大邱地下鉄、ドア開けたまま40分走行も「規定上問題なし」

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 先月29日夕方、大邱市の地下鉄で帰宅ラッシュのさなか、車両故障のためドアが閉まらなくなり、布で覆って運行していたことが分かった。

 大邱都市鉄道公社などによると、この日午後6時50分ごろ、大邱都市鉄道(地下鉄)2号線の電車のドアで故障が発生した。同公社側は、閉まらなくなったドアの部分を布で覆い、職員2人をドア付近に乗車させて運行を再開したという。問題の車両は、このような状態で蓮湖駅から終点のムンヤン駅まで約40分間走り続けた。

 同公社側は、ドアを作動させるポリウレタン製の部品が経年劣化し破損したため、ドアが故障したと説明した。なお、ドア部分を布で覆い、職員を乗車させて乗客の乗り降りを制止する措置を講じたため、規定違反などの問題はないという。規定では、2カ所以上のドアが故障した場合、全ての乗客を下車させ、列車の運行を中止しなければならないとされている。

 だが、そのような規定があること自体が言語道断である上、高速度で運行する列車がドアを開けたまま走行したことも危険極まりないと指摘する声が出ている。2011年にはソウルの地下鉄6号線でも、電車のドアが故障したまま十数分間走り続け、乗客たちが恐怖におびえる事態となった。