NHK高校講座 生物基礎「血糖値の調節」 2015.11.03


社長!やっぱり社長しかいない。
いや社長…。
社長がいいんです。
親とか子どもとか…。
僕には社長しかいないんです。
誰かにほかの人に聞け。
道端で帽子出して踊ってみろよ。
いや〜社長応援してくれよ。
生き物の不思議を解き明かす「生物基礎」の世界へようこそ。
糖の一種グルコースは細胞のエネルギー源としてなくてはならないものだ。
だからいつでも必要なだけ得られるように絶妙な調節が行われておる。
今日はその調節の仕組みを見ていきますぞ。
こんにちは八田亜矢子です。
今日も楽しく「生物基礎」を勉強していきましょう。
よろしくお願いします。
東京アヴァンギャルド丸沢丸と…。
綾瀬マルタと…。
森の精のミドリ君です。
すしは江戸前。
ミドリは名前。
ミドリ君は男前。
どうも綾丸です。
よろしくお願い致します。
お願いします。
さあ今日のテーマは…血糖値って聞いた事あるけど何の事だっけ?え〜!?私に聞いちゃうの?うん。
知らないよ〜。
しょうがないのう。
では2人に質問じゃ。
はい!僕はコンビニのお握りです。
私は喫茶店でトーストを食べました。
でもこれって血糖値と関係あるんですか?大ありじゃ!そして……という事は学んだな。
はいそうでした。
あっもしかするとそのグルコースが血糖値と何か関係あるとかですかね?はいそのとおりです。
食事によって取り込んだデンプンは消化されて糖の一種グルコースになります。
グルコースは小腸で吸収されて血液に入っていきます。
この血液中に含まれているグルコースの事を血糖といいその血液中の濃度を血糖値と呼んでいるんです。
(丸)血液中に含まれているグルコースが血糖で…。
(マルタ)その濃度が血糖値ですか。
そういう事じゃ!では丸君今日のキーワードを出してくれたまえ。
はい。
ジャン。
(丸)「血糖値は高すぎず低すぎず!」?今日はその仕組みについて詳しく見ていきましょう。
血糖とは血液に含まれるグルコースの事ですがこのグルコースは細胞のエネルギー源となる大切な物質でしたよね。
そうでした。
細胞にエネルギーがないとやる気がなくなりま〜す。
丸君やる気だけの問題じゃないでしょ。
エネルギー源だからとても大切な物質という事ですよね。
はいそのとおりです。
ではここに水が100mlあります。
これが血液だとすると…う〜ん?分からないから…。
スプーン3杯分とか。
でもけがした時に血液をなめたけど全然甘くなかったよ。
だからそんなに多くないんじゃないかな。
そうか。
100mlの血液に含まれるグルコースは大体…これが血液に含まれるグルコースの濃度。
つまり血糖値のおよその基準なんです。
う〜ん何かとっても少ないような。
そんなにちょっとで私たちの細胞のエネルギー大丈夫なんですか?はい大丈夫です。
この100ml中におよそ100mgという濃度がちょうどいい値なんです。
そして今日のキーワード……というのは血糖値がこの基準の濃度から大きくずれないように。
つまり……という意味なんです。
(丸マルタ)へぇ〜。
そんな事全然意識してないけどね。
…っていう事でしょうか。
はい。
ではその調節の仕組みを見ていく前にまずはこちらです。
丸と…。
マルタの…。
(マルタ丸)実験コーナー!よいしょ〜!イェ〜イ!イェイイェイ。
さあそれでは実際に血糖値を測ってみましょう。
はい。
はい。
これは自分で血糖値を測る事ができるように…この中に…。
細い針が入っているんですけれども。
ここを押すと針がほんの少しだけ出て指をちょっとだけ刺します。
そして血液をほんの少しだけ採取する事ができるんです。
お〜。
でその血液をこの計測器に当てると血糖値が測定できるんです。
ほう〜なるほど!お〜!では丸君自分の血糖値を測ってみて下さい。
分かりました。
まずは指を消毒です。
はい消毒します。
よっよっ。
消毒消毒。
はいそして…。
よし!じゃあ…。
おっ…。
出ましたか?出てきました。
よし。
計測ですね。
よっ。
計測します。
(丸)出た!え〜っと僕の血糖値は…はいありがとうございます。
でも実は…えっどういう時に変わるんですか?例えば…
(マルタ丸)ふ〜ん。
では丸君血糖値がどのように変化するのか調べてきて下さい。
分かりました!じゃあ行ってきます。
はい!頑張って〜!ト〜!丸沢丸の…まずは食事。
でもその前に血糖値の測定だ。
丸君が最後に御飯を食べてから既に10時間以上がたっている。
現在の丸君の血糖値は…。
では食事をどうぞ。
頂きま〜す!この食事丸君の血糖値にどのように影響するのだろう。
食事をしてからそろそろ1時間。
再び血糖値を測ってみる。
147です。
食事の前より上がってます。
食事の前に測った血糖値90から50以上も上がっている。
そして食事をしてから2時間半が経過。
血糖値はどうなっただろう。
おっ100になりました。
へぇ〜。
血糖値って結構変化するんだ。
では実験の結果を報告します。
はいお願いします。
(丸)これが僕の血糖値の変化の様子です。
食事を取ると血糖値が上がってしばらくすると下がりました。
(マルタ)え〜こんなに変わるの?
