慰安婦問題は「動くゴールポスト」ではない…金慶珠氏

2015年11月3日22時12分  スポーツ報知

 ソウルで2日に開催された安倍晋三首相と朴槿恵大統領の日韓首脳会談で議論された慰安婦問題について、3日のBSフジ「プライムニュース」に出演した東海大准教授・金慶珠氏は、韓国の政権が交代するたびに歴史認識問題が浮上する、いわゆる「動くゴールポスト」論を否定した。

 金氏は1993年の「河野談話」以降、韓国政府が直接的に日本側に対して慰安婦問題で補償などを求めたケースはないと主張した。「韓国政府は、挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)など市民団体の声を抑えながら、解決を優先してきた」と説明。「2011年に韓国の憲法裁判所が日韓基本条約の3条に基づいて外交的な努力をしないのは不作為の違法、との判断を下した」ことで、(慰安婦問題に取り組まないのは)韓国内で憲法違反にあたるとの声が強まったためだとし、「政権が変わるたびにうんぬんではない」とした。

 また来春に韓国国内で総選挙があることを踏まえ、「朴大統領は(慰安婦問題を)解決する意志が強い」と分析。その一方で、今回の会談では昼共同会見や食会が開催されなかったことに触れ、「昼食会くらいはあっても良かった。依然として、しこりはあるのではないか」とも述べた。

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