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【格闘技】

亀田大毅が引退 左目網膜剥離でついに決断

2015年11月5日 紙面から

ニューヨークで挙式した大毅(亀田プロモーション提供)

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 亀田3兄弟の次男で、元世界2階級王者の亀田大毅(26)が、左目網膜剥離のため現役引退を決意したことが4日、明らかになった。亀田プロモーションが認めた。先月に長男の興毅(28)が引退を表明したばかり。話題を振りまいた3兄弟も、現役は三男の前WBOバンタム級王者和毅(24)のみとなった。

 大毅は昨年6月のメキシコ合宿中に左目の視界が暗くなり、帰国後に網膜剥離と診断された。手術を経て、今年9月に米国で再起戦に臨んだが、判定負けした。

 この日、大毅は亀田プロモーションを通して「前回の試合を戦ってみて、この目ではこの先もっと打たれる可能性が高くなる、この世界は片目だけでできる世界ではない、と思い引退を決意しました」と、引退の理由を明かした。しかし、肉体的限界はもちろん、精神的にも限界にきていたのだろう。

 デビュー当時から勝った試合のリング上で歌を披露するなど、破天荒なパフォーマンスで賛否を呼んだ。2007年にWBC世界フライ級王者内藤大助に挑み判定負け。プロレスまがいの技を繰り出すなど反則行為を犯したことから、世の中のバッシングを受けた。また、IBF世界同級王者だった13年12月には、WBA同級王者との統一戦で判定負けしながら、王座を保持。一連の騒動で亀田3兄弟は国内での活動停止状態に追い込まれた。自分の意思とは関係のないところで、数奇な運命に翻弄(ほんろう)されたボクサー人生でもあった。

 「迷惑をかけた方々にリングの上で恩返しをしたいと思っていましたが、それができずに引退をするのは本当に申し訳ない。でも、小さいころからの夢だった世界王者になるという夢をかなえられて、幸せなボクシング人生でした。おやじや家族、支えてくれた全ての人に感謝です。これからは新しい道を探して挑戦していきます。今は自分の未来が楽しみでしょうがないです。今まで応援していただいた皆さま、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」とコメントを寄せた。

 大毅は昨年10月に結婚した8歳年上の夫人と3日(日本時間)に米ニューヨークで挙式した。5日に帰国する。 (竹下陽二)

 

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