1、2日に日中韓首脳会談、日中、日韓の首脳会談が開かれた。南シナ海の緊張が高まる中での会談だったが、最も重要なこの部分には触れず、基本的にはこれまで中断していた会談を定期的に開くという合意のみで終わったといってもいいだろう。日中韓の3カ国会談に関しては、共同宣言が出されたが、その内容に関しては努力するなどという言葉が並び、具体的な内容は乏しかった。その後の共同記者会見では、日本が将来に向けての話をする中、韓国や中国はここでも歴史問題に固執。日本と中国、韓国との溝を世界に印象付けるものになったともいえる。
今回の首脳会談は、中韓両国首脳が共に訪問した米国が仲を取り持つ形で実現したものだが、その話し合いの中身に関しては当初から疑問符が付けられていた。なぜなら、今、3カ国が会談を行ったとしても、お互いに実利が取れる状況になかったからだ。
しかし、日本がこれを拒否することでこれまでの政府の立場である「日本は話し合いを拒否していない、常に門戸は開いている」を自ら否定してしまう。また、3カ国間にトップ同士が話し合う必要がある大きな問題がないわけではなく、問題の解決法が見いだせないだけなのである。