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【本紙前ソウル支局長公判】
「隣国の痛みをなぜ」と検察 「痛み知っているから書きました」…被告人質問詳報(4)
検事「本件記事は、8月3日に合わせて掲載しなければならなかったわけではありませんね」
加藤前支局長「当時の状況を率直に申し上げて、あまり記憶しておりません」
検事「被告人が記事に参考にした週刊誌やインターネット資料のほかにも、その気になれば、追加取材は可能でしたよね」
日々、次から次に発生するニュースに追われる特派員の業務実態を度外視した質問だ。
加藤前支局長「当時の状況については、日本に一時帰国をしていたという状況もありましたが、詳細は、答えを控えたいと思います」
検事「本件記事が報道された時期は、大韓民国でセウォル号事故により数百人の命が失われ、そのような大惨事が発生し、それへの対応と命に対する責任論、事故の原因や企業主に対する捜査などに関して、非常に混乱していた時期でした」
「韓国にいる外国メディアの記者として、隣国の痛みを全て目撃しておいて、本件のような記事を書いた理由は何ですか」
加藤前支局長は、きっぱりと答えた。
「痛みを、知っているから、書きました」
検事「あえて、大統領の動きに関して、さまざまに提起されている疑惑を本国に知らせたければ、本件記事以降に、青瓦台から発表された報告や大統領の指示内容、それ以降の国会記録などの続報記事は、どうして書かなかったのですか」
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