武田耕太
2015年11月5日05時48分
男性では経営者らの管理職がほかの職業に比べ、自殺するリスクが高い可能性があるとする論文を、国立国際医療研究センターの和田耕治医師(公衆衛生学)らが精神医学の国際誌に発表した。欧米では管理職の人はリスクが低いと指摘されており、日本では異なる傾向がみられたという。
人口動態統計と国勢調査のデータをもとに、2010年に自殺した25~59歳の日本人男性約5千人について分析した。国勢調査で分類された11種類の職業別に自殺者の割合をみると、商品販売などに従事する販売業が10万人当たりで14・7人と低かった。
統計学的な調整を加えて自殺リスクを計算し、販売業を基準に比較すると、経営者や会社役員などの管理職は3・9倍で、最も高かった。次いで接客などのサービス業が3・6倍、農林漁業は3・5倍だった。無職の人は除いた。女性は調べていない。
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朝日新聞社会部
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