３６歳豪風、最年長関取・安美錦に“引退勧告”

　大相撲の最年長関取の座を巡って東前頭１２枚目・豪風（３６）＝尾車＝が“引退勧告”を突きつけた。

　４日、豪風は出稽古に来た大関・照ノ富士（２３）＝伊勢ケ浜＝と１５番取って８勝と勝ち越し。１７２センチの小兵は１９２センチの大関の懐に素早く入って攻める相撲が目立った。軽快な動きを見せた豪風は稽古後、同じく出稽古に来ていた横綱・白鵬（３０）＝宮城野＝に「無理しないで」と慰められた。

　白鵬が気遣ったのは３６歳の年齢を思ってのこと。現役で最年長の関取は３７歳の西前頭３枚目・安美錦（伊勢ケ浜）とあって、白鵬は「安美錦関に早くやめてもらわないとね」と冗談交じりに励ました。それを聞いた豪風は「口に出してはいないけど、腹の中では（そう思っている）…。それくらいしかトップになれないから」と告白。突然、安美錦に“引退勧告”したベテランを前に、さすがの白鵬も「口に出しちゃってるじゃん」と苦笑いだった。

　これまで関取最年長は現大島親方の元関脇・旭天鵬だったが、４０歳だった今年名古屋場所限りで引退。安美錦にバトンタッチしていた。