まずそれぞれについて意識していたことを簡単に。
*ターゲットをなるべく具体的に描き出すこと
まず仮説として「アニメのオフ会は、ターゲットをしっかり定めて広報を行わないと、誰も申しこんでこないだろう」と思っていました。
そう考えた理由は「オフ会とはフラットな場だから」です。
たとえば、よくあるビジネス系のセミナーを想像してみてください。「営業力養成セミナー」とか「googleアナリティクス初級者向けセミナー」とか、そういったやつです。
こうしたセミナーは、主催者と参加者の関係がフラットではありません。主催者は「教える側」であり、参加者は「教わる側」です。つまり明確な力関係があります。
そのため、参加者は基本的に「受け」の姿勢で臨みます。学校の授業と同じですね。そこで行われるコミュニケーションは「主催者が話し、参加者が聴く」という一方向的なものです。よって、ただ黙って座っているだけでも、特に問題はありません。
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ですが、オフ会とは、そういう性格のものではありません。
オフ会とはフラットな空間であり、誰もが自由に発信し、周りがそれを受け止めます。つまり、主催者は参加者の一人であり、参加者は主催者の一人であるため、そこに存在するコミュニケーションは双方向的、より正確にはフルメッシュ的です。
これは言い換えれば、浮きやすい場でもあるということですね。
つまり、もし「来てはみたけど思っていたようなオフ会じゃなかった」と感じられてしまうと、その段階でこの人は黙ってしまうでしょう。ですが、オフ会はフラットな空間ですので、黙っていると浮いてしまいます。結果、居心地が悪いだけですね。
そうなると、主催者が気を遣って話を振ってみたりするわけですが、これがまた逆効果になると思っています。というのも、それによって本来フラットであるべきオフ会がフラットではなくなるからです。
つまり、主催者の「話を振る」という行為によって、この人と主催者のあいだに明確な力関係が築かれてしまう、というわけですね。
そうなると、この居心地の悪さを覚えた方は「話を振られない限りは口を開かない」そして「振られても、べつになにも言えることがない」状態に陥ってしまうでしょう。もはやジリ貧です(使い方が違う気もしますが)
話が長くなりましたが、簡単にまとめますと、
- オフ会とは、フラットな場であるべき
- そのために、ターゲットを明確にしてオフ会を設計すべき
というわけです。
ターゲットを明確にすれば、求めているオフ会の姿が想像できます。
それによって、オフ会の具体的なプログラムも設計できます。
こうすれば「想像していたオフ会と違った」という事態を防ぐことができます(理論的には、ですが)
*例:今回のターゲット設定
そんな筆者が今回、開催したオフ会のターゲットは、
「これまでオフ会に参加したかったけど、できなかった人たち」
でした。
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オフ会に興味はあって行きたかったけど、なんらかの理由で行きにくかった・行けなかった、そんな人たちです。
たとえば、一つが「おしゃれオタク」の皆さんです。
世間的には「リア充オタク」と呼ばれているかと思います。最近、日テレの情報番組「ZIP!」で紹介されて、波紋を呼びましたね。
筆者は知人に一人「おしゃれオタク」のお知り合いの方がいます。
その方は、まったくヌルヲタではなく、自分の経営するお店のバックヤードに好きなアニメのファンブックを常備して、毎日好きなときに見られるようにするくらい、気合が入っています。フィギュアなどもたくさん持っており、作画や声優などにもめちゃくちゃ詳しいなど、そのこだわり方や情報量はかなりのものです。いま中国の原型師の方と組んで、フィギュアの制作・販売などもやろうと考えているそうです。
そんな彼ですが、世間的に「イケメン」になると思います。実際に映像を拝見させていただいたのですが、あるテレビ番組で「イケメン店長」として何度かご紹介されていました。
筆者は、そんな彼のような「おしゃれ」で「オタク」な方を「おしゃれオタク」さんと呼んでいます。
では、なぜ「リア充オタク」と呼ばず「おしゃれオタク」と呼称を分けているのかと言うと、分ける必要があると考えているからです。
マスコミが「リア充オタク」と一方的に「名前」をつけたことで、彼のような「ガチだけどおしゃれなオタク」の人たちも、すべからく「リア充オタク」に括られてしまっています。これによって先入観を持たれてしまうわけです(どうせヌルいんでしょ的な)
そのため、彼が「アニメ好きです」と誰かに言っても、ガチオタクだということが知られる前におそらく「はいはいリア充乙」で終わってしまうでしょう。実際、彼はそれに近い悩みを抱えており、交流できる場が欲しかったとおっしゃっていました。
今回のオフ会は、そんな彼の声をベースに開こうと思った面もあります(おしゃれオタクというのも一つの呼称ですので、止めた方が良いわけですが、今回は文章上、違いを明確にするために、敢えて使いました)
*コネを活かすこと
ですが、このターゲット重視のスタイルで宣伝する場合、必然的にアプローチできる母集団が減ります。
よって、コネで参加者を集めることが非常に重要です。
また、ターゲットを明確化してオフ会を設計したところで、想定したターゲットの方ばかりがいらっしゃるとも限りません。ですが、ターゲットから外れた方が多くなりすぎると、先ほどの「フラットでなくなる」問題が発生する可能性が高まります。
その可能性を縮減する意味でも、自分の友人・知人のなかから「この人はターゲットだな」と感じる人を誘うというのも、地味ですが有効な手段だと感じました。
・・・もっとも、友人・知人を呼ぶのは、軽くリスクでもあったのですが、そこに関しては今回は割愛します。
*広報先はなんでも使う
そうしてターゲットを決めて、その方々に合ったプログラムを設計したら、今度は告知文を書きます。
