2015年11月5日06時36分
名古屋市西区の市立中学校1年の男子生徒(12)が「いじめが多かった」という遺書を残して自殺した問題で、市教育委員会が4日実施した同校の全生徒へのアンケートの結果、複数の生徒が「部活動でこの生徒へのいじめを見た」と回答したことがわかった。
市教委によると、生徒の遺書には「学校や部活でいじめが多かった。部活で『弱いな』と言われていた。もう耐えられない」などと書かれていた。生徒は卓球部に所属していた。
市教委は4日、中学校の全校生徒約500人に、この生徒へのいじめを目撃していないか、生徒から相談されたことがないか、などを尋ねる無記名のアンケートを実施。その結果、複数の生徒から、この生徒が部活でいじめを受けるのを見聞きしたとの回答があったという。市教委は結果をまとめ、5日に公表する。
また、関係者によると、この生徒は「お前くさい。消臭剤を持ってこい」と暴言を浴びせられたこともあったという。市教委がアンケートとは別に進めている卓球部員や同級生らへの聞き取りでも、複数のいじめが確認されたという。
卓球部員は約80人。実力で8グループに分けられており、男子生徒は下位のグループだった。部員によると、上級生が特定の下級生にグラウンドを何度も走らせるなど、行きすぎた練習をさせていたという。学校も問題があるとみて、一部の上級生に注意していた。
男子生徒は1日夕方、同区にある市営地下鉄鶴舞線の庄内通駅で、入ってきた電車に飛び込み自殺した。市教委は翌2日の記者会見では、「(男子生徒への)いじめは確認できていない」と述べていた。
残り:446文字/全文:1113文字
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!