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共同宣言採択できず 中国が米を強く非難
11月4日 17時53分

共同宣言採択できず 中国が米を強く非難
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マレーシアで開かれているASEAN拡大国防相会議で、南シナ海の問題を巡って意見が対立し共同宣言を採択できない異例の事態となったことについて、中国国防省は、「域外の国家が議論と関係のない内容を無理やり入れようと企てたためだ」として、アメリカを強く非難しました。
これは中国国防省が談話として4日、発表したものです。
この中で、ASEAN拡大国防相会議で共同宣言が発表できなくなった事態について「遺憾だ」とするとともに、共同宣言の内容について中国は事前の調整で、「ASEAN諸国と共通認識に達していた」と強調しました。
そのうえで「域外の国家が議論と関係のない内容を無理やり入れようと企てた。すべての責任は域外国家にある」と述べて、共同宣言に南シナ海の問題を含めるようアメリカが要求したことが、発表できなくなった原因だとして強く非難しました。
また、中国国防省は3日夜、マレーシアで行った米中国防相会談の結果についても4日、発表しました。それによりますと、常万全国防相は会談の中で、南シナ海で中国が主権を主張する人工島から12海里の海域をアメリカ海軍のイージス艦が航行したことについて、「中国の主権と安全を脅かし、地域の平和と安定に危害を与える行為だ」と述べて、強く反対しました。そのうえで常国防相は、「南シナ海の問題は中国の核心的利益と関係している」と強調したということです。
中国は、これまで「核心的利益」という表現を台湾やチベット問題など主権や領土の保全に関して絶対に譲ることができない対象を指す場合にのみ使っており、今回の発言によって南シナ海の問題でアメリカに妥協する意思がないことをより明確に示しました。

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