南シナ海:ASEAN揺るがす米中対立、韓国の「戦略的中立」も危機

韓国国防相、ASEAN国防相会議で米支持表明 
「南シナ海で航行・上空飛行の自由は保障されなければならない」

 米中確執の核心である南シナ海問題に関連した「選択の瞬間」に、韓国は中国の目の前で米国の味方をした。

 韓国国防部(省に相当)の韓民求(ハン・ミング)長官は4日、マレーシアのクアラルンプールで開かれた第3回東南アジア諸国連合(ASEAN)国防相会議(ADMMプラス)で、米中が真正面からぶつかった共同宣言文に関連、「南シナ海での航行と上空飛行の自由は保障されなければならない」という文言を加えるべきだという米国の主張に賛成していたことが分かった。バラク・オバマ米大統領が先月の韓米首脳会談直後に行った記者会見で、南シナ海問題に対する韓国の「選択」を要求して以降、韓国政府当局者が米中の前で南シナ海問題に対する見解を表明したのは初めてだ。この会議は中国が共同宣言文の文言に強く反発したことで行き詰まった。

 政府消息筋は同日、「韓民求長官は米国・日本・オーストラリア・フィリピンなどと共に、南シナ海での航行・飛行の自由を保障し、紛争が起きた際は武力や威嚇をもって解決しないという行動規範(COC)を共同宣言文に反映させようという点で、米国側と志を同じくした」と述べた。韓民求長官はADMMプラスの本会議でも南シナ海での航行・飛行の自由を強調、「関連当事国間で締結した行動宣言(DOC)の効果的かつ完全な履行と共に、行動規範の早期締結努力に実質的な進展があることを期待する」と言った。また、「紛争は関連の合意と国際的に確立された規範に基づいて平和的に解決しなければならず、地域の平和と安定に影響を与える行動は自制すべきだ」とも述べた。

東京=金秀恵(キム・スへ)特派員 , 李竜洙(イ・ヨンス)記者
前のページ 1 | 2 | 3 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース