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ASEAN拡大国防相会議 共同宣言見送りの異例事態11月4日 18時52分
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マレーシアで開かれているASEAN=東南アジア諸国連合の拡大国防相会議で、南シナ海の問題を巡ってアメリカと中国が対立して共同宣言を採択できない異例の事態となり、この問題を巡る米中の溝の深さが強調される結果となりました。
ASEAN諸国に日本、アメリカ、中国などを加えたASEAN拡大国防相会議は、日本の中谷防衛大臣やアメリカのカーター国防長官、中国の常万全国防相なども出席して、マレーシアの首都クアラルンプールで開かれました。
会議では、南シナ海で中国が造成を進める人工島の周辺12海里の中を、アメリカ軍のイージス艦が航行したことを受けて、米中間の対立が深まるなか、ASEANとして一致して問題の解決に向けた対応を打ち出せるかが最大の焦点となりました。
ASEAN外交筋によりますと、ASEAN各国は、問題の平和的な解決に向けた法的拘束力を持つルール「行動規範」の策定を目指す方針を盛り込む方向で調整を進めていたということです。ところが、中国が南シナ海にかかわる一切の文言の削除を強く求め、これに対してアメリカなどが激しく反発した結果、文言の調整がつかず、初めて共同宣言を採択できない異例の事態となりました。
さらに会議の締めくくりとなる議長声明にも南シナ海に関する文言は盛り込まれず、ASEANとして事態を打開する道筋を打ち出せない結果となり、この問題を巡る米中の溝の深さが強調される形となりました。
会議では、南シナ海で中国が造成を進める人工島の周辺12海里の中を、アメリカ軍のイージス艦が航行したことを受けて、米中間の対立が深まるなか、ASEANとして一致して問題の解決に向けた対応を打ち出せるかが最大の焦点となりました。
ASEAN外交筋によりますと、ASEAN各国は、問題の平和的な解決に向けた法的拘束力を持つルール「行動規範」の策定を目指す方針を盛り込む方向で調整を進めていたということです。ところが、中国が南シナ海にかかわる一切の文言の削除を強く求め、これに対してアメリカなどが激しく反発した結果、文言の調整がつかず、初めて共同宣言を採択できない異例の事態となりました。
さらに会議の締めくくりとなる議長声明にも南シナ海に関する文言は盛り込まれず、ASEANとして事態を打開する道筋を打ち出せない結果となり、この問題を巡る米中の溝の深さが強調される形となりました。
マレーシア国防相「関与続ける」
会議のあと記者会見した、議長国マレーシアのヒシャムディン国防相は、共同宣言の採択が見送られたことについて、「各国との間で合意が得られず、ASEANとして署名をしないという判断をした。どの国が何に反対したかを述べるつもりはない」と述べて、共同宣言の文言を巡って各国の調整がつかなかった詳しいいきさつについては明らかにしませんでした。
その一方で、「ASEANとしては、中国やアメリカなど大国に対する関与を続けなければならない」と述べて、米中が対立する南シナ海の問題で事態の打開を目指して、ASEANとして取り組んでいく姿勢を強調しました。
その一方で、「ASEANとしては、中国やアメリカなど大国に対する関与を続けなければならない」と述べて、米中が対立する南シナ海の問題で事態の打開を目指して、ASEANとして取り組んでいく姿勢を強調しました。
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