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「遮水壁」完成後 放射性物質濃度 下がる傾向
11月6日 5時08分

「遮水壁」完成後 放射性物質濃度 下がる傾向
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東京電力福島第一原子力発電所では、先月下旬に汚染された地下水が海に流れ出るのを抑える「遮水壁」と呼ばれる設備が完成したあと、護岸沿いの海水に含まれる放射性物質の濃度が下がる傾向にあり、東京電力は遮水壁の効果が現れ始めたとみています。
福島第一原発では汚染された地下水が海に流れ出るのを抑えるため、護岸沿いに鋼鉄の壁を打ち込んで地下水をせき止める「遮水壁」の建設が進められ、先月26日に完成しました。
この効果を調べるため東京電力が護岸沿いの海水を調べたところ、ベータ線という放射線を出す放射性物質の濃度が、9月中旬の1リットル当たり平均で150ベクレルから今月3日には32ベクレルに、放射性セシウムは16ベクレルから10ベクレルに、それぞれ下がっていました。
また、放射性ストロンチウムは140ベクレルから完成直前の先月19日には1.9ベクレルと大幅に下がっていました。
一方、遮水壁の内側の地下水の水位は壁の打ち込みが終わった9月中旬から上がり始め、5日は工事の前と比べておよそ1メートル40センチ高くなっています。
東京電力は遮水壁の効果が現れ始めたとみていますが、効果を確かめるには長期的にデータを取る必要があるとして、今後、数か月程度は海水中の放射性物質の濃度や地下水位の監視を続けることにしています。

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