岩だらけの荒野
海沿いの絶壁の上で
小さな花を見つけました
ランですここだけでしか見られない貴重なものです花の名は「ムダーカピ」土地の言葉で「お母さんの帽子」という意味なんです
色鮮やかで変わった形のラン
他にも咲いているのは
カラフルで奇妙な形の花ばかり
地球上で
以上もあるのです
今日はアフリカ大陸で
最も南にある世界遺産
世界に類のない不思議な花園を巡ります
ケープタウンを中心に広がっています
南アフリカ第2の都市
花屋さんが立ち並ぶ一角を訪ねました
見るとどれも派手な花ばかり
ここにあるのは全部南アフリカ原産の花だよ
最近日本の
花屋さんでよく見る花も
実は南アフリカが原産なのです
300万人が暮らす大都市のすぐ後ろには
山があります
平らな山頂を持つ山
垂直に切り立った崖は
高さ1000メートルを超えます
見に行きます
麓からテーブルマウンテンに登ります
登山道は急勾配
ゴツゴツした岩だらけです
これは食虫植物のモウセンゴケです
グレゴリーさんが見つけたのは
虫を食べる植物でした
粘液を出して虫を捕らえ
溶かします
痩せた土地で足りない栄養分を
虫から取るのです
テーブルマウンテンは砂岩でできた山です
岩の裂け目に水が流れていました
水の色は茶色
植物から溶け出した
タンニンの色です
グレゴリーさんが
飲んでごらんと勧めます
標高が高くなるにつれ
次々に花が現れます
2時間で山頂に到着
そこは本当に
テーブルのように平らでした
標高1086メートルからの眺め
ケープタウンの町が一望できます
岩場では小さく可憐な花が
風に揺れていました
瞬く間に雲に覆われます
その先で茂みに出ました
これは湿地に生える植物ですがそれがあるということはここが1年中湿っているからなんです
標高1000メートルを超す岩山に
湿地さながらの環境がありました
テーブルマウンテンに
これは非常に貴重な植物ですテーブルマウンテンの山頂の岩の斜面にしか生えません
山頂に吹く強い風に耐えられるよう
背は低く葉や花が
とても小さくなっています
強い風が吹き
雨が多く気温は低い
そんな過酷な環境に適応した
この山だけの植物が
1470種も生まれたのです
絶壁に囲まれ
周りから孤立した
テーブルマウンテン
まさに世界でここだけの
天空の花園です
苦労して登ったテーブルマウンテン
実は手軽な観光地です
ロープウエーで山頂まで
わずか10分
山頂はたくさんの人でにぎわいます
ここで人気のスポーツが
崖下りと聞き早速挑戦
スタート地点に行ってみると
崖の上
ロープ1本で
体を支え下りていきます
垂直の壁を
ジャンプ
今度は両手を離して
なかなか順調
でも安心してはいられません
その先は岩がえぐれていました
まさに宙づり
でもゆっくりと下りていきます
実はスタッフが
ロープを操作しているんです
10分ほどのスリル
テーブルマウンテンを体感
テーブルマウンテンの麓に
植物園があります
自然の景観を生かしながら
ケープ・フローラの植物を集めた
歴史ある植物園です
これはピンクッションですクッションにピンが刺さって見えるためその名がつきました
実はピンクッションだけで
何と50種
ケープ・フローラには
世界でここだけの植物が
6000種以上もあります
植物の共通する特徴から
世界は6つの
植物区に分けられます
その中でここは
最も小さい植物区なのです
色鮮やかで不思議な形の花々
ケープ・フローラの植物は海を渡り
世界中に広まっていきました
奇妙な虫が現れるという草原へ
そこは世にも美しい花の園
現れたのは
南アフリカに広がる
世界一の花の王国
ピンクッションの咲く草原です
鳥が蜜を吸っています
代わりに花粉を運び
花の受粉を助けています
ストローのような口で
珍しいアブを撮影するため
ケープ・フローラの北へ
そこは世界最大級のお花畑といわれる
春ほんの数週間だけ現れる
奇跡の花園です
昨日はここに5匹ぐらいアブがいたんですが暖かくなるのを待ちましょう
珍しいアブは
この紫の花の蜜を吸うために
やってくるのです
3台のカメラを設置して
アブを待ちます
2時間ほどで
ようやく日が出てきました
すると現れたのです
その名も
ストローのような口は
体の倍以上あります
花から花へ飛びながら
