【BOX】内山、5年連続大みそか決戦で35年ぶりV11現役最強証明する!
プロボクシングWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(35)=ワタナベ=が、35年ぶりのV11で現役最強を証明する。12月31日に東京・大田区総合体育館で11度目の防衛戦(報知新聞社後援)を行うと4日、発表された。V11は13度防衛の記録を持つ元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏が80年に決めて以降、日本人は未到達。5年連続の大みそか決戦で強さを見せる。同門のWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(28)もV2戦を行う。
年の瀬恒例の大一番に日本のエースに気負いはない。2011年のV4戦から始まった大みそか防衛戦。相手は今後決まるが、内山は「5度もやっていると、みんな大みそかの予定を空けてくれている。そういった人たちのために良い試合を見せたい」と笑った。
2010年1月に世界王座を獲得し、もうすぐ6年。在位期間は既に具志堅氏を抜いて歴代最長だ。数々の記録を築いてきたが、V11成功ならば、日本人世界王者の連続防衛記録の単独2位に躍り出る。本人は「僕は記録だけでなく、他団体のベルトを取ったりして伸ばしていきたい」とマイペースだ。
それでもV13の記録を持つ具志堅氏がその過程でV11に成功したのは80年1月で、それ以来、誰も達成していない。2010年4月に長谷川穂積(真正)がV11戦に臨んだが、KO負けであえなく散った。記録は意識せずとも「とにかく勝って11度目の防衛を果たしたい」と長期政権を維持する覚悟だ。
今月10日に36歳のバースデーを迎える。「今は疲れがたまる前に取らないと」と、ここ数年は週5日ペースの練習で、3日間やったら1日休むなどメリハリをつける。マッサージやハリ治療も積極的に行うなど、体のケアに余念がない。
この度、写真家の山口裕朗氏が撮り上げた初の写真集「漸進(ぜんしん)」を発売する。05年のプロデビューからV10戦まで振り返った内容で「今見ると体の厚みが増しましたね」と誇らしげだ。現役最年長にして、最強の男が今年も年の瀬に大暴れする。