エレベーターに乗るだけであっという間に宇宙へ。
その名も…誰もが気軽に宇宙旅行できる夢の乗り物だ〜!実現の鍵はこのロープ。
でもただのロープでは駄目。
決して折れないしなやかさと引っ張りに耐える強さが必要だ。
まさに究極のロープ。
求められるのは金属のような強さと繊維のようなしなやかさ。
だがこの2つを併せ持つ究極のロープはいまだ存在しない。
そこで今回は…。
はっきよ〜い…のこった!究極のロープの名を懸けてあの草相撲で勝負。
曲げに耐えるしなやかさと引っ張りに負けない強さ。
2つを併せ持つもののみが勝利する。
挑むのはこちらの2組。
ワイヤロープ代表…世界に誇る技術がこちら。
0.009mmの超極細ワイヤ。
髪の毛と比べてもこの細さ。
彼らが作るのはまるで繊維のようにしなやかな金属ワイヤ。
腕自慢の職人たちが挑む!一方繊維ロープ代表…最新の繊維技術で挑む彼らの秘策は日本伝統の組みひもだ。
その字のごとくひもを組んで作る組みひもはその強さゆえいまや自動車のフレームや宇宙船のボディにまで。
さえるアイデア研究者チームが挑む!ワイヤか繊維ロープか…。
勝つのはどっちだ?うお〜!
(拍手)さあ始まりました「超絶凄ワザ!」。
MCの千原ジュニアです。
アナウンサーの池田伸子です。
今回のテーマはロープ対決。
この2つを引っ張り合いによってどれだけ強いかというのを確かめたいと思います。
今初めてご覧になった方はほぼもれなくそりゃワイヤやろとおっしゃると思うんですけどこれがなかなかの名勝負なんです。
そうなんですよね。
前回は惜しくも繊維ロープが敗れたんですよね。
ただこのワイヤも…。
ぎりっぎりやったんですよね。
そうなんですよ。
今回は決着がつきます!両者前回まで開発を進めて頂いた結果こんなものができました。
開発途中の両者のロープ。
ワイヤはふにゃふにゃ。
一方の繊維ロープはカッチカチ。
ここまで何があったのか。
まずワイヤチーム。
直径3mmの中に得意の極細技術で672本もの線を詰め込んだ。
ご覧のとおりしなやかなワイヤが完成。
早速市販の3mmワイヤと対決。
だが…。
そこでしなやかさを残しつつ強さを取り戻す。
挑んだのは硬〜い材料を半分に圧縮する困難な作業。
手の感覚で…改良品は市販品と比べこのしなやかさ。
強さも…。
見事市販品の壁を超え更に高みを目指す!一方の繊維ロープ。
丈夫なスーパー繊維を更に強くする技術が組みひもだ。
この組みひもを束にしその周りを更に組みひもでよろいのように覆う作戦。
試作第1号で市販の3mmワイヤと対決。
すると…!
(一同)お〜!あっけなく勝利。
・勝った勝った勝った勝った!
(拍手)しかし想定外の事態が…。
折れた。
折れたやんか。
ガッチガチですやん。
はいぽきっと。
これもまた強くしすぎたという事ですね。
強さを追求してあげたらこんなになってしまいました。
それぞれの特性にないものを求めた結果ここまでのものができたんですね。
ここから先どんな最強のロープ作りになるのかまずは繊維ロープチームです。
失われたしなやかさをどう取り戻すか…。
相談したのは研究仲間。
皆繊維のプロだ。
組む?これ以上どこを?注目したのは芯の部分。
今までは組みひもをまっすぐ束ねていた。
しかしこれでは曲げた時内側に比べ外側が突っ張るため曲がりにくい。
そこで組みひもを更に組む。
こうすれば全体が同じように曲がるためしなやかになるというのだ。
更に大谷が別のアイデアを出す。
それは芯に使うひもを組むのではなく撚るというもの。
結局採用したのはまず8本の組みひもを更に組む密度重視型。
そして6本を組む太さ重視型。
更に組むのではなく撚る大谷案の3タイプ。
早速試作。
取りかかったのは8本を組んで芯にする密度重視のタイプ。
そして研究室の外では学生たちが…。
あと1個そこが絡んでるかなここが。
組みひもを撚りあげて芯を作る大谷案。
・33…34…35…。
こんな手作業で本当に大丈夫?それぞれ組みひものよろいで覆って完成。
果たして…。
大谷も納得のしなやかさだ。
他の2つも本来のしなやかさに。
では強さは?前回市販の3mmワイヤに勝った時から更に記録を伸ばせるか…。
今回の相手は直径4mmのワイヤ。
2倍の強度を誇る格上だ!どこまで数値が伸びるかを見る。
まずは密度重視のタイプ。
前回の記録を超え更に…。
・うわ!
