先月11日に生放送された「キングオブコント2015」(TBS系)が高視聴率を記録した要因として“笑いのカリスマ”こと「ダウンタウン」の松本人志(52)が、同番組で初めて審査員を務めたことが関係者の間で話題になっている。一方で、審査員を変更して番組としては成功を収めたが、そのせいで若手芸人から“恨み節”が漏れているという。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)
「キングオブコント」は今年、平均視聴率15・0%という高い数字を記録した。同番組は一昨年、9・2%と初の1桁台を記録すると、昨年は8・3%まで落ち込んだだけに、関係者は胸をなで下ろしている。
視聴率が“V字回復”した要因として、松本が審査員を務めたことが挙げられる。昨年までは、他のコンテストにはない「準決勝で敗退した芸人が決勝の審査員を務める」という独特の審査方法。この方式は08年の第1回大会から採用され、準決勝で敗退した芸人100人(昨年のみ101人)が審査を行った。
それが今年になって一気に変更された。審査員は松本、「さまぁ~ず」の三村マサカズ(48)、大竹一樹(47)、「バナナマン」の日村勇紀(43)、設楽統(42)の5人が務めた。
「松本さんが審査員を務めることで、注目度がアップした。視聴率が上がったのは間違いなく、その影響でしょう」(お笑い関係者)
審査方法を変えたことで視聴率が上がり、番組としては成功を収めた。おかげで、優勝したコロコロチキチキペッパーズは、その後のイベントで「仕事が20~30倍に増えた」というほどの“優勝バブル”が到来した。
「昨年のシソンヌ、一昨年のかもめんたるは、優勝してもさほど仕事が増えなかったことを考えると、視聴率が高い時に優勝したコロコロチキチキペッパーズはラッキーでしたね」(同)
ただ、その陰で悔しい思いをしているのが準決勝で敗退した芸人たちだ。「実は審査員が変更されることが決まったのは、今年の準決勝が終わった後だった。だから準決勝に進出した時点で、芸人たちは『たとえ決勝に進出できなくても、テレビに映るチャンスは得られた』と思っていた」(同)
昨年までは、審査員としてズラリと客席に陣取った芸人たちと司会のダウンタウンの絡みが、番組を盛り上げる名物になっていたからだ。
「無名の芸人にとって全国ネットの生放送でダウンタウンさんと絡めるのは名前を売る最高のチャンス。うまく笑いを取れたら、そこから仕事が増える可能性もあるから、みんな出演したがっている」(芸能プロ関係者)
ところが、今年は直前になって審査方法が変更。無名の芸人にとって、収入面でも大きな痛手だった。
「実は、あの審査員を務めると、1組につき10万円程度のギャラが出る。売れない芸人にとっては大きな金額だったのに、急になくなって、みんな嘆いていた」(同)
変更が決まったタイミングが準決勝の後だったことには「みんな『キングオブコント』のために、11日のスケジュールを空けておいたのに…。仕事なんて急に入らないから、11日は何もできなかった。プロダクションにとっても痛手だった」(同)という。
名前を売るチャンスもギャラもパーになっただけに“恨み節”が出るのも仕方がない?
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