私が学生時代に研究論文を書いている頃、ある公開された情報ソースから「魔法少女まどか☆マギカ」がめちゃくちゃ面白いという話題を耳にしました。ソースはラジオ、パーソナリティはアラフォーのメガネコンビでした。その話が印象に残っていたので、僕はいつか観ようかなと思っていました。
しかし、画を見てびっくり。萌系アニメなんて見たことがありません。身体が拒否反応を示しました。「萌系アニメ?そんなもん観れるか!」と星一徹ばりのちゃぶ台返しをするところです。
結局、当時は断念してなんと4年以上の月日が流れました。
そして、先日ふと思い出しました。これが天啓というやつでしょうか。ついに重い腰を上げるときが来たのです。私も無駄に歳を重ねた訳ではありません。教養と寛容さを身に付けました。今なら面白さが分かるかもしれません!
TSUTAYAで借りました。
しかし相手は「魔法少女」です。なんでしょうか、このちょっと恥ずかしくなってしまう感じ。1990年代に観た「美少女戦士セーラームーン」以来の少女アニメです。
何はともあれ、DVDまで借りたんだから第1話を観てみます。あまり説明してしまってはご迷惑なので、ざっくり紹介します。
オープニングから戦闘シーンです。
しかしやはり萌系です。変身中に裸になるのはセーラームーンから当然の流れなのでしょうか。物理的にどうなのか置いといて、この世界では常識なのでしょう。この時点で気が付いたのですが、明らかにセーラームーンの影響を受けているなと思いました。戦闘中に「きゅうべえ」という猫みたいなのもいますし。ルナじゃん。
少女アニメらしく、主人公が走って登校します。食パンをくわえていないですが、ベタです。
才色兼備で文武両道の転校生が来ました。謎が多そうです。
&s思議な世界へ迷い込んでしまいます。変な敵が出てきますが、先輩に助けてもらいます。
第1話感想
萌系アニメに慣れていないことで感情が全然入り込めません。大きな違和感の元は「~は私の嫁になるのだ!」などの萌系ギャグです。ちょっとよく分かりません。
また、1話ということで世界観が掴めませんでしたが、「次観なきゃ!」という感じにはなってません。少し気になりますが。
そして、思っていたより予想できそうな話です。普通の主人公が魔法少女になって、バッタバッタと敵を倒して行くのでしょう。それで、ちょっと謎の多い転校生と仲間になる過程で色々問題が出てくると予想(適当です。)
面白さは後半からなのか?
「まどマギ」の第1話では、大半のことが謎のままにされており、状況説明的なくだりも一切ありませんでした。これで、面白いかつまらないかを議論するには少々無理があります。そこで、「まどマギ」が後半にかけて本当に面白くなっていくアニメなのかデータ分析によって調べてみます。
ところで現在日本では、年間250本近いアニメが放映されています。知らなかったけど多い!2004年に初めて150本を超えてから、ここ数年では作品数が250本位が当たり前になっています。
この中で、検証用に比較対象を選びます。それは、「アニメ評価データベースさち」様のサイトから選定します。また、公平を期するために、アニメが全12話(3か月で完結)のもの限定とします。
考えた結果、視聴者評価が高評価「はたらく魔王さま!」、中評価「いつか天魔の黒ウサギ」、低評価「殿といっしょ~眼帯の野望~」の3作品と「まどマギ」を比較することにしました。
何を比較するかというと、今回はグーグルトレンドで「対象アニメに関する検索ボリュームの推移」の比較を行います。検索数が増えるということは、当然注目されているからです。
それは面白いかつまらないか分からないけれど、注目される何かがあることを示します。しかし、大抵は面白いから注目されていると思って間違いないでしょう。つまらないものを検索するほど人は暇ではないはずです。暴論ですが。
検証結果
グラフは単純に検索数での表示ではなく、最大値を100とした相対値で表しています。その理由は、アニメは放送局数が異なるため、放送局が多いほど検索数に影響を及ぼすからです。相対値で表示することで、アニメの進行によって検索ボリュームの推移が比較し易くなります。
それでは、実際に見ていきます。
高評価「はたらく魔王さま!」
まずは、高評価の「はたらく魔王さま!」です。放送開始と同時に検索ボリュームが跳ね上がり、放送終了時までそれを維持しています。最後まで放送を楽しみにしていた視聴者が多かったことが伺えます。
中評価「いつか天魔の黒ウサギ」
次に中評価、点数で50点の「いつか天魔の黒ウサギ」です。放送開始時に検索ボリュームが跳ね上がりますが、次第に減少していきます。おそらく、内容がつまらないので注目度も下がったのだと思います。
低評価「殿といっしょ~眼帯の野望~」
最後に低評価の「殿と一緒~眼帯の野望~」です。視聴者の評価は最低レベルでした。放送局が4局しかなく、元々注目度が高くありませんでした。そして、このアニメも中評価「いつか天魔の黒ウサギ」と同様に尻すぼみです。
他にも低評価のアニメを何作か調べましたが、同じようなグラフの形状をしていました。つまり、尻すぼみグラフは面白くない作品だとはっきり表しています。
問題の「魔法少女まどか☆マギカ」はどうでしょうか?
最後まで検索ボリュームが増加し続けるという理想的なグラフです。3月下旬付近に大きな落ち込みが見られますが、東日本大震災の特別報道番組による放送中止期間と一致します。おそらく放送休止がなければ一直線に右肩上がりのグラフを形成していたでしょう。
右肩上がりの何が凄いのか?それは、1話を見ていない人さえも、放送を観たいと思うような人気ぶりが想像できるからです。その他の高評価アニメを検索してもこのようなグラフは見ることができませんでした。これは神です。いや、ボブマーリーではありません。神アニメだと言っているのです。
結論
「魔法少女」というだけで大人は見てはいけないものだと思っていました。しかし、観てみようと思います。
アニメは日本の文化です。年間250本もだれがそんなにアニメを描いているのでしょうか。
日経エンタテイメントでは、1本30分のアニメを制作するのに
平均制作費:1000~1500万円
スタッフ数:100~200人
期間:約30日以上
動画枚数:3000~10000枚
≠ニ紹介しています。テレビでは下請けのイラストレーターは寝る間を惜しんで画を描き、しかも給料は激安だと紹介していました。
ここまでぼろくそに文句を言っておいてなんですが、多くの方々が頑張って作った作品を観もしないで文句言うのは罰が当たりますね。
またいつか鑑賞後に更新します。
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