(丸)うん。
亜矢子さん血糖値って高すぎず低すぎずでしたよね?丸君大丈夫なんですか?えっ!?はい心配ありません。
丸君の血糖値は正常に調節されているといえます。
お〜。
よかったね。
うん。
僕…う〜んそれは分かんないけど血糖値は正常だったね。
(マルタ)じゃあそのあと…えっ?でも運動なんかしなかったよ。
そんなにエネルギー使ってないけどな。
うん…。
なぜ食事をしてしばらくすると血糖値が下がったのか。
その鍵となるのはこれです。
(丸)肝臓…。
(マルタ)…ですか。
はい。
こちらを見て下さい。
肝臓は食事によって血液の中に取り込まれたグルコースをグリコーゲンという形に変えて蓄えるんです。
(丸)そうか…だから食事をしてしばらくたつと血糖値が下がったんですね。
はいそういう事です。
でも…「さあ食事をしたからグルコースをグリコーゲンに変えてためておこう」なんていう判断を肝臓が自分でするのかな?
(マルタ)「あ〜あ丸君もう忘れちゃったの?」。
えっ何?
(マルタ)「ほら体の中で情報を伝える物質があっただろう」。
あっそれってホルモン?
(マルタ)「そう」…では復習です。
何だったか覚えていますか?え〜っと何だったっけ?
(マルタ)「おいおい丸君」…あ〜そうだ。
はいそうですね。
血糖値が上がるとすい臓からインスリンが分泌されて血糖値が下がるんです。
では血糖値を下げるホルモンインスリンのはたらきを見てみましょう。
すい臓から分泌されたインスリンは肝臓や筋肉などに対して「血液中のグルコースを取り込みなさい」という指示指令としてはたらきます。
そして特に肝臓では取り込んだグルコースをグリコーゲンとして貯蔵するんです。
(マルタ)なるほど。
インスリンの指令で血液中のグルコースつまり血糖はどんどん肝臓に貯蔵されるから…。
えっ!?という事は僕の…あ〜!いいえ安心して下さい。
あ〜よかった。
そういえば血糖値を上げるホルモンっていうのもありましたよね。
はい。
血糖値を上げるホルモンはまずすい臓から出るグルカゴン。
そして副腎から出るアドレナリンです。
この2つのホルモンは肝臓にはたらきかけて「ためたグリコーゲンをグルコースに戻しなさい」という指示指令としてはたらくんです。
そして更にもう一つ。
副腎からは糖質コルチコイドという「タンパク質を糖に作り変えなさい」というホルモンが出ます。
そして…では血糖値の調節について更に詳しく見ていきましょう。
(丸マルタ)はい。
実は血糖値を調節する大本は間脳の視床下部です。
ここで血糖値の変化を感じ取ります。
例えば血糖値が高くなると視床下部から伸びている副交感神経がすい臓を刺激しインスリンが分泌され血糖値を下げます。
ふ〜ん。
へぇ〜。
…だったよね?うん。
つまり…はい。
一方血糖値が低くなるとやはり視床下部がそれを感じて今度はそこから伸びてきている交感神経がはたらきすい臓や副腎を刺激してグルカゴンやアドレナリンを分泌させます。
(丸)なるほど。
更に視床下部は脳下垂体に命令して副腎皮質刺激ホルモンを分泌させ副腎から糖質コルチコイドを出させます。
そしてこれらのホルモンが血糖値を上げるんです。
血糖値を上げる時も下げる時も…。
そうなんです。
このように大本の視床下部から情報が伝わり結果として血糖値が変化する。
そしてその変化した血糖値を改めて視床下部が感じ取って再び調節する。
このような調節の仕組みをフィードバック調節といいます。
(丸マルタ)フィードバック調節!血糖値はこのフィードバック調節によって一定の範囲に保たれ私たちは健康に過ごす事ができているんです。
へぇ〜。
へぇ〜そうなんだ。
