【巨人】ドラ2重信、「青い稲妻」より速い!松本氏“2代目”襲名誓う
巨人のドラフト2位、早大・重信慎之介外野手(22)が4日、東京・新宿区の同校で山下スカウト部長らに指名あいさつを受けた。「僕の魅力は足」と話し、即戦力として来季のトップバッター争いに加わる覚悟を示した。さらに同校OBで「青い稲妻」と呼ばれた松本匡史氏の“2代目”襲名を誓い、同氏が持つシーズン盗塁記録更新にも意欲を見せた。
言葉の端々に、プロで生きていく決意がにじんでいた。即戦力として、来季の1番打者を目指す。立岡、橋本らライバルは多いが、50メートル5秒7の韋駄天(いだてん)は「甘くはないと思いますが、もちろんそこ(1番)を目指していく」と名乗りを上げた。
もちろん、それだけの力は秘めている。早大・高橋広監督(60)は、同校での選手時代に同級生だった松本匡史氏を引き合いに出し「塁間(のタイム)は重信の方が速い。彼の記録を抜いてほしい」と松本が持つシーズン76盗塁のセ・リーグ記録更新を期待。重信は「『青い稲妻』と呼ばれていたのは知っています。プレースタイルは一緒? そうですね。足を中心に打撃でもアピールしていきたいです」と誓った。
東京六大学リーグでは、現役最多の39盗塁をマークした。「今はトリプルスリーが話題になっていますが、僕の場合は足が売りなので(盗塁を)30とはいわず、40、50とできるようにしたい」。プロでも盗塁にはこだわる。ただ、足だけの選手とは思われたくない。「足は走塁や打撃だけでなく、守備にも生かせる」。今は左打ちだが、中学までは両打ち。プロでの再転向も視野に入れている。走攻守全てで魅了するつもりだ。
早大4年の春から背番号は「24」。巨人では、高橋監督の背番号だ。そのことを報道陣から聞かれると、本人はおそれおおいと思ったのか「コメントは控えさせていただきます…」と汗びっしょり。それでも、山下スカウト部長は「(将来24をつける)可能性? あるよ。足はうちでもトップの評価」と言った。スカウト陣をうならせた金の卵が、プロの世界を駆け抜ける。(中村 晃大)
◆重信 慎之介(しげのぶ・しんのすけ)1993年4月17日、千葉・佐倉市生まれ。22歳。「佐倉シニア」では3年時にジャイアンツカップ4強。早実では1年秋から三塁のレギュラーで2年夏に甲子園3回戦進出。早大では1年春にリーグ戦デビュー。2年春に外野へ転向し、ベストナイン2度。リーグ戦通算83試合で打率3割3分3厘、2本塁打、22打点、39盗塁。173センチ、67キロ。右投左打。