身バレも辞さない覚悟でこの記事を書きます。
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現在、私は印刷業の仕事に勤めております。
印刷業と言っても私が印刷機を動かしている印刷オペレーターでもなく、印刷用データを作成するDTPオペレーターでもありません。
この記事で私の会社内のポジションはなんとなくですが説明しました。
私の事は置いといて、印刷業界の未来の話です。
この業界で働き出して、かれこれ10年以上経過してしまいました。
この業界で働いている人は5割ぐらい同意して貰えるかもしれませんが、自分の子供には将来この業界で働く事を選択するなと忠告しています。
印刷機と言っても様々な種類があって、オフセット機・輪転機・オンデマンド機・軽オフ機・・・ まだありそうです。
イメージとしては、
オフセット機:1000部から2万部ぐらいの部数の冊子を印刷する機械。印刷通販を個人ユーザーが注文する時はだいたいこの印刷機になるはず。
輪転機:2万部以上の大部数の冊子を印刷する機械。漫画本とかはだいたいこれで印刷されているはず。
オンデマンド機:大きくて精密なコピー機。同人誌とかはだいたいこれで印刷されているはず。
軽オフ機:今はオンデマンド機が増えているので活躍の場がなくなってきていますが、名刺印刷などで使います。
人件費は置いといて、機械のランニングコストに大きく影響するので、どの内容の印刷物をどの部数必要かで機械を選択します。
当然、社内設備や外注との兼ね合いもあり、上記の部数は会社によっても違うはずです。
私がこの業界に入る前は版下から大型カメラで撮影し、ネガフィルムにしてピンホールなどをオペークで・・・ と早い話が大変でした。
CTP(computer to plate)の時代になって、早い話が印刷用データからすぐに製版作業にとりかかれて、刷版が出来て印刷機に乗せれて・・・ まぁ楽になったわけです。
印刷用データも変わりました、写植からDTP(desktop publishing)の時代になり、プロでなくても印刷用データを作成する事ができる時代になりました。
WordやExcelで入稿してくるなよ!そんなもんレイアウト保てないの当然やろ!ましてやPowerPointなんてどんだけ苦労すると思ってるんですか!PDFで入稿して下さい!当たり前のようにフォント埋め込みでね!できればCIDフォントでお願いしたい!
と、印刷業界あるあるネタの愚痴を言ったところで次に進みます。
物凄い簡単に説明すると、プロの仕事が減ってきたと感じる今日この頃です。
あとは、プロ用の機材をどれだけ持っているかの違いになってきました。
もちろん、私含めプロの組版DTPオペレーターが体裁を整えて、画像解像度を適切にしたり、塗り足しを確保するなど専門的な知識を持った人が印刷用データを作成した方が完成度は高いのですが、adobe製品もクラウド化してバージョン誤差がなくなってきた現在においてプロでなくても印刷用データは作成できるなというのが私の本音です。
オンデマンド機の進化は早く、オフセット機の品質にだいぶ近づいてきました。
まぁでも、オンデマンド機でも2400dpi出せるみたいだけど、用紙サイズ・印刷スピード・良く見せるための印刷部分だけの光沢など、小回りはきくけど後もう少し進化を期待しております。
レーザー機って一時期話題になったような気がしますが、どうなったのでしょうか?
また少し話が脱線してしまったので戻しますが、私がこの業界に入って一年ぐらい経過した時に、オンライン入稿が流行し始めて、個人ユーザーならもう主流ですね。
個人ユーザーが印刷用データを作成して、印刷会社にネット経由で渡し、印刷会社が印刷に適しているかのチェックをして問題なければ部数に見合った機械で印刷する。
それまでは、営業が一般企業(個人ユーザーは少なかった印象)と何度も打ち合わせと校正のやり取りをして、8校とか馬鹿げた校正回数を経て念校だって言うのに訂正依頼がきて、念校とはなんだったのかを考えさせられたり、少し専門用語ばかりになってしまいましたが、ようするに受注から製品完了と入金までが非常に時間がかかりました。
今では、最短3日ぐらいで製品完了になるんですかね。
夜勤の人、お疲れ様です・・・
そうなると、印刷業界において営業職とはなんなのかと考えさせられます。
もう、印刷だけしか知らない営業は必要ない時代なのかもしれません。
次の問題ですが、そもそも紙媒体が必要なのかという根本的な問題があります。
申し訳ないですが、未だに電子書籍に馴染めませんし、電子書籍用データも作成できますが、苦労の割りに金にならん!
審査厳しいし、マージンすごいとられるし・・・
電子書籍は置いといて、オンラインで読めればそれでよくないですか?って意見凄くわかります。
だから近年オンラインアップロードして終わりって仕事が多くて金にならん!
でも、時代の流れなので設備・人員など社内体制を変えていかないともう手遅れ感が否めない状況ですね。
私は営業が専門ではないので詳しくわかりませんが、入札も電子入札が主になってきているので、見えない敵と競り合う恐怖は常にあるみたいです。
ここまで書いてようやく本題の印刷業界の未来ですが、正直お先真っ暗なイメージしかないのですが・・・。
もちろん、そんな事ねーわ!企業努力足りねーわ!儲かって仕方ねーわ!ガハハって会社も当然あるはずなので、是非印刷業界を盛り上げていって欲しいと思っています。
夜勤の皆様ご苦労様です・・・(2回目)