長い口を刺しています
茎に見える筒は花の一部で
これも長さ6センチ
ロングタンフライは長い口で
そのとき花粉を頭につけて
花から花へ運ぶのです
(ヴィラム)ロングタンフライは蜜をできるだけ吸いたい花は蜜を吸わせる代わりに受粉してもらいたい共に進化し花と口の長さが6センチと同じ長さになったのです
花にはさらなる工夫がありました
中心に向かって白い
これはロングタンフライが
中心の穴に口を突き刺すための
目印なのです
子孫を残すため
彼らは共に進化しました
花園にはさらなる驚きの植物がありました
今は閉じていますが夜は開くんです
この植物はあるニオイで
生き物を誘います
花が開くのは
そのニオイとは
ああ〜
夜ごと漂う甘い
それに誘われて現れるのは
ネズミの鼻に花粉がつき
受粉を助けているのです
生き物や花は子孫を残すために
姿形を変えたのです
健康飲料として人気の
そのふるさとが
ケープ・フローラなんです
産地を訪れると
ルイボスティの専門店がありました
これが茶葉です
これはルイボスの葉を乾燥させたものなんです
ケープ・フローラだけに生える植物
保湿効果があるため
などルイボス入りの
様々な商品も作られています
そしてルイボス料理も
「レインホールズ・アラカルテ」へようこそ素敵なディナーを楽しんでください
南アフリカ産ビーフに
しっかりと焼き目をつけ
たっぷりと
シロップ漬けのイチジクと共に
シェフは特産のルイボスを広めたいと
この料理を考案したとか
う〜んいい香りがしてきました
ルイボスティがステーキの旨味を引き出します
ルイボスへの愛に満ちた
新たな名物料理ができました
撮影隊は奇岩がそびえる世界に迷い込みました
全て自然がつくり出したもの
岩だらけの荒野に
咲いていました
アフリカの南の果て
海に囲まれた花の王国
ケープタウンから
北へ200キロの山地へ
入り口には鍵がかけられ
許可がないと入れません
荒野に幻の花が咲くといいます
辺りはもろく
崩れやすい砂岩です
巨大な岩が
絶妙なバランスを取っています
行く手にそびえ立つ奇岩が現れました
あれですねすごいな
砂岩の地層が
雨や風で崩れ去りました
奇跡的に
岩の塔だけが残ったのです
その先の谷で
ある花を見つけました
これは非常に珍しいものですわずか数キロの範囲のこの谷にしか生えない植物なんです
地球上でこの谷だけに咲く
栄養分が乏しい砂岩の
厳しい環境に適応しました
細い茎を
ウロコのような葉が覆い
厳しい寒さと乾燥から
身を守っています
谷を抜けると
岩壁にへばりつく
花を見つけました
このランもセダーバーグだけで見られる貴重な固有種なんです
(グレゴリー)こうした岩の壁の日陰涼しくて湿った場所に生えるものです
砂岩の割れ目に根を張り
乏しい養分を頼りに生きています
わずかな環境の違いに適応したラン
これは岩の上の
日の当たらない場所に
花を咲かせます
これは少し日の当たる砂地に咲くランです
ほんの数百メートル
歩くだけで
異なる種が現れます
岩だらけの世界セダーバーグは
地球上でここにしかない花の楽園
奇岩の山が1800種もの植物を
育みました
ケープ・フローラ
目もくらむ花の王国が
アフリカの南の果てに
あったのです
2015/11/01(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
世界遺産[字]【南アフリカに発見!世界一の花の王国】
アフリカ大陸の先端に突き出たケープ半島は世界に類を見ない‘花の王国’。極楽鳥花やプロテアなど珍しい花々、その受粉を助ける鳥や虫によるふしぎな生態系に迫る。
詳細情報
番組内容
未 定
出演者
<ナレーター>
藤原竜也 堀井美香(TBSアナウンサー)
遺産情報
未 定
テーマ曲
<オープニングテーマ曲> 松本孝弘
<メインテーマ曲> 松本孝弘
次回内容
未 定
公式ページ
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 文字(字幕)
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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