(一同)あ〜…。
次は太さ重視のタイプ。
こちらも…。
(一同)うわ!・あ〜切れた。
先ほどを上回った!そして大谷案。
組みひもを撚り芯にしたもの。
・11,000。
大幅に記録を更新!実験終了!と思いきや…。
粘った末これまでの最高記録。
見よ!一部が切れてもひも同士が押さえ合い粘る粘る!これぞ組みひもの真骨頂!すごいのは伝わってきました。
はい。
大谷さんこれはどういう利点があるんですか?この撚りっていうのは。
やはりその曲げた時にまっすぐだと内側が屈曲してしまって力が発揮できないような感じになってたんですけど…
(大谷)バランスがきれいにとれるんです。
組みの場合でも同じ効果が得られるんですけどクロスする繊維が少し動きを阻害しているんです。
その外側に回る効果を。
そっちだと多分シンプルに外側に繊維が回るんで今回の実験のやり方ではそちらの方がいいんじゃないかなって…。
あ〜なるほど!金属ワイヤチーム更なるパワーアップを目指す。
社長が新たなアイデアを提案。
注目したのはこの隙間。
ここに線を足せば密度が増しより強くなると考えた。
川端が早速撚り始める。
これまでの試作品に新たに0.4mmの線を巻きつけていく。
きっちり隙間に収めねば規定の太さを超えてしまう。
どうだ?よく見ると浮き上がっていたり均等に巻かれていないところが。
思わぬ事態に田渕も駆けつける。
もはや機械ではこれ以上の精密な作業は無理だと判断。
万事休すか…。
2日後の休日。
人けのない工場に田渕の姿があった。
手作業で機械よりも正確にできるのか?無謀すぎる作業。
でも諦めない。
機械でできなければ手でやる!田渕はいつだってそうしてきた。
ようやく完成。
果たして出来栄えは…。
わずかな乱れもなく線が巻かれている。
田渕の執念が不可能を可能にした。
一方繊維ロープ。
更なる強化策を考える。
すると目に留まったのが粘りに粘った時のグラフ。
仲井はここにこそヒントがあるとにらんだ。
粘って3回にわたり切れたロープしかし最後は虫の息状態。
全ての糸を同じ強度にして一度に切れれば更に記録は伸びると考えた。
一体どう作る?組みひもを組む角度。
芯を撚る回数。
いくつもの条件を微妙に変え試作を繰り返す。
迫る対決の日。
果たして…なるほどね〜。
怠けてるやつがいたんですね?はい。
助け合うのがいい構造なんですけど弱いのを助けるんじゃなくて…そういう事ですよね。
両者入魂のロープが登場!これが戦うんや〜。
はい。
これは触っても大丈夫ですか?
(仲井)はい大丈夫です。
折れないと思います。
お〜…しなやか。
この中に撚りと…。
(仲井)組みと…。
組んで撚って組んでるんですね最終的にはね。
一方の和泉極細マイスターズの皆さんですけれども。
これ触っていいですか?はいどうぞ。
こっちもこれしなやかさが残ってますね。
田渕さん取材の段階から更に進化したと…。
(田渕)そうですね先ほどのVTRの方では1本の単線を巻きつけてたんですけどもうちが得意としてる…
(田渕)そういったいびつな所もなく…社長自信の方はいかがですか?ちょっとドキドキしてますね。
相手もなかなか仕上がってますもんね。
強敵ですね。
ね〜。
仲井さんどうですか?このワイヤロープご覧になって。
もっとボコボコしたものを想像してたのでつるっとした金属ワイヤって初めて見ました。
いい勝負しそうやな〜これ。
そうですね。
さあそれでは対決の幕開けです。
対決の舞台はこちら…互いのロープを草相撲のように引っ掛け相手を切れば勝ちだ。
それでは両チームセッティングをお願いします。
持てる技術と思いが詰まったロープ。
しかし勝つのはどちらか1本。
さあそれではセッティング整いました。
それでは直前の両者のお気持ち聞いてみたいと思います。
ウインチを巻くのは大谷さんですが立ってみていかがですか?予想以上に緊張しますね。
自分の鼓動が聞こえてくる感じです。
さあ一方の田渕さん立ってみていかがですか?考えつくところはもう全て出し尽くしてきたんでそれを信じて勝負に挑みます。
それでは勝負に参りましょう。
東の繊維ロープ。
西のワイヤロープ。
時間いっぱいです。
はっきよ〜い…のこった!だんだんとロープに負荷がかかっていきます。
張ってきましたね。
張ってきましたよ。
次が6巻き目お願いします。
田渕さん特に手元の重さは変わらないですか?結構重たくなってきました。
なってきました?では次が7巻き目お願いします。
うわ〜お!びっくりしますね。
安全装置がくるっとちょっと動きましたね。
次が8巻き目お願いします。
かなりねじれたように見えますね。
次が9巻き目お願いします。
仲井さん今の心の内はいかがでしょう。
そうですね守り抜いて勝ちたいですね。
もうベストを尽くしてくれてますのであとはもう祈るだけでございます。
次が10巻き目お願いします。
うわ〜めっちゃ重たそう。
大谷さん最後のひと巻き力が入ってましたけれどひと押しが。
(大谷)だいぶきてますね。
だいぶきてます?
