機械受注:8月は5.7%減…基調判断、下方修正
毎日新聞 2015年10月08日 11時26分
内閣府が8日発表した8月の機械受注統計(季節調整値)によると、民間設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額は、前月比5.7%減の7594億円で、3カ月連続のマイナスとなった。基調判断は前月の「持ち直しの動きに足踏みがみられる」から、「足踏みがみられる」に下方修正した。下方修正は2カ月連続。
市場の事前予想は3%程度のプラスだったが、それを大きく下回り、予想外のマイナスとなった。中国経済の減速などで景気の先行き不透明感が増していることを背景に、企業の投資姿勢が慎重になり、設備投資計画を実行するかどうか様子見している可能性がある。
製造業は3.2%減の3479億円で、3カ月連続の減少。鉄鋼業、電気機械、情報通信機械など幅広い業種からの引き合いが減った。非製造業は6.1%減の4221億円で、2カ月連続のマイナスだった。金融業・保険業や運輸業・郵便業などからの受注が減った。
外需は26.1%減の8723億円と大きく落ち込み、4カ月ぶりのマイナスとなった。産業機械などが減少しており、内閣府は「中国の景気減速が影響した可能性がある」と分析している。官公庁や外需を含む受注総額は14.6%減の2兆1103億円だった。【柳原美砂子】