今年は『バック・トゥー・ザ・フューチャー PART2』で主人公マーティとドクがタイムトラベルした年だとつい先日も話題になった*1所だが、
その監督でもあるロバート・ゼメキスの最新作『ザ・ウォーク』が来年早々に公開されるので一足お先にお伝えしたい。
あらすじ
フランスの大道芸人、フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)。彼は世界一の高さを誇る2本のワールド・トレード・センターの間を命綱無しで綱渡りするというチャレンジに挑む。当然それは犯罪行為である為、彼のガールフレンド(シャルロット・ルボン)や友人達の協力を得て周到に計画を練る。次々と襲い来るアクシデント、焦り、プレッシャーが彼に重く圧し掛かる。果たしてプティは世界一危険な綱渡りを成し遂げることが出来るのか。
ポイント
実在した大道芸人の伝説を映画化
本作に登場するフィリップ・プティは実在し、過去に彼に迫ったドキュメンタリー、その名も『マン・オン・ワイヤー』という映画が製作され、その年のアカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー部門に輝いている。
動画で照れながら過去の出来事をインタビューを答えているのがプティ本人である。
しかしこの作品が作られたのが2009年、実際に起きたのが1972年と随分昔の話だ。なぜ今映画化に至ったのだろうか。
最先端技術で再現されるド迫力の追体験
なぜ今、というというに対して監督は複数の答えがあるのだろうが、まず1つ分かり切っていることは今現在の最先端技術でプティが体験したことを観客に追体験させることが出来るからだろう。CGや撮影技法なども当然そうだが、やはり3DやIMAXという方法で上映できることが大きいだろう。経験された方ならおわかりだろうが、3Dは立体的に奥行きを感じさせ、IMAXはまるで体育館の壁一面に張った様な大きさのスクリーンで映画を楽しむことが出来る。更にそれを掛け合わせたIMAX3Dは言うまでもないだろう。
つまりプティが体験した出来事を映画として観客が味わえるほどの上映環境が整ったということだろう。
確かな腕の持ち主、ロバート・ゼメキス
本作の監督ロバート・ゼメキスは、冒頭に書いた『バック・トゥー・ザ・フューチャー』シリーズ以外にも『永遠に美しく・・・』『フォレスト・ガンプ』などヒット作を生み出してきた。一時期アニメーション作品に偏っていたものの『フライト』で見事実写映画にカムバックをして見せた。そしてその『フライト』も実際に起きた航空事故を題材に、普遍的なメッセージを見事に織り込んだ劇映画として作り上げることに成功している。
主演は当サイトでも過去に取り扱った『(500)日のサマー』や『インセプション』『ルーパー』などで知られる人気俳優ジョセフ・ゴードン=レヴィットと、期待は膨らむばかり。
なお本作はベン・アフレック監督作『アルゴ』の様な集団で計画を遂行するという場面も出てくる為、綱渡りとは違ったスリルも楽しめそうだ。
『ザ・ウォーク』の日本公開は来年2016年1月23日(予定)。
作品情報
『ザ・ウォーク』
監督:ロバート・ゼメキス
公開:2015年(日本では2016年)
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボンほか
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