加藤前支局長「明示的にそのようなものだと断定したことはありません」

　弁護人「朝鮮日報のコラムに『男女関係に関するもの』という表現はなかったとありますが、正しいですか」

　加藤前支局長「その通りです」

　弁護人「ですので、被告人は、このコラムでは、噂が何であるのかに関しては、『言及されないまま終わっている』と述べていますよね」

　加藤前支局長「そうです」

　弁護人「崔普植記者は、自分のコラムの最後の部分で、ちょうど、噂の中の人物が鄭ユンフェだと明らかになり、また、『離婚事実が明らかになり、さらにドラマティックになった』とあり、その人物が鄭ユンフェだと、崔普植記者が断定したので、被告人は、さらに朴大統領と鄭ユンフェ氏の間に関係があったという確証を得たのですね」

　加藤前支局長「その通りです」

　弁護人「朝鮮日報の大記者である崔普植記者が、噂の人物が鄭ユンフェ氏だと確定していなければ、被告人は、コラムをそのタイミングで書きませんでしたね」

　加藤前支局長「そうです」

　弁護人「被告人は、それほど、崔普植氏の（所属する）朝鮮日報と、崔普植記者の、記者としての地位と権威を信じていたのですね」

　加藤前支局長「そうです。韓国最大部数の朝鮮日報、その信頼性に依拠していました」

　検察側も、さらに追加質問を試みる。

　検事「被告人は、たったいま、弁護人と問答した内容が男女関係に関するものではないと思っていますか」