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 スマートフォンで画像が共有できるアプリ「写真袋」に投稿された児童ポルノ画像を、閲覧できる状態のまま放置したとして、警視庁と京都府警は、アプリ運営会社「AIRCAST(エアーキャスト)」(東京都千代田区)社長の大野光明容疑者(55)=大田区山王3丁目=を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)幇助(ほうじょ)容疑で逮捕し、5日発表した。

 警視庁少年育成課によると、大野容疑者は昨年3月18日、兵庫県の無職の男(23)=同法違反容疑で書類送検=が写真袋に投稿した18歳未満の少女の裸などの写真60枚が公開されていることを知りながら、放置して児童ポルノの閲覧を手助けした疑いがある。大野容疑者は「逮捕された事実は今、理解できません」と話しているという。

 同課によると、写真袋は延べ約400万人の利用者がいる。投稿者が設定した「合言葉」と呼ばれるパスワードを入力すれば、誰でも閲覧やダウンロードができる。一定期間後は、ユーザーに課金する有料サービスとなる。投稿者らはこの仕組みを悪用。有料サービスになってから合言葉をツイッターやインターネットの掲示板に書き込んで公開し、ダウンロードごとに商品券に換金できるポイントを得ていたという。

 少年育成課が調べたところ、投稿された3~4割が児童ポルノだった。同課は、こうした実態や従業員の話などから、児童ポルノが投稿されていると知りながら、大野容疑者ら会社側が放置していたと判断、幇助容疑を適用した。同社は2013年12月~今年6月に約1億4900万円を売り上げていたという。