(大谷)だいぶきてます。
さあ次が11巻き目お願いします。
お〜!張り詰めている…。
(仲井)張り詰めてますね。
ね〜。
(仲井)怖いです。
どんどんぴんと張ってきました。
次12巻き目お願いします。
あ〜!うお〜!切れましたがどちらが切れたでしょうか。
それぞれのロープのもとに行って確認なさって下さい。
・すごい衝撃…。
(仲井)確実に切れたねこっちは。
あ〜…繊維ロープが切れています。
という事でワイヤロープチームの勝利です。
(拍手)繊維チーム前回のリベンジならず…。
社長残りました。
残りましたけどちょっときてますね。
(加納川)やっぱりきてますか。
きてますね!決着の瞬間…。
全てが一度に切れる理想の繊維ロープならず。
(仲井)悔しいですね…。
残念です。
今日は寝れなさそうな…。
でもやっぱりワイヤ相手によくここまで…という気がしますけれども。
いや〜もう一度やりたいですね。
やりますか。
せっかく作ってきて頂いたんでもう一回やりましょうよ。
はいやりましょう!繊維チーム予備のロープで泣きの1回!次こそ真の力を発揮できるか…。
はっきよ〜い…のこった!先ほどは12巻き目で決着。
果たして今回は…。
うわ〜…きてるきてるきてる。
きてますね〜。
12巻き目お願いします。
お〜…。
両者がっぷり組み合ってますね。
繊維ロープついに本領発揮か…。
13巻き目お願いします。
うわ〜!うわ〜…。
ちょっと待って下さいね。
今の衝撃で外れたのかな?衝撃で外れたんでしょうね。
両者見てみると…。
あ〜!あ〜…。
(仲井)あ惜しい…。
うわすご〜い。
仲井さん惜しい。
(仲井)あ〜惜しい…。
すご〜い!
(仲井)悔しい!もうちょい…。
繊維チームホントに惜しい!すぱっと切れてますね。
(仲井)そうですね。
もうちょいでしたね。
ね〜…。
(加納川)危ねえ…。
社長危ないところですよ!もうぎりっぎりですよ土俵際。
危なかったですね〜。
切れ方はどうだ?みんなで追い求めた理想のロープだ!その強さを別のカメラも捉えていた。
紙一重!さあ今回両者挑戦して頂きましたけれども改めてこの勝負仲井先生いかがでしょうか?楽しかったです。
でもちょっと悔しいですね最後勝てなくて。
あそこにいる学生と我々とで一緒に作り上げたものがすごく頑張ってくれたのでまあでも…微妙な気持ちですね複雑な。
悔しいですけども満足ですね。
ぜひリベンジして頂きたいと思います。
(仲井)はい。
そして見事勝利を飾りました加納川社長いかがですか?勝ちましたとはいえまだまだこれからチャレンジを続けていきたいと思います。
勝因は何なんでしょうか?僕の最後の手で巻いたやつじゃ…。
あれがきいてきましたねここにきて。
さあジュニアさんロープ対決ここまでご覧になっていかがでしょう。
(田渕)ありがとうございました。
(仲井)ありがとうございました。
(拍手)2015/10/31(土) 20:15〜20:45
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詳細情報
番組内容
職人VS研究者!片や町工場の職人集団。世界最細クラス0.009ミリの金属ワイヤをなんと手技で作り上げる。対するは岐阜大学の研究チーム。日本伝統の「組ひも」に最新技術を融合、宇宙開発にも使われようかという超強力繊維に進化させた。最強の2組が挑むのは「強さ」と「しなやかさ」を兼ね備える究極のロープ。組んだ相手を切れば勝ちの“草相撲”で勝負する。決着時の衝撃は推定6トン超の大迫力バトル…今夜ついに決着!
出演者
【出演】挑戦者…岐阜大学工学部,大阪コートロープ,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
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