2015年11月4日19時43分
財務省は4日、今年6月までの1年間に金の密輸をめぐる罰金や刑事告発などの処分件数が前年同期の22倍、177件にのぼったと発表した。約30億円分で、単純計算すると重さ約700キロに相当する。脱税額は同8倍の2億4千万円で、いずれも過去最高となる。
金の購入場所は、消費税がかからない香港が6割を占めた。輸入時に税関で8%の消費税を払う必要があるが、密輸入者の多くは服の下や土産の中などに隠し、税の支払いを逃れていた。昨年4月の消費税率の引き上げを機に広がったとみられる。
金の価格はここ10年で3倍近くに上昇。消費増税で売却時に受け取る消費税分も増え、この手法が広まったとみられる。インターネットの闇サイトなどで募集した運び屋の摘発が目立っており、「海外の組織的関与があるとみられる」(関税局調査課)としている。
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