じゃあもし…はい…。
血糖値が低くなり過ぎると脳の機能が低下したり全身の震えなどが起きたりします。
そしてもっと極端に低下すると意識が戻らない状態になってしまう事もあるんです。
え〜!?え〜怖いね。
細胞のエネルギー切れって事だ。
反対に血糖値が高い状態もよくないんです。
ある程度以上高くなってそれが続くと……という病気になってしまうんです。
糖尿病ってよく聞くけど…確かによく聞くよね。
でも私もよく分かりません。
では糖尿病がどんな病気なのか先生に聞いてみましょう。
先生こんにちは。
(中村)こんにちは八田さん。
どうぞ。
はいありがとうございます。
今日は血糖値の調節について学びましたね。
何か質問ありますか?はい…ですから細胞のエネルギー源が体の外にどんどん出ていってしまうので…こんな自覚症状が現れるんです。
そして更に怖いのが合併症です。
…っていう事ですよね?はいそうなんです。
例えば…その結果…糖尿病って怖いんですね。
はいそうなんです。
…だっていうふうに聞いた事があるんですけれども。
確かに肥満は糖尿病の原因の1つだと考えられます。
だけどそれだけではないんです。
それだけではないというと?糖尿病には大きく分けると2つのタイプがあるんです。
1つは…もう1つは…肥満と関係が深い…だから肥満が原因で起こる糖尿病はこちらのインスリンがうまくはたらかないタイプだと考える事ができます。
ではこのインスリンが不足するタイプの原因は何ですか?こちらはインスリンを作るすい臓の細胞が壊れてしまったりうまくはたらかないようになってインスリン自体を作る事ができない。
これが原因なんですね。
ですからこういう場合はインスリンを薬として注射して治療するんですね。
インスリンは病気の治療にも使われているんですね。
はいそうなんです。
では亜矢子さん今日の「実になる一言」お願いします。
今日の「実になる一言」はこちら。
(丸マルタ)「血糖値を保つフィードバック調節」。
血糖値は視床下部が指令塔となるフィードバック調節によって一定の範囲に保たれているんです。
絶え間のないフィードバックダンス。
ワンツーワンツースリーフォー!
(丸マルタ)・「フィードバックフィードバックヘイヘイヘイヘイ」・「フィードバックフィードバックヘイヘイヘイヘイ」フフフフフ…。
(丸マルタ)・「フィードバックフィードバック」2015/11/03(火) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 生物基礎「血糖値の調節」[字]

生物を学ぶ事は自分自身を知る事です。ヒトとはどんな生物なのか?体のしくみや健康に暮らすための知識等々、本格的に「生物」を学ぶ前に「生物基礎」でその準備をします。

詳細情報
番組内容
グルコースは、細胞のエネルギー源となる大切な物質(糖分の一種)です。体内では、このグルコースの血液中の濃度(血糖値)が一定の範囲内におさまり、細胞に適切に供給されるよう、ホルモンによる調節が行なわれます。間脳視床下部は、血糖値の変化を感じ取り、ホルモン分泌などを調節するおおもと、としてはたらきます。【出演】八田亜矢子・東京アヴァンギャルド、【講師】中村雅浩
出演者
【キャスター】八田亜矢子,【リポーター】東京アヴァンギャルド,【解説】成城学園中学高等学校教諭…中村雅浩,【語り】増谷康紀

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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