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中国海洋進出 インドネシアで警戒感高まる
11月4日 7時15分

中国海洋進出 インドネシアで警戒感高まる
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東南アジア最大の人口を抱えるインドネシアは、中国とは領有権問題を抱えていませんが、中国が南シナ海で海洋進出を加速させるなか、インドネシアの離島の住民や軍の間では中国に対する警戒感が高まっており、離島防衛の強化に乗り出しています。
首都ジャカルタから北におよそ1100キロ離れたインドネシア北端の人口7万のナトゥナ諸島では、近年、島の周辺の豊富な漁業資源を求めて中国からの密漁船の活動が活発になっています。
地元漁協の代表は「中国の漁船は常に中国当局の船によって守られていて、中国の船を捕まえようとすると、われわれの船が沈められてしまう」と話していて、漁師の中には収入が6分の1に減ってしまった人もいます。
周辺海域のパトロールに当たるインドネシア海軍の船は、僅か1隻です。2年前には武装した中国の漁業監視船などがインドネシア当局の船を取り囲み、密漁の疑いで逮捕された中国人の釈放を要求し、インドネシア側は要求をのまざるをえませんでした。
中国は南シナ海ほぼ全域の管轄権を主張しており、その中にはナトゥナ諸島沖合のインドネシアの排他的経済水域の一部も含まれています。地元議会のハディ・チャンドラ副議長は「中国は今は漁業権だけだが、次はナトゥナ諸島の領有権を主張してくるだろう」と話すなど、地元の住民や軍は中国に対する警戒感を強めています。
こうしたなか、ことし9月にナトゥナ諸島を視察したインドネシアのリャミザルド国防相は、現地に海軍の艦船3隻と特殊部隊、さらに空軍の戦闘機4機を新たに配備する計画を明らかにし、離島防衛の強化に乗り出しました。リャミザルド国防相は「有事の際には迅速に部隊を展開できる」と強調しています。

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