とは言え、書くのは「ターゲットは、こんな人です!」「こんな目的で開催します!」くらいです。この2つを徹底的に具体化していきます。プログラムの詳細などは、あまり必要ありません。
というのも、そもそもオフ会は、コンテンツがメインの「イベント」「セミナー」ではなく、コミュニケーションがメインの「コミュニティ」だと思うからです。オフ会への参加を検討されている方も、プログラムの詳細はあまり気にしていないと思います。「とりあえず集まって話すんでしょ?」くらいの認識の方が大半ではないかと。
また、告知文を作成したら、それを可能な限りたくさんのサイトに掲載します。
Facebookのイベントページやpeatixはもちろん、それをtwitterで流したり、さらにはmixiの関連グループにも投下しまくります(もちろん迷惑にならない形で)。地道ですけど、やっぱり効果的です。
このとき「いまどきmixiなんて・・・」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、そう馬鹿にできたものでもないのです。実は今回のオフ会も、1名がmixiの告知文をご覧になって参加いただけました。
ターゲットを選定すれば、その皆さんが普段どんな手段で情報収集を行っているか、ある程度は想像できます。ですが、それは想像でしかありません。やはり打てるなら数を打っておいた方が良いです。いつどこで誰が告知文に気づいてくれるのか、それは誰にも分かりませんから。
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運営上のポイントについて
つづけて、当日の運営について。
*明確なタイムテーブルはない方が良いかも
なんだか先ほどと言っていることが違う気もしますが。
今回はターゲットの特性上、おそらく多様な人が集まるだろうなという予想があったので、プログラムはなにも決めませんでした。ただ、開始時間と終了時間、場所やテーマを決めただけで、あとは当日ぶっつけ本番。なるようになれで、やりました。
結果、やってみての感覚値なのですが、普通に2〜3時間は保つと思いました(多様な人が集まれば、という前提つきですが。これについては後述)
もちろん、ターゲットを設定した結果「こうしたプログラムがあった方が盛り上がる」という場合、ぜひそれを準備すべきですし、それを告知文でも明確に謳うべきです。ただ、それは「オフ会」ではなく「イベント」に近いと思うので、今回は割愛します(今回は「コミュニティ」としての「オフ会」の備忘録のため)
*映像はあった方が良いかも
オフ会は「このアニメのオフ会!」と、テーマとするアニメが決まっているかと思います。
今回も決めていたので、そのアニメのDVDを全巻持っていきました。そしてオフ会開始と同時に第1話から普通に流していました。
当初これはなんの考えもなしに、ただやりたいからやっていました。特に「これによってオフ会の運営がやりやすくなる」などという発想はなかったです。
ですが、作品の映像を流すというのは、わりと良い効果がありました。
理由は「テーマを見失いにくくする効果がある」と思ったからです。
時間が経ってくると、どうしても話があっちゃこっちゃに飛びます。最初はテーマに据えたアニメの話で盛り上がっていたのに、たとえば主役の声優の話で盛り上がったことで違うアニメの話に飛んで行ったり(あの作品の●●さんも良かったですよね、的な)
ですが、テーマと違う話で盛り上がり出すと、ついていけない人が出てしまいます=オフ会がフラットではなくなってしまいます。
そうなったとき、アニメの映像があると、テーマに戻って来やすかったのです。
たとえば、ふと流れたシーンを目にして、誰かが「あ、ここ!ここ!ここ好きなんです!」みたいに声を上げると、全員の目がふっと映像の方を向いたりしました。これによって、話を「自然と」テーマに戻すことができたのです。
もっとも、映像を流せるお店かどうかなど、べつの問題がいろいろとありますが。
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*運営者はお誕生日席の方が良いかも
オフ会はフラットなものという前提を覆すような副題ですが、運営のうち最低1名はお誕生日席が良いのかなと思いました。全員の顔が見えるところに座っていないと、参加者のその時々の温度感が掴めないからです。
本来、居づらそうな人がでないように流れをつくることが大事なわけですが、なかなかそうもいきません。そのリスクヘッジとして「誰か居づらそうな人、いないかな」というサインを見極められる体制は必要かなぁと感じました。今回はやれませんでしたが、お誕生日席はその一手として有効なのかな、と漠然と思いました。
もっとも、偶数人数が集まって合コンスタイルでやる場合など、お誕生日席がつくりにくいケースもあると思います。その場合は、なにかべつのやり方が必要になりますね。
*多様な話が出てくる方が良いかも
ここでいう「多様」とは「声優の話も、グッズの話も、原作の話も、アニメの話も、主題歌の話も、ドラマCDの話も、コスプレの話も、なんでもアリでいいじゃん!」ということです。
当初、こうした話が全部混ざるとフラットじゃなくなるのかなと思っていました。
ですが、実際にオフ会をやってみると、むしろ逆で、こうしたすべてがごちゃまぜになればなるほど、場がフラットになりました。
たとえば、ドラマCDまでこだわっている方がいらっしゃると「すげぇー!」となり、周りはその中身を知りたがります。コスプレの話になると、またまた「すげぇー!」となり、周りはその詳細を知りたがります。
実は今回、参加者にレイヤーさんがいて、彼女の話はかなり面白かったです。
オフ会のテーマに据えたのは「物語シリーズ」だったのですが、ひたぎがアニメで最初のころにつけていた文房具柄のブラジャーを自作した知り合いがいるなど、もうなんか知らない世界の話ばかりですごく新鮮でした。決してブラジャーという単語に興奮したわけではありません!ええ決して!(必死)
といった具合に、それぞれ違った「こだわり方」を持っている参加者の方が多く集まった方が、オフ会としては盛り上がるかなぁと思いました。
といった備忘録でした。とさ。