タイミングの重要性については、いろんな説明方法がある。
たとえば人間には、ベッドだとなかなか寝られないのに、電車だと寝られるという習性がある。
赤ちゃんがゆりかごでスヤスヤ眠るのも同じ。
リズムには、なんもないよりも、リラックスできるリズムというのがある。
なんもないよりも、音楽を聴いていたほうが寝れるヒトもいるのも同じやな。
リズムには、ヒトのココロを落ちつける効果がある。
そうすると視覚的にだって、ヒトのココロを落ちつけるダンスだってある。
けどそれは、相手にとってゆりかごのようにリラックスできるリズムにならなアカン。
相手にとってリラックスできるリズムになるとは、曲や歌と同じリズムでダンスするということ。
ダンスする側からならばわかるやろけど、"キレキレ"なダンスは、曲や歌と合ってない。
コレでは相手=観客とリズムを共有できん。
観客にとっては、リズムとダンスが合ってない時点で、リラックスできんねん。
しかし、リラックスできる曲ばっかではない。
激しく主張したり、意気を高揚させたりする曲だってある。ロックとか。
そういうのは、観客と一体になって盛り上げなアカン。
観客と一体になるには、合気道のように観客との呼吸が合わなアカン。
そうするとやはり、ベースとなる曲が既に意気を高揚させとるんやから、曲にリズムを合わせたダンスが必要になる。
ここで、地震でビルとか大きな建物が壊れるメカニズムを解説しよう。
ダンスと全く違うようでいて同じやねん。
ビルを人間にたとえたら。
ビルなんか大きいから、ゆっくりユラユラ揺れる。
そのゆっくりユラユラに合わせて地震が、まるでブランコのように揺れれば、その動きはだんだん大きくなり、最後にはビルを破壊してまう。
だから、いまのビルは、地震が来てもなるたけブランコのように揺れない設計になっとる。
"耐震基準"というのがあるやろ。
リズムの大切さについて、私以前に"ブランコの理論"として書いたこともあったなあ。
ブログか、伊達娘へ書いたファンレターやったか忘れたけど。
ブランコって、むやみやたらにチカラを入れても大きく揺れずに、絶妙なタイミングで絶妙なチカラを加えたり抜いたりしてこそ、どんどん振れが大きくなる。
メンバーが目指すのは、自分ではなく、観客の感情を大きく揺らすことや。
そうすると全てに全力ではなく、ブランコのように揺れのリズムに合わせて効果的にチカラを入れたり抜いたりしたほうが、観客の感情を大きく揺らすことができる。
そして観客のココロの、凝り固まったビルを壊してまうことだって可能や。
たとえばなぁちゃんとかみきちゃんに対して、ガチガチなのをもっとチカラを抜いて、と言うのは、ブランコの動きから外れとるから、観客のココロにまで届かんと私は考えとる。
そういう意味がある。
ちなみに、大学の機械工学やと、ブランコのように、そのモノの持つ"固有振動数"に合わせてチカラを入れたり抜いたりし続ければ、たとえ弱いチカラであっても、最後はそのモノを破壊してしまえる。
私はリアルに実験を見たことがあるから力説するのであって、メンバーも機会があれば見たらイッパツで理解できるんやろけど。
ダンスでなくたっても、相手の持つ感性の固有振動数に合わせることができれば、そのヒトは一瞬で落とせる。
ヒトに共感して、そのヒトの言い分をどんどん聞いてあげる、そしてその悩みを解決してあげるというのなんかそうやな。
相手の固有振動数と一致するって、エッチでも大事やと思うねん。
私は経験がほとんど皆無に等しいから、あくまで理屈やけど、セックスのカラダの相性とか言うとるヒトが多いのは、お互いの持つ固有振動数が一致する場合について言うとることも少なからずあると思う。
相手の感性に合わせてあげるのも効果的やろなあ。
逆に、エロ動画なんか観ても、オトコが一方的にピストン運動しとったりするやろ。
相手の女の子の固有振動数とか、そのさらに奥にある女の子の気持ちとかを理解せな、ホンマに気持ちよくないと思う。
けどな、たかだか4分のダンスで、観客のココロのビルをある程度揺れ動かすことはできても、崩壊まで持ってくのは正直難しい。
同じリズムやと踊るほうも観るほうも飽きてもたりする。
そうすると、同じリズムにちょこっと変化を加えてみるねん。
カレーに隠し味を加えるようなもんやな。
あくまでカレーやけど、今日はなんか一味違う、というのがあるやろ。
それが、同じことにもかかわらず、飽きてまわん秘訣になる。
ブランコの理論まで戻ると、実は動きの大きさなんてさほど問題ではないねん。
全員で合わせるべきは、タイミングが合うことのほうが大事やねん。
けれどもその"合っている"中でじゃあどうやって抜きん出て目立つかといえば、大きく踊ることが大事になる。
この子誰よりも頑張っとるなあ、と、観ている者に思わせるポイントはそこしかない。
表情もあるけど、アップとか前の列ならばともかく、後ろからは見えんかったりするし、表情はダンスの本質というよりも+αやと思うねん。
もちろん、タイミングを合わせて、大きく踊って、を一通り身に付けたとしたら、メンバーとしても次の課題として表情が出てくるのは否定せん。
歌唱力やってあるやろ。
課題は見つければ見つけるだけある。
私は日立製作所の新人時代をはじめとして、どこへ行っても、言いつけ以上に問題点を発見して抱えて帰って、
「問題を増やしてどうする」
とか
「オマエがいたら話が収束せん」
とか言われてきた。
けどそいつらは、自分にやるべき課題を見つけられんかった。
私は自分にやるべき課題を見つけられた。それだけや。
とにかく、ゆかるんのダンスを非難するのではなくて、ゆかるんのダンスのほうがタイミングが合っているので、全員でタイミングをしっかり合わせてみて、それでも課題があったら、そのときに考えたらええと私は考える。
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